Journal of Veterinary Medical Science
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58 巻, 11 号
選択された号の論文の27件中1~27を表示しています
  • 平山 紀夫
    1996 年 58 巻 11 号 p. 41-45
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
  • 山内 一也
    1996 年 58 巻 11 号 p. 46-50
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
  • 高橋 迪雄
    1996 年 58 巻 11 号 p. 51-52
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
  • 松村 昌武
    1996 年 58 巻 11 号 p. 53-54
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
  • 中島 靖之
    1996 年 58 巻 11 号 p. 55-57
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
  • 小川 益男
    1996 年 58 巻 11 号 p. 58-60
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
  • 勝部 泰次
    1996 年 58 巻 11 号 p. 61
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
  • 西中 重行, 秋葉 久弥, 中村 真由美, 鈴木 一好, 鈴木 隆, 坪倉 健司, 堀内 浩幸, 古澤 修一, 松田 治男
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1053-1056
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    2種のウワバイン耐性ニワトリB細胞株(MuH1とMuH4)を, チミジキナーゼ活性欠損性の原株(R27H1とR27H4)からニワトリ単クローン抗体作成のための親株として樹立した。MuH1はμ鎖合成・非分泌であり, 一方, MuH4は非特異的IgMを分泌した. ヒトIgG免疫ニワトリ脾細胞とMuH1およびMuH4による融合で, ヒトIgGに特異的な単クローン抗体を分泌するハイブリドーマを作成した. R27H4を親株として用いた融合実験では, HATに非感受性の細胞の増殖がみられたが, ウワバイン添加HAT培地を利用したMuH1およびMuH4の両細胞株では, そのような細胞は認められなかった. クローニングにより樹立したハイブリドーマ8株(MuH1由来4株とMuH4由来4株)のうち7株はIgMとIgGを分泌したが, 残りの1株(MuH1由来ハイブリドーマ)はIgGのみを分泌した. なお, 8株のハイブリドーマより産生されたIgGはすべてヒトIgGに特異的であった.
  • 張 炯寛, 小野 満, 金 泰鍾, 蔡 錦順, 津嶋 良典, 新倉 昌浩, 見上 彪
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1057-1066
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    マレック病ウイルス(MDV)血清2型(MDV2)相同糖蛋白I(gI homolog)のORFは, 355アミノ酸残基をコードし得る1065塩基からなり, MDV血清1型(MDV1)と血清3型(七面鳥ヘルペスウイルス: HVT)とはアミノ酸配列において各々49%, 36%の相同性が認められた. また予測されるN-linkの糖鎖付加部位並びにシグナル配列や膜貫通部位が存在し, 膜糖蛋白の性状を有していた. 転写産物解析により, このORFの翻訳開始コードンの上流56-147 bpで転写される3.5 kb mRNAがMDV2 gI homologの特異転写産物として同定された. MDV2(HPRS24株)感染鶏由来の抗血清を用いた免疫沈降解析によりMDV2 gI homologを発現するリコンビナントバキュロウイルス(rAcMDV2gI)の蛋白発現を検討したところ, rAcMDV2gI感染Sf9細胞では45-43 kDaの特異バンドが検出された. またツニカマイシン処理により糖鎖付加阻止試験を行ったところ, MDV2gI homologの前駆体蛋白と見られる35 kDaのバンドが検出された. これらの発現蛋白はホモのみならずヘテロの血清型MDV(GA株, SB-1株, FC126株)感染鶏由来の抗血清によっても認識されたことから, 型間共通のエピトープの存在並びに3血清型によるMDV感染細胞でのgIの発現が示唆された.
  • 奥井 登代, 遠藤 大二, 荒井 惣一郎, 磯貝 恵美子, 林 正信
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1067-1071
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    X線に高い感受性を有するLECラットの肺から線維芽細胞を単離し, 種々のDNAに損傷を与える因子に対する感受性を検討した. LECラットの細胞はDNAに2本鎖切断を生じるブレオマイシン(BLM)やDNAに架橋を形成するマイトマイシンCに対して対照のWKAHラットの細胞よりも2~3倍高い感受性を示した. また, アルキル化剤, エチルニトロソウレアやN-メチル-N'-ニトロ-N-ニトロソグアニジンに対しても幾分高い感受性を示したが, 紫外線に対しては両細胞に感受性の差は見られなかった. BLM処理後, LECとWKAHラットの細胞に生じるDNAの2本鎖切断の初期生成量については両細胞の間で差は見られなかったが, その修復過程はLECの細胞においてWKAHラットの細胞と比較して遅いことが示された.
  • 佐藤 耕太, 中西 直人, 三津本 充
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1073-1078
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    脂肪交雑のメカニズムを検討するためのモデルとしてウシ筋肉内脂肪組織由来の血管・間質細胞の培養系における脂肪細胞への分化について形態および生化学的マーカー(グリセロール3リン酸デビドロゲナーゼ活性)を指標に検討した. 血管・間質細胞をコンフルエントとした後, インシュリン(850 nM), オクタン酸(1 mM)およびコレステロール(25μM)を含む血清除去培地(0.1%牛胎仔血清)中でデキサメサゾンおよびメチルイソブチルキサンチンで48時間処理した場合, 脂肪細胞への分化が誘導された. しかしながら, 10%血清存在下では形態的な分化はまったく観察されず, コンフルエント状態となった後も増殖を続けた. ウシ脳および筋肉抽出液の添加時には著しい細胞の増殖は観察されなかったものの多くの細胞が生存し, それらの脂肪細胞への分化は抑制された. この結果から, ウシ脂肪細胞の分化にはオクタン酸やコレステロールなどの脂質の存在と脂肪前駆細胞あるいは他の細胞の増殖停止の過程が重要な役割を果たしているものと考えられた.
  • 山上 哲史, 小林 哲也, 高橋 公正, 杉山 公宏
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1079-1083
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    東京都下で飼育された175頭の雌犬の悪性乳腺腫瘍について, TNM分類あるいは組織学的分類と2年生存率を指標とした予後の関係を解析した. 腫瘍の大きさ(Tカテゴリー)は大きくなればなるほど, 有意に臨床的予後は悪かった. 局所リンパ節に腫瘍細胞転移のある症例(N1, N2カテゴリー)や遠隔転移のある症例(M1カテゴリー)は, 腫瘍摘出時点でそれらのない症例に対して, それぞれ2年生存率が有意に低かった. TNMステージ分類も, ステージが進行すればするほど予後は有意に悪かった. WHO組織分類の腺癌の亜分類(管状, 乳頭状, 乳頭状嚢胞状)間には予後に有意差はなかった. そこで, 予後との相関が予想される組織学的分類項目として, (a)腫瘍細胞の管腔形成, (b)筋上皮細胞の増殖, (c)腫瘍細胞の浸潤性増殖, (d)腫瘍細胞の脈管浸潤の4点に着目し, 分類, 検討した. その結果, 管腔形成や筋上皮細胞増殖のない腫瘍は, それらがある腫瘍に対して有意に予後が悪かった. また, 浸潤性に増殖する腫瘍や腫瘍細胞の脈管内浸潤がある腫瘍は, それらがない腫瘍に対して有意に予後が悪かった. 以上の結果より, TNM分類と本研究で示した組織学的指標を合わせて用いることで, 犬の悪性乳腺腫瘍の予後を推定できることが示唆された.
  • 岡田 美和子, 濱田 知宏, 武内 ゆかり, 森 裕司
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1085-1089
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    哺乳類の雌の性行動は雌の魅力度(attractivity), 能動的性行動(proceptivity), 受動的性行動(receptivity)の3要素からなり, その発現は生殖内分泌系の支配下にある. 本研究では, 雌シバヤギにおける下垂体からの黄体形成ホルモンの一過性の大量放出(LHサージ)と, 性行動の発現との時間的関係について検討した. 雌の定量化できる性行動としてproceptivity及びreceptivityを, それぞれ激しい尾振りを伴う雌から雄への接近及び雄の乗駕・交尾行動に対する雌の受容と定義した. プロスタグランジンF2α投与による黄体退行誘起からLHサージ成立まで, あるいはproceptivityとreceptivityが発現するまでの時間には個体間の変異がみられたものの, LHサージとproceptivity及びreceptivityの発現はどの個体でもほぼ同期しており, LHサージの開始時刻を0時とした場合, proceptivity及びreceptivityはそれぞれー7.4±1.7時から16.8±1.5時まで,ー2.6±1.6時から13.0±2.0時まで続くことが示された.
  • 奈良間 功, 増岡 桃子, 松浦 哲郎, 尾崎 清和, 永谷 真理子, 森島 隆司
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1091-1097
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    断裂の臨床症状のため獣医科病院で外科的に切除された13例, および臨床的に健康な実験用ビーグル犬22例の前十字靭帯について病理組織学的並びに免疫組織学的に検査した. 断裂例の靭帯における最も頻繁な初期段階の変化は腱組織中の線維細胞の核の腫大, 核周囲暈輪およびその後に起こる軟骨化生であり, これらの変化は臨床的に健康な若齢のビーグル犬の前十字靭帯でも頻繁に認められた. この変化を示す線維細胞には有糸分裂像の増加とKi-67陽性核の増加がみられ, これらは増殖性の性格を持つ活性化と理解された. 活性化を示す線維細胞の周囲の膠原線維束間は水腫性に疎開し, PASおよびアルシアンブルー陽性物質が集積していた. また, 軟骨化生が認められる以前の段階でS-100, PASおよびアルシアンブルー陽性物質が核周囲の暈輪内に集積した. 緻密な膠原線維束から軟骨型への細胞外基質の変化は, 腱組織の膠原線維の断裂・変性に加えて前十字靭帯断裂の一因をなしていると考えられた. 活性化した線維細胞は平行に配列した膠原線維を形成することはなく, 常に軟骨への化生を示した. 軟骨化生は特異的な病因による変化ではなく, 成熟した腱組織で活性化した線維細胞の本質的な性格によると思われた.
  • 渡来 仁, 杉本 千尋, 貝原(細谷) 恵子, 小林 和子, 小沼 操, 李 振泰, 櫛 泰典, 飯田 静夫, 保田 立二
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1099-1105
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    Theileria sergentiからガングリオシドを精製し, 薄層クロマトグラフイー(TLC)ならびにTLC immunostainingテストにより分析した. T. sergentiのガングリオシドは4種類のガングリオシド(G-1, G-2, G-3およびG-4)からなり, G-1はTLC上でGM3と, G-2はsialosylparagloboside(SPG)と, G-3はi型ガングリオシドと, G-4はI型ガングリオシドと同じ移動度を示した. さらに, モノクローナル抗体を用いてTLC immunostainingテストにより反応性を調べた結果, G-1, G-2, G-3およびG-4は, 抗GM3モノクローナル抗体, SPGに対するモノクローナル抗体, 抗i型ガングリオシドモノクローナル抗体, ならびにI型ガングリオシドと反応するモノクローナル抗体により, それぞれ認識された. また, G-1, G-2, G-3, G-4ガングリオシドは, そのシアル酸分子種としてN-グリコリルノイラミン酸のみを含んでいた. これらの結果から,T. sergentiのガングリオシドであるG-1, G-2, G-3, およびG-4は, GM3(NeuGc)[NeuGcα2-3Galβ1-4Glcβ1-1Cer], SPG(NeuGc)[NeuGcα2-3Galβ1-4GlcNAcβ1-3Ga1β1-4Glcβ1-1Cer], i型ガングリオシド(NeuGc)[NeuGcα2-3Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glcβ1-4Glcβ1-1Cer], ならびにI型ガングリオシド(NeuGc)[NeuGcα2-3Galβ1-4GlcNAcβ1-3(Galα1-3Galβ1-4GlcNAcβ1-6)Galβ1-4GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glcβ1-1Cer]であることが示唆された.
  • 小林 秀樹, Sonmez Nejdet, 両角 徹雄, 三谷 賢治, 伊東 伸宜, 塩野 浩紀, 山本 孝史
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1107-1111
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    日本国内において1980~1995年にかけて出荷豚から分離したMycoplasma hyosynoviae 54株および1991~1994年にかけて呼吸器症状を呈した子豚から分離したM. hyorhinis 107株について13抗菌薬剤を供試したin vitroでの感受性試験を実施した. 最も高い活性を示したのはチアムリンであり, その最小発育阻止濃度(MIC)はそれぞれ, M.hyosynoviaeで0.013~0.1μg/ml(MIC90 0.05μg/ml), M. Hyorhinisで0.2~0.78μg/ml(MIC90 0.39μg/mlであった. エンロフロサキシン, リンコマィシン(LCM), 大半の16員環マクロライド抗生物質およびテトラサイクリン系抗生物質{オキシテトラサイクリン(OTC)およびクロルテトラサイクリン(CTC)}も両菌種に対し高い活性を示した. 供試したM. hyosynoviaeのうち2株と11株のM. hyorhinisは供試した全てのマクロライド抗生物質とLCMに対し耐性を示した. 一方, 供試したM. hyosynoviae株のOTCおよびCTCに対するMICは0.1~6.25μg/mlの幅広い分布を示した. これは1980~1984年にかけて分離された株のMICがOTCで0.78μg/ml(MIC90 0.78μg/ml)以下, CTCで1.56μg/ml(MIC90 1.56μg/ml)以下であったのに対し, 1994~1995の最近分離された株のそれがOTCで0.78μg/ml(MIC90 3.13μg/ml)以上, CTCで1.56μg/ml(MIC90 6.25μg/ml)以上であったことによる.
  • 酒井 洋樹, 柳井 徳磨, 吉田 和則, 岩崎 利郎, 藤岡 博文, 大田 [ジョウ]慈, 磯和 弘一, 柵木 利昭
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1113-1115
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    ほとんど報告のない著明な骨形成を伴ったエナメル上皮腫が8歳雌の雑種犬に認められた. 臨床的には, 本腫瘍は右下顎の第1臼歯部に位置する急速な再発を繰り返す骨様の腫瘤として認められた. 組織学的には, エナメル上皮腫の非定型のバリアントであった. 上皮細胞は高度な細胞異型を示し, 細胞分裂像は豊富であった. 間質では膠原線維が豊富で, 活性化した骨芽細胞に縁どりされた骨梁からなる著明な新生骨が認められた. 本腫瘍は高い増殖性と侵襲性を示すことから, 悪性の性格を有すると考えられた.
  • 桑野 睦敏, 及川 正明, 高鳥 浩介
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1117-1120
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    白線病および蹄壁疾患を発症した競走馬(1例)の両前肢蹄部を, 樹脂研磨組織標本および薄切標本により病理組織学的に観察したところ, 大量の真菌寄生が白線組織, とくに著しく障害されたTerminal Horn(終末角質)に集中して観察された. 真菌は, PAS陽性, 菌固有色は茶色, 角質組織内では隔壁をもった糸状菌様, 組織外では単細胞性胞子様を呈する特徴を有していた. これより,症例馬では, 白線組織に蹄真菌症が発症し, 白線病が進行したと考えられた.
  • 永友 寛司, 宮岡 巧, 清水 高正, 片山 英美, 高橋 一彦
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1121-1123
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    乳房炎乳中には, 炎症産物の体細胞と共に血清成分が増量することは広く知られているが, 体細胞数との相関の程度は明確でない. 今回, 3戸の酪農家で採取した分房乳202例について, Breed法による体細胞数, 放射免疫拡散法による血清アルブミンおよびγグロブリン濃度を測定し, 各成分間の相関関係を比較検討した. その結果, 体細胞数は血清アルブミン濃度との相関性は低く(r=0.45), γグロブリン濃度との相関性が高い(r=0.77)ことが示された. そこで, 全検乳の体細胞数とγグロブリン濃度を比較検討した結果, 202例中172例(85.1%)の体細胞数は正常乳と判定される50万/ml以下であった. その172例中167例(97%)のγグロブリン濃度は1.138 mg/ml以下であった. 一方, 体細胞数50万/ml以上を示した検乳202例中29例の中の19例(65%)もγグロブリン濃度は1.138 mg/ml以下を示した. 以上の成績および既報の知見から, 乳中のγグロブリン濃度は, 正常乳を乳房炎乳と区別する方法の一つとして利用できる可能性が示唆された.
  • 酒井 徹, 安居院 高志, 村松 陽治, 山田 宜久, 久枝 一, 姫野 國祐, 松本 耕三
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1125-1127
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    LECラット胸線細胞上のCD4分子はp561ckと会合しており, またCD4分子を抗体によりクロスリンク刺激した場合, 細胞内カルシウム濃度の上昇が正常に認められ, 細胞内に正常にシグナルを伝達していた. このことからLECラット胸腺上に発現しているCD4分子は機能的に正常であり, CD4の機能的欠損がCD4+8-胸腺細胞の分化阻害の原因ではないことが示唆された.
  • 高瀬 公三, 馬場 守 ジルベルト, 有吉 理佳子, 藤川 英雄
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1129-1131
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    SPF発育鶏胚の高度病原性伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス(hv IBDV)F539株及びDV86株に対する感受性を, 3つの接種ルートで, 従来型IBDV G691株と比較しながら調べた. その結果, 鶏胚のhv IBDV 2株に対する感受性はG691株より高く, 感染胚のほぼ100%が死亡し, 算出された50%胚致死量は50%胚感染量とほぼ同値を示した. 鶏胚に対する高い致死性はhv IBDVに特徴的な性状と思われた.
  • 竹内 正太郎, 石黒 景子, 池上 光浩, 海藤 敏雄, 早川 裕二
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1133-1135
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    牛の乳房炎およびバルク乳由来の黄色ブドウ球菌の毒素性ショック症候群毒素(TSST)遺伝子をPCR法で調べた. tst遺伝子は, ラテックス凝集反応においてTSST陽性を示した牛由来株で, 人由来株と同様に179 bpのバンドとして観察されたが, 陰性株では認められなかった. PCR法の検出限界は1.2×103個/mlであった. バルク乳125例を選択的に培養し, PCR法で調べたところ, ブドウ球菌が認められた35例中10例でtst遺伝子が検出された.
  • 西藤 岳彦, 田中 美穂, 山口 勲
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1137-1139
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    インフルエンザウイルス感染細胞に対するブレフェルデインA(BFA)の影響を, 生細胞数, 光学顕微鏡による形態学的観察, およびDNA断片化の解析によって検討した. BFAは本ウイルス感染によって引き起こされる細胞のアポトーシスを制御することが明らかになった. また抗酸化剤であるN-アセチル-L-システイン処理によってもインフルエンザウイルス感染細胞のアポトーシスの抑制が認められた.
  • 梶川 武次, 古田 暁人, 大西 堂文, 杉井 俊二
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1141-1143
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    抗犬SAA抗体を利用した猫SAAの測定法の確立を目的に, 抗犬SAA抗体と猫SAAを用いたゲル内沈降反応を行った. その結果, 両者の間に沈降線が形成された. この成績がら, 猫SAAの測定に抗犬SAA抗体の利用が可能と判断し, サンドイッチ酵素抗体法を確立し, 精製猫SAAの測定を試みた. その結果, 2μg/mlから123μg/mlの濃度域で反応曲線が得られた. 従って, 抗犬SAA抗体を利用したこの測定法は, 猫血清中のSAAの測定にも応用できると考えられる.
  • 末吉 益雄, 福井 英彦, 田中 省吾, 中澤 宗生, 伊藤 健一郎
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1145-1147
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    腸管接着性微絨毛消滅性大腸菌(AEEC)SK-1株(O103:H-)の鶏の腸管粘膜への付着状態を検索した. AEECのSK-1株は付着に関係するとされるbundle-forming pilus(bfp)遺伝子を保有しなかったが, 宿主細胞に付着し, 微絨毛の消滅する特徴的な粘膜病変いわゆるattaching-effacing病変を引き起こした. AEECと上皮細胞間には多数の線毛様細線維が観察されたことから, bfp遺伝子を保有していないAEECは, bfp遺伝子以外の新しい付着因子の関与によって宿主細胞に接着することが示唆された.
  • 岡本 芳晴, 南 三郎, 松橋 晧, 藤永 徹
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1149-1151
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    生犬可移植性肉腫(CTS)細胞を分離するためにFicoll-Conray溶液を使って比重遠心法を試みた. 比重1.05の比重液を用いた時, 細胞の生存率は分離前約50%だったものが, 分離後90%以上に上昇し, その回収率および純度はそれぞれ50%以上および99%以上であった.
  • 大田 方人, 河津 信一郎, 寺田 裕, 神尾 次彦, 辻 正義, 藤崎 幸蔵
    1996 年 58 巻 11 号 p. 1153-1155
    発行日: 1996/11/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    我々は, 1993年に北海道渡島地方の褐毛和種牛の血液より分離された大型種Babesia属原虫であるB. sp.1とB. ovataが別種である可能性を示唆してきたが, B. sp.1がB.ovataの媒介ダニであるHaemaphysalis longicornis(フタトゲチマダニ)によって媒介されることを証明した. このことから, B. sp.1をB. ovataの変種として取り扱い, B. ovata oshimensis n. var.とすることを提唱した.
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