可塑剤及び反応性オリゴマーを配合したNBR加硫物の応力-ひずみ曲線を既に提出したゴム弾性式とMooney-Rivlin式を用いて解析した.可塑剤としてはジオクチルフタレート, ジトリデシルフタレート, ジオクチルアジペート及びトリクレジルポスフェートを用い, 反応性オリゴマーとしては, スチレンと四塩化炭素のテロメリ化反応で得られるテロマーを用いた.このテロマーはゴムの加工時に軟化剤として作用することが先の報告で認められている.純ゴム加硫系と同様に可塑剤及び反応性オリゴマー配合系に対してもゴム弾性式はよく適合することが認められた.両式のプロットから得られるvkT, b, C
1及びC
2について検討した結果, 可塑剤配合系ではvkTとC
1は若干減少したが, bとC
2とは可塑剤量とともに著しく減少した.これらの現象は擬網目理論と溶媒和現象を用いて説明することができた.一方, 反応性オリゴマー配合系では, これらのパラメータは増加し, 一次網目, 擬網目ともに増加することがわかり, オリゴマーは反応性可塑剤として作用することが認められた.
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