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46 巻, 12 号
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解説
  • 段木 亮一
    2004 年 46 巻 12 号 p. 785-796
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/03/01
    ジャーナル フリー
    本稿は,当社のオープンソースへの取り組み実績をもとに実践的な導入方法について解説する。前編は,採用が活発になりつつあるオープンソースを概観し,導入の利点,また,注意すべき点に触れ,各種サーバの構築方法について解説する。当社の新ネットワーク/サーバ群設計・構築事例をベースに,インターネット向け,および,複数拠点間通信を含むイントラネット向けサービス・サーバ群の構築手順を紹介する。ここでは,Red Hat LinuxとTurbo Linuxとを目的別に導入し,その採用理由と構築方法について述べる。
  • 宮川 繁:著, 高木 和子:訳
    2004 年 46 巻 12 号 p. 797-803
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/03/01
    ジャーナル フリー
    マサチューセッツ工科大学は2001年にそのすべての授業資料をWeb上のオープンコースウエアに無料で公開すると発表し,2003年にはそこで提供されるコース数が500を超えるまでになった。MITがオンライン教育をどのように作り出し,提供できるか,財政面での実行可能性,持続可能性,プログラムの目標をもとに検討し,次にe-ラーニングの展望,市場調査とビジネスモデルの作成,などを研究するなど,オープンコースウエア(OCW)の実現までの過程を述べた。そしてOCWの資金調達,それへの教員の参加,オンライン授業教材の知的所有権の問題,OCWの利用者,OCWのコースについて紹介する。
事例報告
  • -(株)リコーの販売部門におけるナレッジ・マネジメントの実践事例-
    松本 優
    2004 年 46 巻 12 号 p. 804-815
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/03/01
    ジャーナル フリー
    株式会社リコーで,知識コミュニティの元祖といわれるユニークなナレッジ・マネジメントDB&メルマガ「おじさん通信」を主宰し,定年後の現在も委託を受けてコンテンツ提供を続けている筆者が「ナレッジ・マネジメントの本質」について解説した後,筆者の元所属した株式会社リコーの販売部門におけるナレッジ・マネジメント実践事例を紹介。事例内容は,(1) 上記の1人ナレッジ・マネジメント「おじさん通信」の事例 (2) 営業の情報共有活用の仕組み「MA情報カードシステム」の事例および (3) その他の事例を紹介。さらに販売部門以外に設計・生産部門の事例,研究・開発部門の優れた事例にも触れる。
連載講座:企業活動と知的財産制度-知的財産制度の現状と活用状況-
  • 長塚 隆
    2004 年 46 巻 12 号 p. 816-827
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/03/01
    ジャーナル フリー
    インターネットの発展により,従来はオフラインでアクセスしにくかった多くの情報が利用できるようになっている。インターネットでのデジタルサービスの進展によって,創作性のないデータの編集物すなわちファクト・データベース,なかでも電子形態のデータベースの新たな重要性や価値が増大している。1991年の米国最高裁によるファイスト判決以降,従来の慣習法で認められてきた「額に汗」ともいわれる「創作性」についての判断基準が疑問視されるようになった。この判決は世界のデータベース作成者,なかでも欧州のデータベース作成者に大きな影響を与えた。欧州委員会の理事会は(1) 著作権を有するデータベースについて加盟国間での考え方の統一,および(2) 電子的なデータの編集物の知的財産権に関して存在するギャップを埋めること,の2点を提案した。これを受け,1996年の欧州委員会で創作性の認められるデータベースについては著作権で,他の創作性の認められないデータベースについては「新たな権利」(sui generis right)により知的財産権を保護するという2層構造からなるECデータベース指令が採択された。EU加盟国では,「新たな権利」についての判決を巡って,強制実施権あるいは他の活動目的のために作成された副産物としてのスピンオフ学説など多くの意見が提起されている。現在,ECデータベース指令の見直しが進められている。米国では,議会で「データベースおよび情報の集合物の不正利用禁止法」(2003年,H.R.3261)が検討されている。情報へのアクセスが確保される条件を前提として,わが国においても新たな法体系モデルの導入が必要と考える。
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