佐賀工場1号マシンは,1997年に増産対策の一環として3Pにシュープレスを導入した。導入当初のベルトはプレーンベルトであった。2000年10月に脱水能力向上を目的として,グルーブドベルト(250cc/m
2)の使用テストを実施したが,何も変化がなく,グルーブドベルトは費用面の問題があったためにプレーンベルトの使用を継続していた。
しかし,ボイドボリュームを大きくし,スプラッシュ量を増やしたほうが脱水には有利ではないかと考え,2005年6月からグルーブドベルト(アルバニー製400cc/m
2)の使用を再チャレンジした。
結果は良好で,ドライヤー蒸気消費量が減少し,マシン蒸気原単位が約15%程度向上した。また,ニップでの搾水を毛布で吸収する必要も無くなり,フェルトサクションルーツの停止による省電力も実現した。
グルーブドベルトの使用再開は,ボイドボリューム400cc/m
2品から始め,現在は450~470cc/m
2品を使用しており,操業性に問題はない。今後はこれに満足することなく,さらなる省エネ,高効率化を目指して,ベルト仕様とフェルト仕様の最良の組み合わせを見つけるために,検討とテストを継続したいと思っている。
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