感染症学雑誌
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68 巻, 4 号
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  • 高橋 正樹, 斉藤 香彦, 太田 建爾, 工藤 泰雄
    1994 年 68 巻 4 号 p. 467-473
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    Campylobacter jejuni感染症とGuillain-Barré症候群 (GBS) との関連性を明らかにする目的で, GBS患者52名を対象に抗C. jejuni IgG抗体の保有状況を酵素抗体法 (ELISA) で検討した.ELISA用抗原はC. jejuni CF90-22株 (GBS患者由来, 血清型: LIO27/PEN19) より得た酸抽出抗原を用いた.本抗原はC. jejuniLior型別血清30種すべてに陽性反応を示したが, Yersinia, Escherichia coli. Salmonellaのそれとは反応せず, またAdenovirus, Rotavirus, SRSVなど下痢症状に関連したウイルス抗体陽性患者血清においても交差反応性は認められなかった.このことから今回検討した限りでは, 本抗原のC. jejuni抗体に対する特異性が確認された.ELISAのヒト血清における陽性基準には検量線による4倍以上の抗体価変動もしくは各年齢層毎に設定したCutoff値を用いた.その結果, 健康人においても180名中16名 (8.9%) が抗体陽性であったが, 対象としたGBS患者全体では52名中31名 (59.6%) に陽性が認められ, 健康人の約7倍に当たる高い抗体保有率であった.本陽性者を先行病歴別にみると, 主として感冒症状が認められた患者では13名中4名 (30.8%) 食道癌手術を受けた患者1名, 特記すべき症状の無かった患者8名中4名 (50.0%) がそれぞれ陽性を示した.それに比し下痢が先行した患者では, 29名中22名 (75.9%) と極めて高い抗体保有率であった.これらの成績から, C. jejuniと下痢が先行したGBSとの関連性が血清学的に強く示唆された.
  • 石川 晃一, 武部 豊, 岸本 里香, 倉田 毅, 川名 尚
    1994 年 68 巻 4 号 p. 474-478
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    抗HIV抗体陽性の外国人風俗関係従事者における各種性感染症 (STD) の感染状況を調査するとともにHIVサブタイプの型別および抗酸菌感染の可能性をPCR法により検討した.その結果, 健常者に比してSTD感染率は非常に高く, クラミジアトラコマチスに関しては84%の抗体陽性率であった.またHBs抗体陽性は37%, 梅毒抗体陽性は6%に認められた.またウイルスサブタイプの解析では検索した全てがタイA型であり, 検索当時の状況から考えて, 対象者が母国等で感染し, その後本邦に入国したと考えられた.現在海外で日和見感染症として問題となっている抗酸菌症を血球DNAを用いたPCR法により検討した結果約半数の検体に抗酸菌遺伝子が検出された.
  • 前田 光一, 澤木 政好, 喜多 英二, 三笠 桂一, 古西 満, 坂本 正洋, 辻本 正之, 竹内 章治, 濱田 薫, 国松 幹和, 佐野 ...
    1994 年 68 巻 4 号 p. 479-485
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    1983年4月から1993年3月までの10年間に当科で経気管吸引法 (TTA) にて緑膿菌を検出した肺炎症例16例18回について臨床的検討を行った.
    患者は男性14例, 女性2例, 平均年齢59.2歳で, TTAで菌が検出された肺炎235回中, 緑膿菌を検出した比率は7.7%であった.基礎疾患は16例全例に認め, 慢性下気道感染症9例が最も多く, 悪性腫瘍7例, 肺結核4例がこれに次いだ.発症前の患者の状況としては抗菌薬による化学療法を受けていた症例が半数以上あり, その他, 重喫煙例, 副腎皮質ステロイド薬投与例や誤嚥例が多くみられた.TTA検出菌は緑膿菌単独検出が61.1%, 複数菌検出が38.9%であった.発症場所は院内が61.1%, 院外が38.9%で前者において抗菌薬投与症例および複数菌検出例が多かった.死亡率は27.8%で, 肺炎死亡例は改善例と比較して発症時の血清総蛋白, 血清アルブミン値が有意に低かった.
    緑膿菌性肺炎の発症要因として全身性の免疫的抵抗力低下とともに局所の気道病変も非常に重要であり, また予後因子の一つとして宿主の栄養状態が関与することが示唆された.
  • 福田 哲也, 秋山 秀樹, 正司 房, 谷川 宗, 坂巻 壽, 小野澤 康輔, 小林 寅哲
    1994 年 68 巻 4 号 p. 486-490
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    キノロン系抗菌薬の予防投与を受けている血液疾患患者の, 便のサーベイランスカルチャーを施行し, 腸内細菌叢における多剤耐性菌の出現につき検討を行った.対象は1991年3月より1992年9月までに都立駒込病院血液内科に入院し, 化学療法施行後の顆粒球減少期にキノロン系の抗菌薬の予防投薬を受け, かつ便のサーベイランスカルチャーが1回以上行われた55症例である.予防投与は化学療法施行時に開始され, サーベイランスは, 週に1回, 自然排便にて得られた便を, piperacillin (300μg/ml) とamikacin (20μg/ml) を混入した培地にて培養して施行し, 多剤耐性菌の発現を検討すると共に, そこで得られた菌株につき各種抗菌薬に対する感受性をさらに検討した.
    その結果, 計55例中34例の便培養において, Enterococcusが検出された.23人の患者より検出されたEnterococcusにつき, さらに検討を行った所, 1株はE.feecalisで, 22株はE.faeciumであった.E.faeciumはquinolone, aminoglycoside, cephalosporin, penicillin等に対し広く耐性を有し, 高濃度gentamicinに対する耐性も18/22株で認められたが, vancomycinには全て感受性であった.多剤耐性のEnterococcusによる院内感染を予防するために適切な処置をとることが今後必要と思われる.
  • 松井 勝彦, 新井 俊彦
    1994 年 68 巻 4 号 p. 491-494
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    サルモネラ菌のporinは, 34, 35および36Kdの3種の蛋白が3分子ずつ集合して3種類のホモ3量体porinを形成していると考えられている.しかし, 著者らのこれまでの成績は, wild typeの3量体porinだけが, 抗原特異的細胞性免疫を誘導し, 変異株より得られた3種類のホモ3量体porinの混合物は, それを誘導できないことを示してきた.そこで, サルモネラ菌のwild typeより得られたporinのT細胞への抗原提示機構を調べた.その結果, wild typeのporin蛋白は, 抗原としてT細胞に抗原提示されるときに, 通常の蛋白抗原と同様に抗原プロセシングを受け, Ia抗原と共に提供されることを示した.これらの結果は, wild typeのporinが, ヘテロ3量体を構成している可能性を示唆し, そのヘテロ3量体のみにporinの細胞性免疫惹起エピトープが存在すると考えられた.
  • 小林 一寛
    1994 年 68 巻 4 号 p. 495-499
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    細菌汚染を知るための方法を研究した.種々の細菌の16SリボソームRNA (rRNA) の888bpの遺伝子領域を検出するPolymerase chainreaction (PCR) 法を用いた.被検菌には100℃, 10分の加熱菌液上清を用いた.グラム陰性秤菌の16菌属およびグラム陽性の1菌属の合計151菌株全てから標的のリボソームDNA (rDNA) が確認され, さらにPCRで増幅された標的rDNA断片の制限酵素 (MluI, Eco RI, HindIII) 切断パターンから5群に大別された.この5つの群はShigella菌属とE.coliのI群, I群を除く他の腸内細菌科;9菌属とAeromonas菌属のII群, Vibrio菌属のIII群, Campylobacter菌属とP.aeruginosaのIV群およびS, aureus (MRSA) のV群である.I群は使用した3つの制限酵素によって切断され, II群はMluIとEcoRIで切断されるがHindIIIでは切断されず, III群はMluIのみに感受性で, IV群は全ての酵素に感受性がみられないものである.V群はEcoRIとHindIIIに感受性であるがMluIでは切断されない型である.
    この方法は細菌汚染を確認するための応用範囲の広い方法である.
  • 小林 寅哲, 長谷川 美幸, 西田 実
    1994 年 68 巻 4 号 p. 500-507
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    ヒト40%血清と好中球の存在下における臨床分離P. aeruginosaの表層部の変化を, serotypeおよびpyocin typeをマーカーとして検討した.またそれらの変化に対応して, 各種の抗緑膿菌薬に対する感受性の変化の有無を調べた.さらにouter membrane protein (OMP) のprofileをSDS-PAGEにより評価した.
    試験菌とした臨床分離P. aeruginosaのうち, 数株は血清一好中球との24時間の接触により, serotype がparentとは異なる一種またはそれ以上のvariantを生じた.薬剤感受性およびOMPのprofileを同時に検討した3菌株のうち, 上記の菌表層マーカーが, 処理により変化しなかったP. aeruginosa No.TA21では, 24時間までの各条件下で4種のβ-lactam薬, gentamicin, polymyxin Bおよびnorfloxacinなどに対する感受性は変化しなかった.また, これらの処理菌のOMPのprofileにも顕著な変化はなかった.
    P. aeruginosa No.1-Sにおいて, serotypeが変化したvariantでは, 例外なく1~2のβ-lactam薬またはnorfloxacinなど, porinを経由して細胞内に移行する薬剤に対する感受性が増加した.この実験で得られた3種のvariantのうち2例では, porinを経由しないで細胞内に移行するgentamicinまたはpolymyxin Bに対する感受性が低下した.
    P. aeruginosa No.1-Rは, 血清-好中球との24時間の接触の場合にのみ, serotypeおよびpyocin typeの変化したvariantを生じた.これらのvariantでは, 主として各種のβ-lactam薬に対する感受性が増加し, これに対応して, parentおよび処理によりマーカーおよび薬剤感受性に変化が生じなかった細胞のOMPには検出されなかった約45kdのOMP D2が新しく出現した.
    臨床分離P. aeruginosaの一部には, 血清一好中球の作用で菌外層部が変化し, serotypeおよびpyocin typeが変化したvariantを生じる.この種の変化はまたOMPの変化を伴い, 主としてβ-lactam薬に対する感受性が増加し, ときにはgentamicin, polymyxinBなどのpoly-cationicな抗菌薬の感受性にも影響をあたえる.血清一好中球の作用により, これらのP. aeruginosaでは, OMPのみでなくself-promoted uptake pathwayに関与する菌表層の性状にも影響を与えることが示唆された.
  • 福山 正文, 今川 八束, 原 元宣, 田淵 清, 伊藤 武, 尾畑 浩魅, 甲斐 明美
    1994 年 68 巻 4 号 p. 508-512
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    ヒトのVero毒素産生性大腸菌 (VTEC) 感染症に対する感染源や感染経路を究明する一環として, 1991年10月から1992年3月までの期間に相模原市, 横浜市および平塚市で飼育されていた健康な家畜 (ウシ, ブタおよびヤギ) の新鮮糞便を採取し, VTECの分離を試みたところ, ブタ105例中1例 (1.0%), ウシ55例中2例 (3.6%) およびヤギ13例中12例 (15.4%) からそれぞれVTECが認められた.特にヤギについてはわが国では初めての分離例であった.分離菌株の血清型と毒素 (VT) 型の組合わせはウシ由来株ではO116: H21 (VT2) とO163: H19 (VT2), ブタ由来株ではOUT: H19 (VT2vp), ヤギ由来株ではすべてOUT: H21 (VT1) であった.
    以上の成績からウシおよびヤギから分離されたVTECは, ヒト由来のVTECが産生するVTと同じ毒素型のVTを産生していることが明らかとなり, これらの家畜がヒトの感染源に関与していることが考えられた.
  • 普天間 光彦, 比嘉 太, 張 扣興, 草野 展周, 斎藤 厚
    1994 年 68 巻 4 号 p. 513-519
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    私達はSPFマウス (Balb/c, 6週齢, 雄) をcyclophosphamide (CY) を用いて好中球を減少させ, Candrda albicans (臨床分離株) の酵母を経気管接種により実験的カンジダ症を作製した.これをcontrol群として各種BRM (rhG-CSF, M-CSF, rhlL-2) の効果を検討した.また, rhG-CSFの効果を肺内生菌数および病理学的に検討した.
    rhG-CSFの予防投与群に高い生存率が得られた.rhG-CSFの投与により末梢血好中球の増加, 肺内生菌数の減少を認めた.肺病理所見においては, rhG-CSFの投与に応じて好中球を中心とした細胞浸潤が認められた.この効果は用量依存的であり, かつ早期投与群ほど強い結果であった.また, 抗真菌薬 (fluconazole) との併用の検討では併用群において各々の単独投与群に比較して高い生存率が得られた.rhIL-2およびM.CSF予防投与群では, いずれも有意な生存率の上昇を認めなかった.
    本感染モデルにおいて, C. albicansに対する感染防御に好中球が大きく関与していることが示唆された.rhG-CSFの効果は肺への好中球浸潤を高め真菌の処理を促進することが示された.
    以上の結果より, 抗真菌薬単独では治療が困難と考えられるヒトの難治性深在性カンジダ症に対してrhG-CSFは予防的投与により, あるいは併用療法により, 臨床的な有用性が示唆された.
  • 吉田 真通
    1994 年 68 巻 4 号 p. 520-528
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    日本脳炎 (JE) ウイルスは, モノクローナル抗体による免疫学的性状の解析によって4ないし5血清型に大別される.それらのうち, 中山-RFLV, 北京1, 上山の3血清型については, 先に型特異的モノクローナル抗体が作製された.本研究では, JEウイルスの血清学的性状をさらに詳細に解析するとともに, 分離ウイルスの血清型の同定を正確に行うため, 血清学的に異なった赤血球凝集抑制 (HI) 反応性を示すMuar株と691004株に対するモノクローナル抗体を作製し, それらの性状を解析した.JEウイルスのみにHI反応性を示す10系統の抗Muar抗体 (MUAMA1~10) と, 14系統の抗691004抗体 (69-MA1~14) が得られ, 1935年から1979年までに分離された25株のJEウイルスを用いてそれらの性状を検討した.10系統のMUAMAは, 1系統が株 (型) 特異的抗体, 2系統が中間的反応性を示す抗体, その他の7系統は種特異的抗体であった.また, 14系統の69: MAは, 種々の程度に中間的反応を示す抗体が5系統, その他の9系統は種特異的抗体で, 691004株のみに反応する抗体は得られなかった.従って, 本研究に用いた25株は, 中山, 北京1, 上山, Muarの4血清型に分類され, 691004株は最も反応性が近い中山株の一亜型に分類された.また, 作製した24系統のモノクローナル抗体は, すべて中和活性を示し, 免疫グロブリンクラスはIgM, kappa鎖であった.
  • 吉田 真通
    1994 年 68 巻 4 号 p. 529-535
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    日本脳炎 (JE) ウイルスの免疫学的研究の一環として, 1963年から1984年の間に台湾, シンガポール, タイおよびインドで分離された22株のJEウイルスについて, 4血清型の代表株である中山上RFVL, 北京1, 上山およびMuarの4株と中山型の亜型である691004株に対するモノクローナル抗体のうち, 反応性が異なる15系統の抗体を用いて, 赤血球凝集抑制 (HI) 試験により血清学的性状を検討した.その結果, 17株が上山型特異的抗体 (KAMIMA6) と反応し, 近年, これらの地域では, 主として上山型に属するJEウイルスが広く流行していることが明らかになった.その他の5株は, いずれの型特異的抗体にも反応がみられなかったが, それらのうち4株は上山株類似の反応パターンを示した.他方, タイで分離されたKEO93株は反応性が大きく異なっており, すでに確立されているいずれの血清型のJEウイルスとも異なった血清学的性状を有することが明らかになった.これらのことは, JEウィルスの免疫学的性状の多様性を示すものと考えられる.
  • 狩野 繁之, 増田 剛太, 鈴木 守
    1994 年 68 巻 4 号 p. 536-538
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    我々は輸入熱帯熱マラリアの治療にハロファントリンを試みた.ハロファントリンは1984年に臨床治験が開始され, 日本国内でも著効を示した症例が報告されている.国内輸入マラリアは年間100例以上報告されているが, 入手可能なマラリア薬は限られている.また, クロロキン及びファンシダールに耐性のマラリアも報告されはじめており, 有効かつ安全な治療薬の導入に特別な関心が払われてしかるべきである.現在ハロファントリンは最も注目されるべき新しい抗マラリア薬と考えられるが, 本症例ではハロファントリン治療後再燃をきたし (国内初再燃例), 今後さらにその有効性を例証していく必要性が強く示唆された.
  • 篠崎 史城, 高田 清式, 玉井 伴範, 安川 正貴, 藤田 繁, 鳥居 本美
    1994 年 68 巻 4 号 p. 539-543
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    A 76-year-old male with multiple myeloma, who was born and had lived in Ehime Prefecture was admitted to our hospital because of high fever. The chest X-p film showed right middle lobal pneumonia. Eosinophilia was detected and a stool smear examination revealed rhabditis form larvae of the nematode. The filaria form larvae of Strongyloides stercoralis were detected by stool culture. Antibotics and pyruvinium pamoate were administered to bacterial pneumonia and hyperinfection of the strongyloides, respectively. Consequently, pneumonia and strongyloidiasis were promptly improved.
    It was considered that he was infected with strongyloides in south-east Asia during World-War II and a little autoinfection of this nematode had continued about 50 years. In addition, it was suggested that hyperinfection of strongyloides resulted from the immunosuppressive state induced by the chemotherapy for multiple myeloma.
  • 鵜野 麻弓, 真家 伸一, 有馬 功一郎, 鈴木 厚, 小花 光夫, 秋月 哲史, 松岡 康夫, 入交 昭一郎
    1994 年 68 巻 4 号 p. 544-548
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    A 42-year-old male was admitted to our hospital because of high grade fever on October 6, 1992. He had no history of cardiac and underlying disease. For the past 10 days, he had complained of high grade fever and noticed arthralgia on his left shoulder.
    Physical examination on admission revealed that there was a body temperature of 39.0°C and tenderness in the left shoulder. There were no abnormal findings for the chest or abdomen. On the second hospital day, he developed a diastolic murmur which had not been present on admission. And blood culture was positive for Streptococcus agalactiae.
    Ultrasonic-cardiogram indicated the presence of vegetation. He was diagnosed as infective endocarditis and treated with PCG 20 million units/day, IPM/CS 2 g/day and ISP 400 mg/day. But he was not responding to the chemotherapy. Aortic valve replacement was done on 22nd, October. Valve surgery succeeded and he became well after that time. Endocarditis caused by S. agalactiae is extremely rare, and is an important condition which carries a high mortality. Only seven cases of S. agalactiae endocarditis have been reported in Japan. It is difficult to treat these cases with antibiotic therapy alone. Therefore, we suggest that early surgery should be considered in infective endocardiits caused by S. agalactiae.
  • 藪内 英子, 王 笠, 荒川 迪生, 矢野 郁也
    1994 年 68 巻 4 号 p. 549-551
    発行日: 1994/04/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
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