紙パ技協誌
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77 巻, 4 号
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新入社員歓迎号 ⁄ エンジニアリング・仕上・試験特集
  • バイオマスの強みを実現する研究者・技術者へ!
    福島 一守
    原稿種別: 講演記事
    2023 年 77 巻 4 号 p. 299
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル 認証あり
  • ―IoTで繋がる新技術 クラウド監視と機械学習により排水処理の安定稼働をサポート―
    山浦 大樹, 河津 豪
    原稿種別: その他
    2023 年 77 巻 4 号 p. 300-304
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル 認証あり
    大量の水を消費・廃棄する製紙産業にとって,排水処理費用の削減は大きな課題である。排水処理工程において,曝気ブロワは消費電力が大きく24時間連続運転であることが多いため,曝気ブロワの高効率化は排水処理費用削減に大きく貢献する。当社のターボブロワ「TurboMAX」はこのニーズに応える新型ブロワである。
    TurboMAXは,空気軸受,永久磁石同期モータ,高効率インペラ,高速回転速度制御等の優れた技術を集結したブロワであり,全体構造はブロワ,モータ,インバータ,タッチパネルコントローラ,ブローオフバルブ(放風弁)がパッケージ化されている。最大の特長である空気軸受は,軸が軸受と非接触で回転するため,潤滑油が不要で,騒音・振動が極めて小さく,機械損失も発生しない。空気軸受に加え,高効率インペラ,専用設計高効率永久磁石モータ,インバータによる自動制御機能を融合することで,高い総合効率を実現している。高効率以外にも低騒音・低振動,省メンテナンス,省スペース・軽量化といった特長を併せ持ち、更には二酸化炭素の排出を抑制し、脱炭素化社会に貢献できる製品である。
    TurboMAXは複数の製紙工場にも納入実績があり,省エネ効果等を確認している。これまでは、これらのブロワは排水処理用途のみであったが,近年ではフローテーターの空気供給用ブロワ等、排水処理の曝気用途以外での実績も増えており、良好な運転実績を確認している。更にIoTとAIを活用した遠隔監視サービス“KNOWTILUS”を開発し導入している。
    ターボブロワの運転状態や設定内容をインターネット経由で確認できるため,現場から離れた遠隔地でも状況を把握することができ,懸案の設備管理業務における人手不足の解消や予防保全による安定稼働を実現する。更に複数台のブロワを制御する制御盤や,長期間のサービスパック等,多様なニーズにお応えできる新商品もラインアップしている。
  • 松島 正博
    原稿種別: その他
    2023 年 77 巻 4 号 p. 305-308
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル 認証あり
    使用により摩耗したリファイナーセグメントの摩耗部の観察から,なぜ金属より柔らかいパルプの叩解で高硬度の耐摩耗材料が摩耗して切れ味が落ちるのかを考察した。そして,ユーザーが実操業でリファイナー材質の耐摩耗性を評価,ランキングした結果を基に,いくつかの方法がある金属材料の実験室的摩耗試験のなかで,どの試験法がユーザーのランキングに近い結果を導くか,実験を行った。加えて,ミクロ組織画像解析,微小領域硬さ試験等を行い,重回帰分析によりその耐摩耗性への影響因子を検討した。結果として,スガ式摩耗試験の結果がユーザーのランキング結果に近く,影響因子は影響の大きい順に①共晶炭化物の硬さ,②その他の炭化物の硬さ,③共晶炭化物量,④バルク硬さ,⑤共晶炭化物最大径,⑥共晶炭化物最小径,そして⑦その他の炭化物の量,であることがわかった。
  • ―特殊摺動材質,摺動面加工技術により回転機器運転の信頼性を向上―
    小野 吾吐夢
    原稿種別: その他
    2023 年 77 巻 4 号 p. 309-313
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル 認証あり
    紙パルプ業界においては,この業界特有の回転機器が多く使用されている。また,これらはメカニカルシールにとって過酷な運転条件である事が多く,シール性能の改善,複雑な補助システム,修理や保全費用の低減,運転に対する信頼性向上,水の使用量削減など,軸封シールや付帯設備に対する課題や改善要望の声は数多い。
    弊社では,軸封シールメーカーとして独自の製品開発や技術を利用する事により,数多くの難題を解決してきた。昨年までに何度か紹介した完全二つ割りシールや,水の使用量削減を可能とする補助システムについても弊社を代表するソリューションの一部であるが,本年は最新シール摺動材・摺動面加工技術についてテーマを絞り,下記の3点を紹介する。
    1)  圧力源が不要,機内側シールの発熱を軽減,大気側シールへの負荷を低減:機内側シール面に独自の摺動面溝構造を持ち,摺動面間にシール水を取込み,加圧し,取扱い液を押込める事が可能となる。また,これにより,ダブルアレンジメントシールと同等の性能を持たせることが可能となるUSPシール。
    2)  スラリー,潤滑不足,シール発熱に対する課題を解決:一般硬質材よりも高い耐摩耗性・耐薬品性を持ち,これと同時にカーボン材よりも低い摩擦係数を併せ持つJohn Crane Diamondシール
    3)  蒸気タービンからの多量蒸気漏れ問題を解決:漏れ量を著しく低減するType-28STドライガスシール
    これらの付加価値が高い技術は,回転機器の安定操業,軸封シールの長寿命化,設備の負荷低減等,生産性向上や経費削減だけではなく,環境保全への貢献も可能となり,紙パルプ業界だけではなく多数の使用実績がある。
  • 小西 悠太
    原稿種別: その他
    2023 年 77 巻 4 号 p. 314-317
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル 認証あり
    製紙パルプ工場では,前世紀,早い時期からインバータ制御の導入が進められてきた。インバータ制御による電動機の運転は省エネ効果や制御面の利点がある一方で,軸電圧が発生して,転がり軸受に電流が流れることで,電食を引き起こすことがしばしばある。
    電食は,軌道面にできるリッジマーク(洗濯板状の損傷)が印象的であるが,例えば保持器の損傷も軸受電流が原因で起こる場合もある。
    海外で行われた軸受電流に関する研究によれば,11 kW(枠番160)の電動機をインバータ運転させ,わずか1,275時間の経過で保持器損傷を起こした電動機があったと報告されている。
    軸受放電は,軸受内外輪の軌道面や転動体にはEDMピット(微少クレータ)と呼ばれる直径数µmの放電痕を発生させ,電流によって潤滑も熱劣化する。
    オシロスコープを用いて軸電圧波形を測定すると,潤滑劣化を助長する軸受放電を確認することができる。振動加速度が上昇する前の段階で起こっている潤滑劣化を確認することができるため,今日,プロアクティブ・メンテナンスとして,軸電圧測定法を取り入れる機運が高まっている。
  • ―Moveroll Oy(フィンランド)原反自動搬送―
    今川 和歩
    原稿種別: その他
    2023 年 77 巻 4 号 p. 318-321
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル 認証あり
    多くの製紙会社において原反の自動搬送設備の導入,検討が進んでいるが,多くは据付型の大掛かりな設備である。十分な設置スペースの確保,基礎ピット工事,長期間ライン停止による据付,試運転などが必要となり,コスト増加,搬送ルートの変更が困難,長期間ライン停止による減収などの問題がある。また,人手で原反搬送を行うことはオペレータの負担になり,安全上の問題も発生する。フィンランドMoveRoll社原反搬送設備は,これらの問題を解決する事ができる革新的な設備である。空気だけの力で原反を移動,停止させ,電気はセンサー,電磁弁のみに使用するため,エネルギーコストを大幅に削減することが出来る。このように使用される機器が従来のコンベアに比べて少ないため,メンテナンスが容易となる。そして原反搬送を自動化し,人手による搬送を無くすことで,安全性向上させることが可能となる。水平コンベア,傾斜コンベア,ターンテーブル,ゼロエナジーレシーバーなど異なるアプリケーションを組み合わせる,または既存のコンベア設備と組み合わせることで,最適な搬送レイアウトを提案できる。人手不足の解決や生産性の向上,安全性の向上に大いに貢献する画期的な設備である
  • 石崎 健郎
    原稿種別: その他
    2023 年 77 巻 4 号 p. 322-326
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル 認証あり
    現在は人口減少・働き方改革進展・コロナ禍・SDGs推進などの背景から,防虫管理の効率化・省力化が求められる時代と言える。そのためには,まずはPDCAサイクルによる活動の構築が基本であり,特に防虫管理の目標を適切に設定することが重要である。製品品質を守るという目的に沿って具体的な目標を設定することで,PDCAサイクルが円滑にムダなく回り,また各種点検活動も的を射たものとなる。 
    毎月の改善活動の進め方においては,昆虫の種類やライフサイクル,現状の対策ルールの有無等,根拠や本質的な要因に基づいて対策を行うことで,過剰な時間を省くことにつながる。また,会議等についてもその企画・構成を工夫することで,最小限の時間で最大限の効果をあげる効率化が可能になる。そしてこれら改善活動の効率化・省力化に関しては,弊社ESCOEVOの活用が有効である。書類のやりとりを円滑化し,また探索性を高めるとともに,報告会においては図面をもとにした多角的な議論により,時間短縮・理解促進・予防管理の推進に貢献する。
    モニタリング手法としては,弊社と菱電商事㈱が共同開発した防そモニタリングの新サービス「Pescle」が効率化・省力化に寄与する。「Pescle」は特徴のひとつとして,そ族のリアルタイム検知システムの課題であった誤検知等による現場確認の労力削減を,独自AI技術による情報選択性向上により解消する。これら新しい技術も組み合わせることで,持続可能なペストコントロールを実現できる。
  • 木村 悟朗, 渡邉 裕行, 廣野 光輝, 山田 道夫
    原稿種別: その他
    2023 年 77 巻 4 号 p. 327-328
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル 認証あり
    LED照明と窓貼用防虫フィルムとの併用効果については十分に検討されていない。本研究では,近年のLED照明用に開発された窓貼用防虫フィルムの防除効果を明らかにするために,屋外で白色LEDを用いた誘引試験を行った。ユスリカ科における窓貼用防虫フィルム(オプトロン®フィルム)オリーブグリーン色とローズウッド色の平均誘引阻止率はそれぞれ80.0±2.6%と81.4±9.5%であった。本研究からオプトロン®フィルムはユスリカ科の飛来阻止に有効であることが明らかとなった。
  • ―新しい測定技術を用いた品質管理の改善―
    依田 裕道
    原稿種別: その他
    2023 年 77 巻 4 号 p. 329-333
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル 認証あり
    2050年までのカーボンニュートラルな日本にするために,産業界全体への生産プロセスの改善・転換のプレッシャーが年々強くなっている。また日本,そして素材産業ならではの問題として,人口の減少,魅力的なIT産業への人材流出により,素材産業は優秀な労働力を確保することが難しい状況にある。また団塊世代の退職時期が近付くにつれ,技術の継承が急務となりつつある。一方で,「紙」は人に,そして環境に優しい最良の材料であり,近年の脱プラスチックの流れと新素材への期待から,今後多くの可能性を秘めた材料でもある。ABBは上記のようなお客様の課題に対し,複数のアプローチを行っている。
    本稿では「簡単な操作,かつ高精度な単体試験機」というアプローチのうち,現在従来規格として使用されていない光学式平滑度試験機 L&W Optitopo,並びにCMTの新たな手法であるS-testerについて紹介する。
    L&W Optitopoは従来の空気式,触針式では測定出来ないより細かな凸凹を測定することで,印刷前の紙/板紙の印刷結果を予測し,印刷前に不良品判定を可能にし,またプロセス改善の是非の判断を行うことが可能になる。
    L&W Sテスターは,従来のCMT法における試験片の初期圧壊に相当し,変形を評価するために重要な弾性限界を迅速かつ高精度で測定する。測定時間が短縮されることで,測定頻度を向上させ,品質改善のためのフィードバックを可能にする,あるいは測定時間を短縮することで,コスト削減を促進することが可能になる。
  • 野村 和広
    原稿種別: その他
    2023 年 77 巻 4 号 p. 334-338
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル 認証あり
    当社が製造・販売する地合測定器FMTの新機種“FMT-4”を開発し,販売を開始する。FMTは透過光を利用する地合測定器であり,FMTにより描画される二値化像が目視との相関が高いこと,数値データでの管理を可能とすることが特長である。新機種のFMT-4ではそれらの特長を踏襲しつつ,透過光の光源をLED化したことによる測定サンプルの対応坪量の拡大,カメラ・ソフトウェアの改良による分析データの精緻化により,より多くのお客様に活用いただけるよう進化させた。具体的には従来モデルにおいても測定可能であった,洋紙,不織布,坪量200 g程度(サンプルの光学的特性により異なる)までの板紙に加えて,坪量300g程度(同左)の板紙の測定を可能とし,一般的なライナー(坪量270 g)を測定対象に加えることができた。また,光源のLEDユニットは従来型のハロゲンランプとは異なり照度(光量)の調整が可能であることから,ティッシュ等の光の透過率が高いサンプルも測定・分析が可能である。FMTは初代の販売開始より30年以上が経過するロングセラーであり,国内外で70台以上をご利用いただいているが,今後も改良を重ねこれまで以上に製紙,不織布業界に貢献していく所存である。
  • 先名 康治
    原稿種別: その他
    2023 年 77 巻 4 号 p. 339-357
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル 認証あり
    日本製紙連合会は日本経団連加盟の他の業界団体と共に,1997年より環境自主行動計画を策定し,毎年その取り組み状況を公表して来た。2013年度からは2020年度に向けて新たな環境行動計画として「低炭素社会実行計画」(2021年度に名称変更で「カーボンニュートラル行動計画」となった)を策定し,地球温暖化防止に積極的に取り組んでいる。その活動目標は以下の通りである。
    ① 国内の生産設備から発生する2030年度のエネルギー起源CO2排出量を2013年度比38%削減する。
    エネルギー起源CO2=化石燃料起源CO2+購入エネルギー起源CO2-販売エネルギー起源CO2
    ② 2030年度までに1990年度比で37.5万ha増の国内外の植林地面積を65万haとする。
    2022年度のフォローアップ調査結果(2021年度実績)によると,2021年度の実績CO2排出量は,1,583万であり,前年度に対し19万t(1.2%)の増加となった。これは,生産量がコロナ禍で大幅に減少した前年度に比較し,2021年度は135万t(6.5%)増加したことが要因である。また,2021年度のCO2排出原単位の実績値は0.720 t-CO2/tとなり,前年度より0.038 t-CO2/t改善している。これは,生産量増加の他にも,各社が省エネルギー対策や非化石エネルギー源であるバイオマス燃料への燃料転換対策等を積極的に推進してきた結果である。
    本報告ではこの調査結果を報告するとともに,紙パルプ産業におけるエネルギー事情や温暖化防止対策に関する経済産業省および環境省の最近の動向を紹介する。
シリーズ : 大学・官公庁研究機関の研究室紹介 (150)
研究報文
  • Part 1 Confocal Laser Scanning Microscopy Method
    Atsushi Narita, Susumu Kawanobe, Satoshi Nakaba, Ryota Kose, Ryo Funad ...
    原稿種別: research-article
    2023 年 77 巻 4 号 p. 363-373
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル フリー
    In recent years, the use of recycled pulp-containing paper has spread widely with the increase in the recovery rate of wastepaper. This increased use is sustained by the concern regarding environmental pollution and the concept of sustainable development. In Japan, the “Law Concerning the Promotion of Procurement of Eco-Friendly Goods and Services by the State and Other Entities” stipulated in 2009 that the percentage of wastepaper pulp should be at least 70% for recycled copy paper and 60% for recycled printing paper as the eco-friendly products. Recently, a precise method to assess the wastepaper pulp content in recycled paper products has been required with the increasing use of wastepaper pulp.
    A new method using a confocal laser scanning microscope (CLSM) to assess wastepaper pulp content in recycled pulp-containing paper was tested in this study. Most printing and writing papers contain fluorescent whitening agents that enhance the whiteness of paper and, partially remain after recycling treatment. This characteristic can be used to distinguish wastepaper pulp from virgin pulp.
    A wastepaper pulp sample was prepared using a typical deinking treatment of handsheets made from hardwood bleached kraft pulp and bleached chemi-thermomechnical pulp (BCTMP). A controlled amount of fluorescent whitening agent was added to the pulps. Several recycled handsheets were prepared by changing the ratio of wastepaper pulp to virgin pulp. Images of pulp fibers with the adhered fluorescent whitening agent were observed without breaking the form of the sheet, and the difference between the wastepaper pulp content was confirmed by CLSM. Following image analysis, it was found that the mean intensity of the images of the handsheets correlated well with the actual wastepaper pulp contents.
  • 第1報 共焦点レーザー走査型顕微鏡法
    成田 厚志, 川野辺 奨, 半 智史, 小瀬 亮太, 船田 良, 岡山 隆之
    原稿種別: 研究論文
    2023 年 77 巻 4 号 p. 374-382
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/01
    ジャーナル フリー
    環境への意識の高まりを背景に,再生紙は環境対応製品として広く知れ渡った。こうした状況の中,環境対応製品としての信頼性および環境影響評価の観点から,再生紙中の古紙パルプ配合率を評価する方法が必要となる。しかし,再生紙中の古紙パルプ配合率を評価することは容易ではなく,公的な試験方法も規定されていない。本研究では,紙の白色度を高く見せるために印刷・情報用紙等に添加され,古紙パルプ繊維に付着する蛍光増白剤に着目し,共焦点レーザー走査型顕微鏡(CLSM)を用いて古紙パルプ配合紙中のパルプ繊維を観察した。紙の厚さ方向に沿って取得したCLSMの画像を解析することによって新しい古紙パルプ配合率評価方法を検討した。
    古紙パルプ配合紙の厚さ方向で蛍光による輝度が最も高い領域はシート内部の中央部付近であることを見出した。さらに,取得した画像から算出した平均輝度(平均蛍光強度)と古紙パルプモデル試料の古紙パルプ配合率の間に非常に高い相関が得られた。この傾向は,パルプの種類や蛍光増白剤の添加量にかかわらず確認された。提案した古紙パルプ配合率の評価法は,古紙パルプ配合紙を破壊することなく評価することが可能となり,CLSMから取得される画像から得られる平均輝度の算出によって古紙パルプ配合率を評価する有効な指標になると考えられる。また,漂白サーモメカニカルパルプ(BCTMP)における平均輝度と古紙パルプ配合率の関係は,同じ蛍光増白剤添加量にもかかわらず,パルプ繊維中のリグニンの影響を受けて近似直線の傾きが広葉樹漂白クラフトパルプ(HBKP)に比べて小さくなった。
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