情報をめぐる行動が複雑化しつつある現在, 全情報行動のなかに個別の行動を相対的に位置づけるアプローチは, 今後登場するニューメディアを人間がどう使いこなしていくかという問題に対して有用である。本研究では, われわれの情報行動が現在どのような状態にあるのかを包括的, 体系的な視点に立って, 定量的に把握するために, 時系列的なデータをできるだけ収集し, (1) 諸外国の資料と比較することによって情報行動の日本的な特徴を明らかにし, (2) デルファイ法を用いて将来の情報行動を定量的に示した。また情報行動量の国際比較, 将来予測などは, 今後さらに精緻化する必要があると指摘した。
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