接着に適当な真鍮の組成を決定し, Cu-S-C≡結合の存在を証明するためにこの研究を行なった.
真鍮を触媒としてギ酸分解反応を行なうと, Cu 65-47%の組成(α+β相)で活性化エネルギーの低下が見られる. この真鍮表面にチオフェノールを反応させ, 同様に分解反応を行なうと触媒活性は低下する.
以上のことから表面の化学的活性と機械的強度を兼ね具えた Cu 65~55%の真鍮が接着に用いるのに適当である. また-SH基を作用させて真鍮の触媒活性が低下することから, -SH基は真鍮と化学結合をしていると考えた.
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