2004年の開始から5年目を迎えた,特定非営利活動法人日本医学図書館協会の認定資格「ヘルスサイエンス情報専門員」について概説する。本認定資格制度は,米国医学図書館協会(Medical Library Association)のヘルス情報専門職アカデミー(Academy of Health Information Professionals)をモデルにした,業績と専門職活動をポイントとして示す自己申告による制度である。基礎,中級,上級の3種類の資格があり,のべ人数で248名,実数で214名の認定者がいる。運用面では業務分担や記録の整理,広報活動の強化が課題である。また,司書資格や経験年数の要件,ポイント数,研修機会の格差や試験制度の導入などについて議論がある。公式に定義されていないと指摘のある「専門職として必要な知識と技能」については,教育・研究事業とも連携し,会合での議論に続いてアンケート調査を実施し,枠組の策定に取り組む計画である。