日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
37 巻, 2 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 高橋 明, 前田 禎美, 大藤 哲哉, 前野 昌弘
    1964 年 37 巻 2 号 p. 81-87
    発行日: 1964年
    公開日: 2008/04/16
    ジャーナル フリー
    シリカ系ゴム補強充てん剤は, 吸湿性が大きく, 水分がゴムの物性, とくに加硫性におよぼす影響が大きい. また, 同一組成の微粉ケイ酸であっても, 原料, 製造方法が異なると, その吸着性も異なる.
    酸性白土を原料とした微粉ケイ酸の吸着性が, ゴム物性におよぼす影響を明らかにするため, 活性剤の有無, ロール温度, 関係湿度, 添加水分, 放置時間などの要因を組み合わせて検討を行なった.
    (1) ムーニー粘度は活性剤の有無, ロール温度に関係なく, 練生地中の水分の増加により低下の傾向を示す.
    (2) スコーチタイム, キュアータイムは活性剤を使用しない配合では, ロール温度30°C, 50°Cの場合水分の増加と共に急激に短くなるが, 練生地中の水分3.5%以上となるとほとんど変らず, ロール温度80°Cの場合, 水分の影響は, ほとんど認められない. 活性剤を用いた配合では, いずれのロール温度でも, 水分量の増加と共に短くなる傾向が認められる.
    (3) 練生地貯蔵中の湿度と重量変化との関係は, ロール温度30°C, 50°Cの場合, いずれの関係湿度でも活性剤を用いないものの方が, 用いたものよりも吸湿量は大きく, また, いずれも高湿度に放置した方が吸湿量は大きい. また, ロール温度80°Cの場合, 活性剤の有無にかかわらず, 各試料の水分量による吸湿の差は小さく, 関係湿度70%以下の吸湿量は, 放置日数に関係なくほとんど変らない.
    (4) ムーニー粘度の経時変化は, ロール温度, 貯蔵湿度, 活性剤により異なる傾向を示すが, とくに水分の多い試料では, 活性剤の有無, ロール温度に関係なく低下する傾向を示す. ムーニースコーチタイムは, 活性剤の有無に関係なく, 水分の少ない試料と多い試料では, 前者がいずれのロール温度でも長く,後者は短くなる. また, 活性剤のない場合は, その傾向が著しい.
    (5) 引張強さは, 活性剤の有無, ロール温度に関係なく, 練生地中の水分2.0%付近が最大になる傾向がみられ, この付近の引張強さはロール温度50°C>30°C>80°Cの順になる. また, モジュラスはロール温度, 水分量にあまり関係なく, 変らないが, 活性剤を用いない場合より, 用いた方が大きい値を示す.
    (6) 水分量の異なる試料ゴムのうち, 練生地中の水分2.5%付近までは, 水分量に比例して透明性があらわれ, 水分2.5%以上の試料では, 明らかに透明性が認められ, このうちでもとくにロール温度50°Cの試料は, 透明性がもっとも良好である.
  • 高橋 明, 前田 禎美, 大藤 哲哉, 前野 昌弘
    1964 年 37 巻 2 号 p. 87-93
    発行日: 1964年
    公開日: 2008/04/16
    ジャーナル フリー
    酸性白土より製造された, 微粉ケイ酸カルシウムの配合ゴムについて, 活性剤と添加方法, および加硫促進剤の影響について検討した。その結果, つぎの知見を得た.
    (1) 活性剤の添加方法. 供試試料と同じく, 酸性白土より得られた微粉ケイ酸と比較すると, いずれも製造時に加えた方がゴム混合時に加えるよりも有効であり, とくに微粉ケイ酸カルシウムはその影響が著しい.
    (2) 活性剤としては, ケイ酸の場合, アミン系 (Acting B) がケイ酸カルシウムの場合, 多価アルコール (ジエチレングリコール) がそれぞれ良好な活性効果を示した.
    (3) 加硫促進剤としては, チアゾールーチウラム併用系が好適であり, またスルフエンアマイド (CM) にいわゆる遅滞性効果のないことが特徴として認められた.
  • 芦沢 忠治, 竹内 照信
    1964 年 37 巻 2 号 p. 94-98
    発行日: 1964年
    公開日: 2008/04/16
    ジャーナル フリー
    ポリウレタンゴムおよび天然ゴムにつき種々の劣化要因に対する抵抗性を明確に判断できるように試験試料として大きい表面積を有する繊細な糸状形態の Spandex およびゴム糸を選んで比較試験を行なった. ポリウレタンゴムは天然ゴムに比し遥かに大きい引張強さの外に種々の劣化作用に対し大きい抵抗性を有することを認めた. 天然ゴムが今後, 次第に登場する耐久性の大きい新規な合成弾性体と競争しその位置を保つためにはその強度も耐久性も拡大されなくてはならない. われわれは多年ラテックスゴムにつき研究した結果, 強度を増すことについてはその凝固体の Structure の改善により約1.5倍に増強しうること, また耐久性を増すことについてはその耐光性の改良により実際使用寿命を数倍に増しうることを明らかにした.
  • Mullins 効果とその周辺の展望
    佐藤 良泰
    1964 年 37 巻 2 号 p. 99-120
    発行日: 1964年
    公開日: 2008/04/16
    ジャーナル フリー
  • 小林 隆司
    1964 年 37 巻 2 号 p. 121-130
    発行日: 1964年
    公開日: 2008/04/16
    ジャーナル フリー
feedback
Top