これまでに全世界で160台以上の導入実績を持つ全自動パルプ試験システムPulpExpertが,測定部の拡張を行うとともにKajaani社のブランド名を冠して,kajaaniPulpExpertとして一新されることになった。測定は,実験室で行われるようにパルプサンプルからドライシートを作り,パルプ特性を測定するためにそのシートを用いるものであり,一般的な工場の実験室の10倍以上の試験処理能力を持っている。
モジュール式のデザインにより,必要に応じて数種の測定の組み合わせの設定が可能であり,重量濃度,フリーネス,光学特性,ダートカウント,強度特性,キャリパー,透気度,繊維,シャイブ測定,pH及び電導度測定が含まれる。
その中の高容量画像解析に基づく新しい繊維及びシャイブ分析モジュールは,毎分1gに相当するドライパルプの分析が可能である。繊維分析については,画像システムがサンプル中の300万本以上の繊維を測定し,シャイブ分析については,画像システムがパルプサンプルの画像を毎秒50以上取り込み,測定する。
オンライン(工場現場),オフライン(実験室)両者での使用が可能であり,原料の品質管理,パルプ工程,ウェットエンドも含めた調成工程等の管理に使用される。その測定結果は,発生する問題の原因究明に役立ち,様々な問題の解決手段となっている。
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