紙パ技協誌
Online ISSN : 1881-1000
Print ISSN : 0022-815X
ISSN-L : 0022-815X
50 巻, 11 号
選択された号の論文の21件中1~21を表示しています
  • 恩田 怡彦
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1497-1506
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    人類が直面している地球温暖化問題, 持続可能な開発の問題等のグローバルな環境問題に対し, 紙パルプ産業の主原料は植物繊維であり, 更新, 再生が可能なこと, CO2の吸収固定化が可能なこと, リサイクルに適していること等の利点があることを我々は認識しておく必要がある。一方, 紙パルプ産業はこれまで公害の発生源として度々引き合いに出されてきたが, 多額の投資とたゆまぬ努力の結果, 大気, 水質, 臭気, 廃棄物と総てにわたり大幅な改善を進めてきた。更に, 循環型社会の構築に向けて, 植林の推進, 古紙の利用拡大, 省エネの推進が必要であるが, そのためには地球環境的視野, 社会全体での取り組み, 産学共同の総合的研究の実施, 環境への配慮の経営判断への組み込み等が不可欠である。
  • 塩入 明
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1507-1508
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 由田 秀人
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1509-1523
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    廃棄物処理に関するわが国の法律の歴史は, 古くは明治に発足した「汚物清掃法」から始まり, 戦後の昭和29年に改正された「清掃法」により処理基準が規定された、その後, 昭和45年に改定された「廃棄物処理法及び清掃に関する法律」により, 19種類の産業廃棄物が指定され, 事業者自らが処理責任を負うことになった。また, 一般廃棄物の収集と処分も全ての市町村の責任が明確にされた。しかし, 国民経済の発展にともない, 廃棄物量は増加の一途を辿り, 廃棄物減少の必要性が重要な課題になって, 平成5年には「再生資源の利用の促進に関する法律」, いわゆるリサイクル法が制定された。他方, 産業廃棄物処分場をめぐる不法投棄などの社会問題が全国的に多発し, 昭和47年に制定された「廃棄物処理設備整備緊急処置法」はその後平成3年度まで数回の改定が行われてきたにも関わらず, 現在, 産業廃棄物処分場は住民の不信により殆ど設置することが困難な状況にある。
    厚生省では, 今日の行き詰まったゴミ処理問題をいかに解決するか, 産業廃棄物専門委員会を置いて検討結果を取りまとめつつある。主な検討内容は, 処理設備の信頼性・安全性を向上し設備確保を図る方策, 不法投棄対策及びそれにともなう原状回復のための方策などである。
  • 生物資源の持続的な生産のための重要な森林
    佐々木 恵彦
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1524-1531
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    植物は光合成によって, 有機物を生産すると同時に環境を形成する。人間を含め動物は光合成機能をもたないため, 植物の光合成産物を利用することによって, 生命を維持することができる。言い方を変えると, 植物を破壊し, 利用することが動物の宿命である。しかし, 植物資源が枯渇するほど, 利用することは動物の死を意味する。したがって, 地球上における植物の量と動物の量のバランスをとることが大切であり.生産活動も自然保護活動も, この根本的な摂理を考えていく必要がある。
  • 環境技術委員会 , 環境保全委員会
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1532-1542
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    当調査は平成元年に第1回を行い, 今回は昨年に続き第3回目である。調査回答工場数は, 49社 110工場で紙・板紙, SPの生産高でみたカバー率は85%であった。
    産業廃棄物の総排出量は絶乾で約137万tで, 排出原単位は56絶乾kg/製品tとなり, 前前回より24%, 前回より11%減少した。
    平均含水率は, 39.1%でこれも大きく低下した。これは含水率の低い排水汚泥の焼却処理が進み, 含水率の高い石炭ガラを含む焼却灰の構成比が上がったのが主要因である。
    有効利用率についてみると, 平成元年が26.1%, 同5年が49.7%に対して今回平成6年は53.6% と着実に向上してきており, 各社共, 発生源対策や焼却減量化に積極的に取り組んでいる事を反映していると考えられる。
    その一方で, 最終処分の平均単価は, 前前回より44%高い7,690円/絶乾tとなり, 今回の回答事業所全体の負担額の合計は49億円弱に達した。
  • 環境技術委員会
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1543
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 田巻 昭夫
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1544-1552
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 加藤 仁
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1553-1561
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 忠 錦吾, 杉 卓美
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1562-1564
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 克巳
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1565-1571
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 藤井 圭次
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1572-1581
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 工藤 信之
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1582-1588
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    As the enforcement of regulation of noise pollution control become more effective and the public concern about noise nuisance is aroused, troubles in noise pollution are more often caused recently by paper mill plant.
    In this paper, the basic mechanism of noise generation by cooling tower, pump, roof fan, fan and root blow, of its noise are explained.
    The discrepancies between the basic engineering countermeasures on noise pollution and the result of the actual measurement are studied.
    As the actual example of noise insulation covers, silencers and structural arrangement for vibration isolation are explained.
    Root brows play a big part in the pulp and paper plant integral step in the process of making paper are the felt filters used to draw water from the paper slurry. Typically, multiple root blow are manifolded together, providing the required flow rate and a measure of redundancy. These are inherently noisy at the plant property line by noise radiating from the exhaust stacks.
    This multifunction passive silencer would have no problem.
  • 本田 一好, 植田 誠, 竹倉 紘一
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1589-1595
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    A lot of UNOX System have been employed in various industrial field, about 30 plants for pulp and paper industries in Japan.
    In this paper, we report the treatment performance of UNOX System on board-paper waste, DIP waste, KP waste and KP waste plus EVA drain with the data of actual plants and treatability tests. At the same time, we mention the case of adding of coagulant agent into aeration tank for reference. Removal efficiency of not only BOD and COD but also even AOX are remarkable.
  • 武部 尚市
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1596-1600
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 吉富 泰
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1601-1604
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • 宮島 俊雄, 荒木 廣, 田口 徹
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1605-1622
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    1996年のTAPPI国際環境会議は, フロリダ州オーランド市で3日間に亘って開催され, 参加者は日本から3名の他, インドネシアから4名, ヨーロッパからも6ヶ国14名が参加し, 全体では昨年同様1,000名を越える盛会であった。発表は米国, カナダの他にフランス, フィンランドからも各3件あり全部で100件以上に達した。
    一般講演とパネルディスカッションを中心に, 紙パルプ製造分野だけではなく広く森林から木材加工に関する環境問題が取り上げられ, アメリカ国内の製紙メーカー各社の他に研究機関としてNCASIとIPSTやアメリカ農務省の林産製品研究所がこれに加わり, 更に民間の環境団体からの参加もあり紙パルプ業界の将来像を求めて積極的な発表が続いた。
    以下にこれらの発表・報告の概要を参加した3名の分担により, 総論, 水質・大気, 産業廃棄物, 生物毒性試験に別けて報告する。総論では, 基調講演, 各社の持続性 (Sustainability) 及び環境問題に関する取組実績を, ついで大気汚染・水質改善に関するトッピクスとEPAのクラスタールールの最近の動向を, 続いて産業廃棄物についてはペーパースラッジの活用例を, 最後に排水毒性の生物試験について紹介する。
  • 重本 匡史
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1623-1632
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    ダイオキシン96が8月12日から5日間, オランダのアムステルダム大学で行なわれた。11部門で385件の発表があった。特に欧州からの参加者が多く, イタリアのセベソの爆発事故に関する特別シンポジウムがあった。
  • リンドホルム イェラン
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1633-1638
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    工場内で使用されるプロセス水の水質に対する要求は製品の種類だけでなく, プロセスそれ自体の各段階や部門ごとにかなり異なる。そのため, 各種の水質項目に厳密に限度を設定することはほとんと不可能である。水の特性の測定法の多くも, 酸素要求量や浮遊固形物などの場合のように集合的, 相対的である。プロセスエンジニアは, 水をどの程度再利用できるかを決めるに当たって, 生産性や製品の質の双方を考慮する必要がある。各種の水処理法や, その可能性や限界にも精通していなければならない。それらの知識や原木の質の季節的変動について知識を組み合わせてはじめて, 工程全体の優れた水経済を実現できる。
  • 伊藤 通弘
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1639-1640
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
  • ウェッブ収縮率計の開発
    轟 英伸, 畑野 昭夫, 阿部 裕司, 竹内 伸夫
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1641-1650
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
    紙の寸法安定性をオンラインで予測する計測システム (ウェッブ収縮率計) を開発した。今回開発したシステムは, エッジセンサーとして非接触型のレーザー外径測定器を移動ステージ上に配置した, 紙幅計測ユニット2組より構成されている。この2組のユニットを抄紙機の乾燥工程前後に取付けることにより, 収縮前後の紙幅から製紙工程におけるウェッブ収縮率を計測できる。さらにウェッブ収縮率と製品の浸水伸度や操業条件との関係を調査して以下の知見を得た。
    抄紙条件 (原料処方, 濾水度, J/W 比等) が種々異なる製品の浸水伸度 (寸法安定性) とプレドライヤー前からアフタードライヤー後までのウェッブ収縮率に高い相関関係が認められた。したがって, この相関関係を用いたウェッブ収縮率のオンライン計測により, 製品の寸法安定性を抄造段階で予測できる。
    抄紙機上において, ドローにより歪み率を1%増加させると, ウェッブ収縮率はポアソン比的な効果により約0.3%増加した。このドローによる収縮は, ワイヤー~ウェットプレス間の紙中水分80%付近では製品の寸法安定性にほとんど影響しないが, サイズプレス~アフタードライヤー間の紙中水分40%付近では寸法安定性を悪化させた。
    ドローを増加して, 歪み率を大きくすると, CDの剛度は低下した。また, ワイヤー~ウェットプレス間よりサイズプレス~アフタードライヤー間の方がドローの増加に対する剛度低下の割合が大きかった。
    J/W 比の変更により, 繊維をより縦配向にすることでウェッブ収縮率が増加し, 浸水伸度の悪化とCD剛度の低下が認められた。
    また操業中のオンライン計測事例として, J/W 比やサイズプレス液付着量の変化に伴う紙幅やウェッブ収縮率の変化挙動を紹介する。
  • ポリサルファイド蒸解薬液の製造方法
    矢口 時也
    1996 年 50 巻 11 号 p. 1651-1654
    発行日: 1996/11/01
    公開日: 2009/11/16
    ジャーナル フリー
feedback
Top