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48 巻, 1 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • 中野 明彦
    2005 年 48 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/04/01
    ジャーナル フリー
    わが国から発信される学術成果の8割が海外の雑誌に,しかもその多くが商業誌に掲載されており,このことが情報発信のあり方としてさまざまな問題を生んでいる。国内の雑誌,特に学協会が発行するいわゆる学会誌というものが,もう少し力をつけ,研究者が投稿したいと考えるような雑誌に脱皮していくことができれば,この問題の解決に少なからず寄与できるはずである。本稿では,創刊以来30年の伝統を持つ英文学術論文誌Cell Structure and Functionを完全な電子ジャーナルに移行させ,冊子体を廃止するという大きな決断を行った日本細胞生物学会の取り組みを,学会の立場から紹介する。
  • 医薬情報ネット21
    2005 年 48 巻 1 号 p. 7-15
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/04/01
    ジャーナル フリー
    医薬品研究開発の重要な情報源である治験薬データベース(以下DB)に関して平成12年に実施した調査 1)以降の動向をフォローし,当該DBの最新動向と課題,およびユーザからの要望を明らかにした。本稿はその下編で,上編 2)に続きIDdb,Integrity(以下INT),Pharmaprojects(以下PPJ),R&D Insight(以下RDI),R&D Focus(以下RDF),明日の新薬(以下 明日新)の主要6DBについて特定の会社名および作用機作名で検索し,その比較から各DBの網羅性,信頼性,速報性を評価した。その結果,単純比較では前臨床試験段階の化合物の収録が多い複合型DBや,情報収集年数が長いDBの網羅性が高くなったが,完璧な網羅性を示すDBは存在しなかった。次に,最も重要な情報のひとつである開発ステージ情報がDB間でかなりの差異があることが前回調査と同様明らかとなった。また作用機作名検索では,各DBが指定する作用機作キーワード(以下KW)検索だけでは6DBとも検索漏れを生じることがわかった。さらに単一型DBが継続して利用されるのは,臨床試験段階や一般的な治験薬の収録が複合型DBと比べて遜(そん)色がないことと,6DBすべてが網羅性や信頼性の面で必ずしも満足できないことによるものと推測された。最後にDB製作ベンダー各社には,治験薬DBのWeb版化と大規模化指向の中においても,DBの根幹に関わる基本データの質的向上にも努力すべきと提言する。
  • 松山 裕二, 寺内 徳彰
    2005 年 48 巻 1 号 p. 16-25
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/04/01
    ジャーナル フリー
    日本の30大学の論文発表状況について調査した。2003年に実施した電子ジャーナルを使用しての英語学術雑誌での論文発表状況調査 1)と同様の調査である。2003年の調査は海外学術雑誌を対象としたのに対して,今回はJOISの2ファイル(JSTPlusとJMEDPlus)を使用して1997年と2003年の国内外の論文発表状況を調べた。30大学の論文数,論文あたりの平均著者数と所属機関数を算出し,雑誌タイトルへの論文発表の集中度(雑誌集中度)についても調査した。続いて,外国機関や企業との共著論文数と共著論文率を調べ,最後に,大学との共著が多い4機関,すなわち理化学研究所,日本原子力研究所,産業技術総合研究所,科学技術振興機構との共著を調査した。なお,本調査は2004年10月に開催された情報プロフェッショナルシンポジウムで発表した内容に基づいている。
紹介
連載講座:社会人が学べる大学院・スキルアップ教育
  • 宮川 謹至
    2005 年 48 巻 1 号 p. 32-39
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/04/01
    ジャーナル フリー
    科学技術振興機構(JST)では,大学や公的研究機関等での優れた研究成果を企業等において実用化するため,各種の技術移転関連事業を実施している。その1つである技術移転支援センター事業では,大学等の研究成果を実用化する人材の育成と確保のため「目利き人材育成プログラム」を運営している。本プログラムを開始して約2年がたち,これまでに約400名が参加した。参加者からは,研修後に共同契約の締結やライセンス契約,新製品化など,技術移転活動における進展があったとの報告もあり,研修の成果が実際に出てきている。ここでは,本プログラムの概要と特徴を述べ,研修の満足度調査,研修後のインセンティブ向上に向けた取り組みについて紹介する。
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