感染症学雑誌
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60 巻, 3 号
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  • 松下 真理
    1986 年 60 巻 3 号 p. 195-203
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    1983年9月から翌年9月までの1年間にわたって, 国家公務員等共済組合連合会三宿病院の産婦人科外来を受診した836名の患者より膣分泌物を採取し, ブドウ球菌 (S. aureus) の分離を行った.そして, 単離された菌について, Enterotoxin型, コアグラーゼ型, ファージ型ならびに薬剤感受性について検討を行い, 以下のような成績を得た.
    1.対象とした836検体のうち, S. aureusの分離された例は99検体 (11.8%) であった.
    2.S. aureusの分離頻度と疾患との関係をみると, 妊娠に関連した検査材料では, 妊娠初期と出産後1ヵ月以降に比して, 妊娠中期から後期にかけては菌の検出率が低下する傾向がみられた.また, 膣炎等の炎症のみられた症例や子宮筋腫, 子宮癌, 子宮脱等の症例においては, 他の疾患に比べて菌の検出率が有意に高いという成績であった.
    3.収集されたS. aureus 99株のうち, Toxic shock syndrome toxin-1 (TSST-1) を産生する株はわずか2株 (2.0%) 見出されたに過ぎず, 1株はコアグラーゼIV型でファージ型I群菌, 他の1株はコアグラーゼIII型でファージ型III群菌であった.
    4.主要抗生物質の10薬剤に対する感受性測定成績では, Penicillin Gに対してのみ約70%の割合で耐性菌が認められたのみで, 他の薬剤に対しては, 耐性菌はほとんど見出されなかった.
    5.本邦では月経期間中におけるタンポンの使用頻度が少ないことと併せて考えると, TSST-1産生菌が何等かの理由で増加するということがない限り, 本邦でのTSS発症例は少ないであろうということを言及した.
  • 奥田 俊郎, 遠藤 宣子, 善養寺 浩, 長田 恭明
    1986 年 60 巻 3 号 p. 204-209
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/11/25
    ジャーナル フリー
    コブラ毒因子 (Cobra Venom Factor: CVF) 処理マウスの補体消耗状態およびそれに伴なう感染抵抗力の低下を修復させるために, Nα-(Niacetylmuramyl-L-alanyl-D-isoglutamine)-Nε-stearoyl-Llysine [MDP-Lys (L18)] を皮下接種し, その効果を検討した.
    マウス (ddY系) に対してCVFの1.25U/匹を8時間毎に4回腹腔に接種し, 24時間毎に血清C3量を測定すると, 初回の接種から24時間後にはC3量が正常濃度 (71.8±4.0D2) の20%まで減少した.この低C3状態はその後48時間持続し;72時間以降は漸次正常濃度への回復傾向を認めたものの, 120時間でも正常濃度にまでは回復しなかった.MDP-Lys (L18) の接種は, CVF最終処理後24時間目の低C3状態の時に行なった.MDP-Lys (L18) 接種後24時間でC3量が急速に正常濃度にまで回復し, 依然低C3状態にあるPBS接種群との間に有意の差を認めた (p<0.05).この時点で, マウス血清感受性型のSerratia marcescensまたはPseudomonas aeruginosaの50%致死量を感染させ, 1週間後の生存率をMDP-Lys (L18) 接種群とPBS接種群との間で比較した.MDP-Lys (L18) 接種群は両菌株の感染に対する生存率がともに100%であったの対し, PBS接種群ではそれぞれ40%の生存率であった.
    これらの成績は, CVF処理による補体消耗状態のマウスにMDP-Lys (L18) を接種することで, 速やかにC3量を正常濃度にまで回復させることができるとともに, これまで低下していた日和見病原体に対する感染抵抗性も修復することができることを示している.
  • 猪狩 淳, 小栗 豊子, 小酒井 望
    1986 年 60 巻 3 号 p. 210-216
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    1979年1月から1983年12月までの5年間に27例のEnterobacter菌血症を経験した.E. cloacae検出例は22例, うちmonomicrobial bacteremiaは16例, polymicrobialbacteremiaは6例.E. aerogenes, E. agglomerans検出例はいずれもmonomicrobialbacteremiaで, それぞれ3例と2例であった.基礎疾患は悪性腫瘍12例, 急性白血病2例, 先天奇型8例, 他に肝硬変, 糖尿病を合併する例もあった.また, 血管カテーテル留置10例, PTCドレナージ5例, 尿路カテーテル3例, 抗腫瘍剤投与7例, ステロイド剤投与4例, 放射線治療3例など感染の誘因となる処置がおこなわれていた.また, 抗菌薬の投与は17例になされていた.死亡例は17例, 菌培養陽性後1ヵ月以内に死亡した例は12例であったが, 菌血症が死亡に何らかの係りがあったと考えられたのは11例で, septicshock, DICを併発したのはそれぞれ4例と5例あった.生存例にはこれらの合併症はなかった.
    対象例の血液より分離したE. cloacaeの薬剤感受性成績は, ABPC, CEZ, CMZ, CTMには耐性株が多く, GM, NA, CP, MINOには大部分の株が感性であった.
    Enterobacter菌血症はopportunistic infectionであり, nosocomial infectionである.
  • 森松 伸一, 草壁 秀成, 佐野 浩一, 杉田 邦洋, 飯田 恒二, 中井 益代
    1986 年 60 巻 3 号 p. 217-221
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    ATL-L (成人T細胞白血病-リンパ腫) 非多発地域でのATL患者を中心とした血清疫学調査を行った.その結果, ATL-LではATLA抗体が全て陽性であったが, mycosisfungoidesを含む他の症例では, 多発地域出生の1例を除いて全て陰性であった.またATL患者家族25名中10名 (40%) にATLA抗体が陽性であった.そのうち配偶者は4名中1名 (25%), 子供は11名中4名 (36%) が陽性であった.また両親及び母親がATLA抗体陽性の場合, 子供は6名中4名 (67%) が陽性であったが父親のみが陽性の場合は子供の陽性者は認められなかった.このことから家族内感染では母子感染の存在が感染経路として強く示唆された.
  • 中塩 哲士, 菊川 伊都美, 中村 正夫, 原沢 功, 柳川 忠二, 田中 美雄, 芦川 和高, 前田 徳尚
    1986 年 60 巻 3 号 p. 222-230
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    当院熱傷センター内33ヵ所の観測点の定期細菌検索を実施し, 広範熱傷患者を取り巻く細菌学的環境と, 熱傷患者における感染症との関係を検討した.熱傷センターからの分離菌種および頻度は, 検索時の熱傷患者在院の有無, 検索部位の水分の多寡により大きく変動し, このうちグラム陽性球菌 (特にStaphylococcus aureus), ブドウ糖非発酵菌 (特にPseudomonas aeruginosa), Bacillus属で顕著であった.S. aureusのコアグラーゼ型は対照とした一般検体からの分離株 (対照株: 53株) ではII型 (56.6%), III型 (18.9%) をはじめ各型に分布したのに対して, 熱傷センターからの分離株 (センター株: 22株) ではII型 (77.3%), VII型 (22.7%) のみで, さらに熱傷患者からの分離株 (患者株: 20株) では全株II型であった.P. aeruginosaの血清型は対照株 (107株) ではE型 (39.2%) A型 (17.9%) をはじめすべての型に分布したのに対して, センター株 (29株) はA型1株を除き全株F型であり, さらに患者株 (20株) も全株F型であった.これらの分離株のそれぞれ18薬剤に対する感受性を検討した結果, 患者株, センター株共に対照株に較べほとんどの薬剤に対し極めて高度の耐性を示した.これらの特定の性状を有するS. aureus (コアグラーゼ型II型), P. aeruginosa (F型) が熱傷センター各所から繰り返し分離され, さらに熱傷患者からも同一性状を有する菌株が繰り返し分離された.
  • 坂田 宏, 藤田 晃三, 吉岡 一, 梯 仁志, 室野 晃一
    1986 年 60 巻 3 号 p. 231-238
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    発熱を認め, 敗血症が疑われた15例の感染抵抗力低下の小児に血液培養と腸内細菌叢の検索を同時に行なった.15例の基礎疾患は白血病などの悪性疾患が7例, 未熟児が7例, 再生不良性貧血が1例であった.15例中6例が血液から細菌が分離された. E. coli, Klebsiella pneumoniae Pseudomoms aeruginosa, E. coli+Clostridiumの腸内グラム陰性桿菌が分離された4例では, いずれも腸内菌叢の最優勢菌と一致していた.4例に共通していたのは, 最優勢菌が糞便1gあたり109個以上の明らかなovergrowthを示し, 正常細菌叢の主要構成菌であるBifidobacteriumなどの嫌気性菌叢が著しく抑制されていたことであった.原因菌がStaphylococcus aureus, Streptococcus pneumoniaeのグラム陽性球菌であった2例では, 同菌の腸管内overgrowthの所見はなかったが, やはり嫌気性菌叢は抑制されていた.咽頭swabからは同菌が検出されていた.
    腸内グラム陰性桿菌による敗血症は腸管内において, potential pathogenが選択され, 増殖した結果, 発症したと考えられたが, グラム陽性球菌では本来, 病原性として意義のある菌が多く, グラム陰性桿菌とは様相を異にしていると思われた.
    感染抵抗力が低下している小児では, 腸内細菌叢の変動に注意し, 正常腸内細菌叢を維持することが必要と思われた.また, potential pathogenがovergrowthしている場合には, 敗血症の発症に注意しなければならない.
  • 含有生菌数, 耐性菌数, 安定性について
    有田 美知子, 本田 武司, 三輪谷 俊夫
    1986 年 60 巻 3 号 p. 239-243
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    国内で市販されている抗菌剤耐性乳酸菌製剤6品目の含有生菌数, 耐性菌数及び保存・安定性について検討した.検討した製剤は現在4社から市販されているA (Enterococczts faecalis製剤, 粉末), A'(同, 錠剤), B (E. faecalis製剤, 粉末), B'(同, 錠剤), C (E. faecalis, Lactobacillucs acidophilus, Bifidobacteria配合剤, 粉末) 及びD (L. acidophilus, L. lactis, Streptococcus lactis配合剤, カプセル) である.生菌数は, B, B'が最も高く108.1-8.4CFU/gで, A, A'は107.8-7.96CFU/gであった.Dは最も低く, 107.0CFU/g前後であった.各製剤に含まれるaminobenzylpenicillin (ABPC), tetracycline (TC), chloramphenychol (CP), erythromycin (EM) 及びcephalexin (CEX) 耐性菌の生菌数に対する割合をCaLA培地及び一般乳酸菌保存検出用培地を用いて調べた.両培地により検出耐性菌数はやや異なったが傾向としてA, A'ではいずれの薬剤に対しても50-100%であったのに対し, B, B', Cでは, TC, CP, EMに対する耐性菌の割合が低く, またDではABPC及びCP耐性菌は皆無に近かった.各製剤について種々の温度で保存し経時的に生菌数の推移を測定したところ, B, B'は極めて安定であり, 40℃, 30日間経過後も菌数の低下はみられなかった.A, A', Cは, 30℃, 30日間で, 約2分の1に減少した.Dは, 30℃及び40℃で極めて不安定であった.
  • 奥田 新一郎, 斎藤 篤, 宮原 正, 渡辺 邦友, 上野 一恵
    1986 年 60 巻 3 号 p. 244-250
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    血液培養検体中の原因菌を早期に検出する有力な方法として注目されているacridine orange染色法について, 若干の基礎的検討を行ない以下の成績を得た.
    1.4種類の参考菌株 (E. faecalis: ATCC 14508, S. aureus: ATCC 25923, E. coli: ATCC 25922, P. aemginosa: ATCC 27853), 5種類の市販血液培養瓶 (Culture Bottle 1, 2, 5 (Eiken), Vacutainer Culture Tube Columbia (Becton-Dickinson), Schaedler Bottle (Roche)) を用いた検討では, 一部の菌種と血液培養瓶の組合せ (E. faecalisとCulture Bottle 1等) において, 肉眼的観察が不可能な培養後8時間の時点での菌検出が可能であり, 本法が血液培養時の早期病原診断法として有用なことが判明した.
    2.本法による病原菌診断には104cfu/mlあるいはそれ以上の菌量の存在が不可欠であり, 菌種別では, 発育速度のはやいE. faecalis, E. coliS. aureus, P. aeruginosaに比べてより早期に検出される傾向を示した.また同一菌株を用いた検討では, Vacutainer Culture Tube Columbiaに比べてCultureBottle 1での培養で検出時間の短縮がみられた.この様に本法の菌検出感度は, 菌種, 菌数, 培地成分などによって影響されるので, 臨床の場での使用にあたっては, 適正な血液培養瓶の選択, 本法の正しい鏡検技術の修得とともに, blind subcultureの併用が有用と考えられた.
  • 丸山 典彦, 松井 清治
    1986 年 60 巻 3 号 p. 251-256
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    初代鶏胚線維芽細胞 (CE) に継代した日本脳炎ウイルス (JEV), 中山予研 (中山), JaGAr 01 (JaGAr), 三重44-1 (三重), 北京-1 (北京), 4株の増殖性およびこれら4株からの試作ワクチンの免疫原性について検討した結果, 次のような成績を得た.
    1) CE継代8代以降, 中山, JaGAr, 北京の3株は108.5~109.0TCID50/mlの高いウイルス感染価を認めた.
    2) 中山株, および三重株のCE継代株はTween 80, 1%処理によってHA活性の失活が認められ, JaGAr株, 北京株とは異った性状を示した.
    3) 試作ワクチンで免疫したマウス抗血清を用いて各株間の赤血球凝集抑制 (HI), 中和 (NT) 試験を行った結果, 中山抗血清はHI, NTともにJaGAr株, 北京株に対して低い反応性を示したが, 三重株に対しては前2株に優る反応性を示した.
    4) 北京株, JaGAr株の両抗血清は互いに高い反応性を示し, 免疫学的に同タイプに属しているものと思われる.
    5) CEに継代された中山株, 北京株試作ワクチンは, それぞれHomologous株に対して現行ワクチンに匹適する力価を認めた.
  • 河島 尚志
    1986 年 60 巻 3 号 p. 257-266
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    酵素免疫吸着法 (ELISA) によるウイルス抗体の検索には十分な注意が必要である.本研究は鶏卵を用いたウイルスELISA抗原に含まれる宿主由来抗原 (CAF抗原) に対する日本人血清中の反応抗体について解明を行った.日本人血清では, CAF抗原に対する抗体は生後7ヵ月から検出され, 抗体保有率は月齢と共に高くなり, その高い抗体保有率は少なくとも18歳まで続き, 成人では低下する傾向がみられた.また, インフルエンザワクチンを接種したウサギ3羽中3羽, 日本脳炎ワクチンを援種したウサギ3羽中1羽に, 抗CAF抗体が検出された.以上の抗CAF抗体はモルモット腎組織で吸収されなかったことと, 使用したCAF抗原は抗フォルスマンウサギ血清と反応しなかったことより, 抗CAF抗体はフォルスマン抗体でないことが証明された.なお, このCAF抗原中の反応物質は高分子蛋白であった.血清をovomacroglobulinで吸収処理後, 抗CAF抗体は検出されなくなった.また, 抗CAF抗体価は抗ovomacroglobulin抗体価と相関した.このことからCAF抗原に含まれる反応物質の抗原性はovomacroglobulinのそれと同一とみなされた.よって抗CAF抗体は, 抗ovomacroglobulin抗体と考えられた.さらに卵アレルギー患者のCAF抗原に対する特異的IgE-ELISA抗体価が, 健康者に比較し有意に上昇していることをみつけた.
  • 永井 龍夫, 近藤 裕之, 貫名 正文
    1986 年 60 巻 3 号 p. 267-270
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    わが国でヒトのリステリア症がはじめて見出された1958年から1984年までの26年間に全国各地で発生した症例の累計は489症例に達している.これらの症例患者から分離されたリステリア菌のうち, 血清型の確定しているものは470菌株である.
    470菌検の血清型別の内訳は4b型が285株で最も多く, 次いで1b型の145株で, そのほかの血清型 (1 a, 2, 3, 4 a, 4 c, 4 d) はきわめて稀である.
    著者らは1984年8月, 神戸市神鋼病院に入院した化膿性髄膜炎の患者 (67歳, 女性) の髄液と血液からリステリア菌を分離, 血清型を検査した結果, わが国におけるヒト由来としてははじめての4c型と同定した.
    そこで患者の臨床経過, 分離菌株 (福島株) の細菌学的検査, 血清型検査 (標準菌株の免疫血清を用いた定量凝集反応および吸収試験) の概要を報告する.
    患者は肝硬変, 糖尿病などの重篤な基礎疾患を有し, その末期にリステリア菌感染症が重なったので死亡した.しかし病理解剖は行われなかった.
    なおリステリア菌の患者への感染経過については不明である.
  • 飯田 夕, 須永 匡彦, 前原 敬悟, 岡本 緩子, 安永 幸二郎, 西浦 敬子, 下敷領 健二
    1986 年 60 巻 3 号 p. 271-276
    発行日: 1986/03/20
    公開日: 2011/09/07
    ジャーナル フリー
    Campylobacter fetus subsp. fetus (以下C. fetus) による髄膜炎の2例を経験した.症例1: 42歳, 男性.1977年12月15日, 発熱, 頭痛自覚.発症7週間後当院入院.臨床症状より結核性髄膜炎を疑い抗結核剤の投与を開始した.その後, 髄液よりC. fetusを検出し, 治療をMinomycin (MINO) に変更し6週間にて軽快し, 退院した.感染経路は不明であった.症例2: 30歳, 男性.1983年11月12日より発熱, 頭痛を認め発症4日めに当科入院.入院時意識は明瞭だが項部強直を認めた.髄液よりC.fetursを検出し, Rokitamycin, ABPC, TOB (髄注), にて軽快し1984年1月退院した.発症前に食べた牛の生肝が感染経路と思われたが患者の血液培養, 便培養からはC. fetucsは検出されなかった.なお2例めについては, Rokitamycinの血中=濃度も測定した.
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