情報管理
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47 巻, 2 号
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論文
  • 岡 紀子, 田中 章夫
    2004 年 47 巻 2 号 p. 73-81
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/05/01
    ジャーナル フリー
    ファインケミカル分野での有望中間体を探索する新規手法として,合成デザインシステムSYNSUPを活用する方法を紹介する。本手法は,ファインケミカル分野の化合物を標的としてSYNSUPを実行し,有望中間体の候補化合物を自動的に発生させることに特徴がある。本手法を用いて提案された共通中間体化合物を既存の中間体と比較した。その結果,共通中間体の中には,既存の中間体に加えてさらに新規な中間体候補が含まれることがわかった。合成デザインシステムを利用する有望中間体の探索手法は,化学品を対象として,新規かつ有望な中間体を見出す目的に有用であると評価できた。さらに今回開発した「中間体抽出システム」は,大量の化合物情報をすべてコンピュータ上で自動実行させることが特長であり,従来の人的な個別調査では不可能なデータ量を基に有望中間体の探索を可能にした新規な情報管理手法である。
解説
  • 千原 秀昭
    2004 年 47 巻 2 号 p. 82-95
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/05/01
    ジャーナル フリー
    化学情報システムが今日の発達した状態に至るまでの経緯をたどり,それが情報の処理や利用に及ぼした効果,研究開発に果たした役割を概観した。化学に限らず,どの学術分野の情報システムも,1960年代と1980年代に大きな2つの変革を遂げた。前者は紙に依存したシステムから,コンピュータに依存するようになった漸進的な変化であり,後者は比較的急速なインターネット普及に伴う変革である。紙に依存するシステムが急速な情報量の増大に対処しきれなくなった結果としてのいわば他発的なコンピュータ化であったが,CAS REGISTRY システムのような紙では不可能な新システムを誕生させ,第2次の変革ではインターネットを活用して一次情報と二次情報がリンクされるなど,画期的な進歩が見られた。このような発達は今も休まず続いている。これらの変革に伴うシステム開発にまつわる背景にも触れた。
  • 原田 郁子
    2004 年 47 巻 2 号 p. 96-101
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/05/01
    ジャーナル フリー
    データベース(以下,DBという)を利用した効率的な文献検索のためには,それぞれのDBの特徴や,収録誌の傾向を知ることが重要である。また,データベース作成者は,各DBへの収録資料の状況を把握することが,DB作成方針を策定するうえで極めて重要である。このたび,JSTがDB作成のために収集,または実際に収録している資料と,海外の主要なDBに収録されている資料とを比較検討したので,その調査の結果を報告する。 
  • ROSEMANN Uwe:著, 熊谷 玲美:訳
    2004 年 47 巻 2 号 p. 102-107
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/05/01
    ジャーナル フリー
    vascodaは,2003年8月にインターネット上に開設されたドイツの科学技術ポータルである。vascodaは,全科学分野における質の高い情報へのアクセスポイントであり,分野横断的な検索機能によってあらゆる文書へのアクセスを提供している。vascodaの概要,ならびに協力パートナーであるInformation Alliance(連邦教育研究省後援)や分野別バーチャル図書館,電子ジャーナル図書館(ドイツ研究協会後援)について紹介した。また,今後さらにvascodaの協力パートナーを国内外に拡大し,互いに資源や情報を共有することにより,世界規模で利用可能な情報のワンストップショップを目指す取り組みについても述べた。
連載講座:企業活動と知的財産制度-知的財産制度の現状と活用状況-
  • 豊田 正雄
    2004 年 47 巻 2 号 p. 108-116
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/05/01
    ジャーナル フリー
    ソフトウエア・プログラムの保護制度の現状は,特許と著作権で合わせて保護を行うという考え方が現在の大勢である。特許権はソフトウエア開発者同士でのルールであり,著作権はプログラム開発者や販売者と使用者の間のルールである。そこに著作権と特許権との双方による保護の必要が生じるのである。近年ではプログラムを特許法上のものとして扱うことで,権利の保護を図るようになってきている。また,一時期,ビジネス方法そのものが特許になるかのように言う人もいたが,結局は,各国特許庁ともソフト特許として技術的側面を重視することで,従来と変わらないということに落ち着きそうである。
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