水酸基末端液状ポリブタジエンと無水マレイン酸又は無水コハク酸との付加反応によるアダクトポリマーを種々な金属酸化物と金属水酸化物により硬化し, そのイオン架橋性について検討した. 金属化合物の種類によるイオン架橋性については, 明確な知見は得られなかった. 金属化合物の中では, 酸化亜鉛がマレイン酸アダクトポリマーの比較的良好なイオン架橋剤であるが, 得られた硬化物は不透明で, 引張強さの小さなものであった. カーボンブラック存在下, ホワイトカーボンと酸化亜鉛による硬化では酸化亜鉛単独での架橋よりもその物性は良くなり, 高温での伸びが室温での値よりも増すなどイオン架橋の特徴を示した.
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