未加硫配合ゴム(コンパウンド)中のカーボン•ブラックが補強効果を持つことはよく知られ, この補強効果はゴムとカーボン•ブラックとの間の相互作用に起因するものと考えられている. その相互作用に関する知見を得るために, コンパウンドを溶媒中で膨潤させた後, 撹拌し, コンパウンド中の溶媒抽出されないゴムの量(不溶分量)を測定するという新しい評価方法を試みた.
不溶分量を撹拌回転速度に対してプロットすると, その曲線は3つの領域: (I)撹拌回転速度が増すに従って不溶分量の減少する領域, (II)不溶分量の撹拌回転速度依存性の小さい平坦領域, そして再び(III)撹拌回転速度が増すに従って不溶分量の減少する領域: に分けて考えられた. IIの平坦領域での不溶分量がコンパウンドの見掛けの密度と直線関係にあるという事実は, この不溶分量がカーボン•ブラックに直接結合しているゴム量に対応するという仮説を支持すると思われる. II, IIIの境界の撹拌回転速度は, 撹拌によって加わるせん断力により, カーボン•ブラックとの間に何らかの結合を持つゴムがカーボン•ブラックから離脱する撹拌回転速度であると推察され, ゴムとカーボン•ブラックとの間の相互作用の強さに対応していると考えられる.
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