新しいフランス国立図書館の見学記である。その基本的構想,新館建設の経緯および17世紀以来の旧館と21世紀にむけて建設された新館の機能分担を簡単にふれた。これは一般利用者向け公共図書館サービスと研究者・知的職業人向け専門図書館サービスをあわせ持った中央図書館である。広い閲覧室は本を開いた形の4本のタワーに囲まれている。これは「科学技術」「法律・経済・政治」「文学・芸術」「哲学・歴史・人文科学」の4棟の主題分野別ビルである。ここに創立以来の図書,逐次刊行物,視聴覚資料合計1,000万冊を集中し,フランス版情報ハイウエイを通して,国立図書館書誌データをフランス国内と,将来は全世界に提供する計画である。さらに将来はフランス全国総合書誌目録(CCF)を構成する計画である。そのため大学図書館,公共図書館,研究図書館の協力組織を形成する。これは主題別協力センターを各地に設置し,専門分野別の所蔵目録を作成し,これを主題別ネットワークを通してフランス全国から利用する構想である。
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