紙パ技協誌
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51 巻, 8 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • どうしてファスナーでNo.1になったか
    北野 芳則
    1997 年 51 巻 8 号 p. 1135-1150,033
    発行日: 1997/08/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
    講師の18年間のUSAでの事業展開を通し, USAから学んだことと, それをもとにしていかにしてアメリカ流「善の巡環」を作り上げてきたか。その経験談。
  • 最近の技術動向について
    中島 正人
    1997 年 51 巻 8 号 p. 1151-1160,033
    発行日: 1997/08/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
    紙・板紙の液体浸透性をコントロールする内添サイズ剤に対し, 高性能化や操業性の改善, 古紙のリサイクルによる抄紙条件の変化への適応など技術的対応がよりいっそう求められており, これらの要望に対する最近の技術動向について紹介した。サイズ剤の使用方法として各抄紙条件に適したサイズ剤を選定すると共に, サイズ剤を有効に紙に定着させることが重要であり, サイズ剤の吸着, 歩留まりについて基本的な考え方を述べた。
    酸性抄紙用サイズ剤としては使用が伸びているポリマー系乳化剤使用エマルジョンサイズ剤を, 中性抄紙用サイズ剤として従来から汎用されているAKD, ASA, カチオンポリマーサイズ剤を, その特長と技術動向について紹介した。
    また, 最近特にPPC用紙を中心に実用化が進んだロジン系中性サイズ剤について, 設計思想, 定着剤及びAlumの影響など使用方法, 性能の特長を解説した。さらに, 炭酸カルシウムを含有する古紙をリサイクルすることにより酸性抄紙の抄紙pHの上昇が生じているが, pH 5から7付近の弱酸性まで適応できる弱酸性抄紙用サイズ剤について提案した。
  • 今後の展開
    菅谷 邦夫
    1997 年 51 巻 8 号 p. 1161-1172,033
    発行日: 1997/08/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
    1856年にイギリスのパーキンが “モーブ” を発見し, 合成染料の工業化がスタートしたわけであるが, 繊維の着色を主な目的に開発が進められてきた染料も, パルプ, 成型用樹脂等への着色をはじめ, 今日ではLCDやCCDのカラーフィルター着色等の半導体に関連する分野にまで, いわゆる機能性色素として幅広く使用され, 今後とも, 染料の果たす役割は大きく, 使用分野は更に拡大していくものと考える。
    有色染料によるパルプの内添染色においては, 塩基性染料, 酸性染料, 硫化染料, 反応性染料, 直接染料等多くの種属の染料が使用され, 現状では, 容易に着色ができる直接性染料が主役をなしているが, 近年, パルプへの定着性向上, 廃水着色の削減等を目的にカチオン基を付与したがチオン性直接染料も開発されている。
    本稿では, パルプ染色に使用される各種属の染料の一般的な性質を述べると共に, 新しいタイプのカチオン性直接染料について, 従来からのアニオン性の直接染料との比較に於いて, 短時間染色, 作業工程の合理化等の効率的な染色処方についての検討結果を述べる。
  • デポジット問題の処理対策
    江草 清行
    1997 年 51 巻 8 号 p. 1173-1190,034
    発行日: 1997/08/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
    製紙産業界では, 生産性向上のため, 抄き幅の大きい高速抄紙機が導入され, それに伴う周辺技術も飛躍的に進歩してきている。高速抄紙機では, 多種類の内部添加剤や, 外部添加剤が最終紙製品の品質や機能を向上させる目的で使用されている。
    紙パルプ産業界では, 省資源対策として故紙の混入比率を高め, 省エネルギー対策としてクローズドシステムを導入してきている。この様な背景から, 抄紙工程で発生するスライム, パルプ内部・外部添加剤の微生物劣化, ピッチ等の粘着性物質, 填料・バンドに起因するスケール等が複雑に絡み合ったデポジットが発生してきた。抄紙工程で発生するこの様に多様化したデポジットは, 生産性・品質の低下として損失がすぐに計上されるので, その処理対策は非常に重要である。
    近年になり高性能の分析機器が開発され, 精度の高い分析が出来る様になり, デポジットの原因が解明されてきた。この結果に基づいてデポジット処理剤が開発され, デポジット処理剤の適用技術が確立されてきている。
    第1報 (紙パ技協誌50 (7) 992-1005, 1996) では, デポジット問題の基礎的な事項と, 抄紙工程のスライム処理対策について解説した。第2報には, パルプスラリー・澱粉・歩留り向上剤・染料・硫酸バンド・塗工液の微生物劣化と変質の問題と処理対策, ピッチ・スケールの汚れの問題と処理対策, 抄紙工程の汚れの洗浄方法, 抄紙工程の泡対策と消泡剤適用方法を解説した。この第1報・第2報で抄紙工程の主要なデポジットの全てを取り上げており, 現在生じているデポジット問題の解決の一助になれば幸いである。
  • 高橋 確
    1997 年 51 巻 8 号 p. 1191-1204,034
    発行日: 1997/08/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
    平成6年度の紙・パルプ産業のエネルギー事情について以下の内容を調査し, とりまとめた。
    (1) わが国のエネルギーフロー
    (2) 紙・パルプ産業のエネルギーフロー
    (3) 紙・パルプ産業の省エネルギー
    (4) 燃料および電力の消費動向
    (5) わが国の長期エネルギー需給見通し
  • 伊藤 通弘
    1997 年 51 巻 8 号 p. 1205
    発行日: 1997/08/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
  • 片岡 裕司, 空閑 重則, 尾鍋 史彦
    1997 年 51 巻 8 号 p. 1208-1212,035
    発行日: 1997/08/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
    紙の表面構造が吸液特性に与える影響を動的走査吸液試験によって調べた。市販の上質紙および新聞用紙の水吸収では明確な表裏差があり, これは表面粗さの違いに起因すると考えられる。手抄き紙の調製時にウェットプレス条件と乾燥法を様々に変えると, 条件に応じて粗さ指数と吸収速度が変化した。ウェットプレス時にサンドペーパーを押し当てることにより粗さを調節した手抄き紙はサンドペーパーの粗さに応じた粗さ指数を与えた。水に対しては粗さ指数と吸収係数の間に一般に正の相関があり, 表面粗さ自体が吸収挙動を支配する因子であるが, 両者の関係はサイズ度にも依存する。アマニ油での走査吸液では粗さの違いがより直接的に粗さ指数に反映するが, 水の場合と異なり吸収係数には影響がない。各種の試料について粗さ指数と空気漏洩式平滑度試験値は広い範囲にわたり高い相関を示した。
  • 熱帯産広葉樹材リグニンの分析
    大井 洋, 安田 有紀野, 和泉 明子, 黒田 健一
    1997 年 51 巻 8 号 p. 1213-1223,035
    発行日: 1997/08/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
    Py-GCによって熱帯産広葉樹材リグニンのシリンギル核とグアイアシル核の比 (S/G比) を求めたところ, S/G比はニトロベンゼン酸化によるシリングアルデヒド/バニリン比とほぼ良い相関が認められ, Py-GCが簡便で有効な方法あることが示された。カプール材70%アセトン/水抽出物のパイログラムでは, 主要ピークとしてグアイアコール, 4-ビニルグアイアコール, シリンゴール, 4-ビニルシリンゴールが同定された。カプール材1%水酸化ナトリウム水溶液熱抽出物のパイログラムでは, 主要ピークとしてパニリンおよびアセトグアイアコンが認められ, この特徴は明らかにリグニンのパイログラムの特徴と異なっていた。
  • 1997 年 51 巻 8 号 p. 1224-1231
    発行日: 1997/08/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
  • 小澤 充也
    1997 年 51 巻 8 号 p. 1232-1236
    発行日: 1997/08/01
    公開日: 2010/10/27
    ジャーナル フリー
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