Journal of Veterinary Medical Science
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58 巻 , 3 号
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  • 岡崎 欣正, 倉田 祥正, 牧之段 太志, 木立 史代, 横山 光恵, 涌生 ゆみ, 山岸 保彦, 勝田 修, 武知 雅人, 土谷 稔
    1996 年 58 巻 3 号 p. 181-190
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    当研究所で維持あるいは業者より購入した7~100ヶ月齢のマーモセット(Callithix jucchus)の雄39匹, 雌22匹について病理組織学的検査を行った. 幾つかの臓器で特徴的に認められた所見は髄外造血であり, 造血巣は腸間膜リンパ節, 脾臓, 肝臓, 腎臓, 副腎および大脳脈絡叢にみられた. また, 肺胞壁毛細血管内には巨核球がしばしば観察された. マーモセットの組織学的検査の際には, これらの臓器における造血巣が偶発的なものか, あるいは頻回採血や毒性影響の結果として発現したものかを区別することが重要である. また, 造血巣は巨核球を含む多様な細胞成分で構成されていることから, 炎症や造血組織の腫瘍とは容易に鑑別できる. 瀕死期安楽殺および死亡動物では, 小腸結腸炎が高頻度に認められた. その他, 胸腺の退縮, 伊東細胞の顕著な空胞化, 尿細管の好塩基性変化が高頻度に認められた. 特に肝臓および腎臓は化合物投与によって毒性影響を受け易い臓器であることから, 自然発生病変と毒性病変との鑑別が重要になると思われる. 頚部皮膚に炎症性変化や細胞異型を伴わないアポクリン腺の増生巣が認められた. その機能的意義は明らかでないが, マーモセット特有の構造かもしれない.
  • 原澤 亮, レフコウィッツ エリオット J., グラス ジョン I., カッセル ゲイル H.
    1996 年 58 巻 3 号 p. 191-195
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    ウレアプラズマ6菌種について, 16S-23S rRNA遺伝子間スペーサー領域の塩基配列を決定した. スペーサー領域はtRNA遺伝子を欠いており, 4つのドメインに分けられた. ドメインIとIIIは異種間でよく保存されていたが, ドメインIIとIVは変化に富んでいた. スペーサー領域の比較からみたウレアプラズマ菌種間の系統進化関係は宿主動物種のそれと一致しており, ウレアプラズマが宿主と共進化を遂げたことが示唆された.
  • 二輪 憲永, 仁科 徳啓, 久保 周一郎, 藤倉 幸
    1996 年 58 巻 3 号 p. 197-203
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    動物糞便および食肉からエンテロトキシン産生ウェルシュ菌を検出するために, 検体の増菌培養とnested PCR法の組み合わせによる迅速で感度の高い検出法について検討した. ウェルシュ菌のエンテロトキシン(CPE)産生遺伝子塩基配列に相補的な2組の伸長用プライマーペアを使用しnested PCRを実施した. 第一のプライマーペアにより425bpのDNAが増幅され, 第二のプライマーペアにより, 第一回目のPCRにより増幅されたDNA増幅領域(425bp)の内側の199bpのDNAが増幅された. まず, CPE産生ウェルシュ菌の純培養株についてnested PCR法とsingle PCR法の感度を比較したところ, nested PCR法はsingle PCR法より約1,000倍高感度であった. 次に, 検体の増菌培養とnested PCR法の組合せにより, 動物糞便または食肉からのCPE産生ウェルシュ菌の検出を試みたところ, 検体1g当り10個以下となるように添加したCPE産生ウェルシュ菌を22時間から26時間で検出することができた. この方法を用いて, と畜場内で採取した牛糞便, 豚糞便, 牛肉および豚肉, 各10検体のCPE産生ウェルシュ菌の汚染状況を調査したところ, 牛糞便の1検体(10%)が陽性となり, このPCR増幅産物は制限酵素の切断パターンからCPE産生遺伝子の断片であることが確認された.
  • 三澤 尚明, 大西 貴弘, 内田 和幸, 中井 雅晶, 那須 哲夫, 伊藤 喜久冶, 高橋 英司
    1996 年 58 巻 3 号 p. 205-210
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    Campylobacter jejuniに起因するニワトリの壊死性肝炎の実験モデルを確立するためにウズラを用いた感染試験を行った. ニワトリ肝炎由来株C.jejuni BL107株とヒト下痢症由来HP5113株の培養菌液を胃内, 尺側皮静脈あるいは膵十二指腸静脈内に接種し, 経時的な肉眼病変の観察と, 肝臓, 脾臓, 血液, 胆汁および盲腸内容からの接種菌の回収を行った. 尺側皮静脈および膵十二指腸静脈内接種では, 1日後から肝臓の表面および内部に巣状壊死が多数認められたが, 胃内投与では認められなかった. 抗C.jejuni抗体を用いた免疫染色により, クッパー細胞や肝細胞内, 肝細胞間に菌体が認められた. また菌体は壊死周辺部の肝細胞内に検出されたが, 壊死の中心部にはほとんど認められなかった. 多数の接種菌が肝臓から3日後まで回収されたが, 血中抗体価の上昇とともに減少し, 血液および脾臓からも検出されなくなった. 感染ウズラは顕著な臨床症状を示さず, 肝病変は接種10日以降認められなかった. 一方, 接種5分後には胆汁中から接種菌が検出され, 以後14日後まで回収された. 以上から, ウズラの静脈内にC.jejuniを接種することにより, ニワトリに類似した壊死性肝炎を再現することが可能となり, ウズラは本病の有用な実験動物になりうると思われた.
  • 坂本 紘, 三角 一浩, 中間 認, 青木 幸博
    1996 年 58 巻 3 号 p. 211-217
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    妊娠ヤギに対するxylazineの影響を調べるために, xylazine投与後の母体・胎子の心拍数, 動脈血圧, 動脈血pH・ガスの変化, および子宮内圧(IUP)と子宮動脈血流量(UBF)の変化を観察した. xylazine(0.2mg/kg b.w.i.m.)投与後5分で, 母体の心拍数と動脈血圧は低下し, 120分後でも有意に低下していた. 胎子では, 投与後5分でのみ心拍数の有意な低下と動脈血圧の有意な上昇が認められた. 母体においては, 投与後60分まで有意な低酸素血症と呼吸性アシドーシスが観察された. 胎子においても動脈血pHおよび酸素分圧の低下が認められたが, それは母体と比べて軽度で時間的に短いものであった. xylazine投与後2~5分以内にIUPは上昇し始め, 約15分間上昇した状態が続いた後, 周期的な上昇が頻発した. 投与後5分で母体UBFは対照値の53%まで有意に減少し, 120分後においても低い値を示していた. UBFはIUPの上昇に合わせて減少し, それに同調して, 胎子の心拍数の低下と血圧の上昇が観察された. 以上の結果より, 妊娠ヤギへのxylazine投与は, 母体の循環血液量の低下, 低酸素血症および呼吸性アシドーシスに加えて, 子宮収縮の誘発に起因するUBFの減少を招くことが示唆された.
  • Amro Mohamed, 松本 安喜, 古澤 修一, 吉原 一浩, 松本 芳嗣, 鈴木 和男, 小野寺 節, 廣田 好和
    1996 年 58 巻 3 号 p. 219-224
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    大腸菌で発現したイヌインターロイキン-8(cIL-8)を家兎に免疫してポリクローナル抗イヌインターロイキン-8抗体を作製した. ポリクローナル抗体はアフィニティークロマトグラフィーにより精製した. 酵素標識抗体測定法(ELISA)において, 抗cIL-8抗体は, グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)とcIL-8との融合蛋白質(GST/cIL-8)およびマルトース結合蛋白質(MBP)とcIL-8との融合蛋白質(MBP/cIL-8)に対してかなり高い反応性を示したが, MBPに対する反応性は極めて低かった. また, これらのポリクローナル抗体を用いてウエスタンブロッティング法による解析を試みたところ, cIL-8, GST/cIL-8およびMBP/cIL-8に関しては明瞭なバンドがみられた. さらに, これらの抗体はELISAにおいては組み換えヒトIL-8(rhIL-8)に結合したが, ウエスタンブロッティングにおいてはその結合を示さなかった. ボイデンチャンバー法を用いてイヌ好中球に対するrhIL-8の遊走活性を検討した結果, rhIL-8(50-800ng/ml)はイヌ好中球に対して走化性を示し, その活性は用量依存性であった. しかし, 抗cIL-8抗体はイヌ好中球に対するrhIL-8走化活性を抑制する作用を示さなかった. GST/cIL-8とrhIL-8はイヌ好中球に対して迅速かつ高い形態変化応答を誘発した. しかしながら, 抗cIL-8抗体はGST/cIL-8により誘導されるイヌ好中球の形態変化応答を阻害したが, rhIL-8により誘導されるイヌ好中球の形態変化応答は阻害しなかった.
  • 猪熊 壽, 田村 和穂, 大西 堂文
    1996 年 58 巻 3 号 p. 225-228
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    岡山県の一犬舎において発生したクリイロコイタマダニの季節消長を観察した. 8月下旬にマダニ駆除を行った後, 寄生マダニ数は急激に減少したものの少数の若ダニおよび成ダニは10月まで認められた. 平均気温が15℃未満となる11月上旬には寄生マダニは認められなくなったが, 平均気温が11℃を越える3月下旬には再びマダニ寄生が認められた. 次に本マダニの定着性を確認するため, 産卵と発育に及ほす温度の影響について検討したところ, 23から37℃の範囲内では温度の上昇に伴って産卵および発育の速度は上昇したが, 14℃では産卵は著しく遅延し発育は認められなかった. 4℃では産卵も発育も認められなかった. また, 9月から3月まで未吸血成ダニを屋外犬舎内のケージに飼養された家兎に耳袋法にて寄生させたところ, 11月には吸着するが飽血には至らず, 12月から2月までは吸着も認められなかった. さらに, 低温条件下における未吸血成ダニの生存性を検討したところ, 12℃湿度50%で140日あるいは12℃湿度50%で40日, 続いて4℃湿度50%で100日保存しても, 家兎からの吸血が可能であった. 以上の所見から考えると3月に岡山県内の犬に寄生していたマダニは当該犬舎内で越冬していた可能性が高いと考えられた.
  • 杉田 昭栄, 飯塚 泰士, 菅原 邦生
    1996 年 58 巻 3 号 p. 229-234
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    ウズラ胃へ投射する迷走神経背側核(nX)節前細胞の分布および投射様式を蛍光色素法を用いて検討した. また, 迷走神経背側核節前細胞の細胞構築についても調べた. 本研究には, 体重100-140gのニホンウズラ(Conturnix japonica)雌雄18羽を用いた. そのうちニッスル染色に3羽, 蛍光色素法に15羽を用いた. ニッスル標本は深麻酔後, 型どおりの処理をして作製した. 蛍光色素法 : ウズラを腹腔内投与で麻酔し, 腺胃と筋胃及び胃の吻側背側厚筋と尾側腹側厚筋, 尾側腹側薄筋と吻側背側薄筋の組み合わせで, 2.5% nuclear yellow(NY)とfast blue(FB)を各筋にそれぞれ20μlずつ注入した. 10日間の生存期間の後潅流固定をし, 60μmの前額断連続凍結切片を作製し蛍光顕微鏡で観察した. ニッスル標本によりnXは背側(Xd)と腹側(Xv)の二部位に分けられた. 腺胃にNY, 筋胃にFBを注入すると, NYおよびFB標識細胞は神経核内に広範に分布していたがNY標識細胞はXdの中央レベルでは内側に局在していた. 二重標識細胞は見られなかった. 一方, 筋胃の厚筋対または薄筋対を構成する筋のそれぞれにNYおよびFBを注入すると, 各標識細胞が不規則に混在していたが, NYおよびFBを同時に取り込んだ二重標識細胞がnXの中央約2/3の範囲に見られた. このことより, 多くの節前細胞は単独に各筋を支配しているが, 一部の節前細胞は側副枝を出して対となる筋を同時に支配していることが分かった.
  • Hasan Rafiqul, 小森 成一, 海野 年弘, 大橋 秀法
    1996 年 58 巻 3 号 p. 235-241
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    モルモット回腸の回盲接合部から口側へ3から10cmまでの部位(末端部)と30から40cmまでの部位(中間部)の縦走筋標本において, ノルアドレナリン(NA)で生じる機械的反応を等尺性に記録した. 末端部標本において, NA(0.16-1,600μM)は濃度依存性の収縮を惹起した. ED50値は11.9±4.3μMであった. 中間部標本では, 0.016-1.6μMの濃度範囲で弛緩が生じた. 16μMでは, 無反応か, 中等度の弛緩或いは小さな収縮が生じた. さらに高濃度では, 収縮が濃度依存性に生じた. 末端部標本における収縮効果はプロプラノロール(1.4μM), ヨヒンビン(1.1μM)或いは両薬物の併用によって影響を受けなかった. 中間部標本のNAの弛緩効果はプロプラノロール(1.4μM)で著しく減弱されるか或いは消失したが, ヨヒンビン(1.1μM)では影響を受けなかった. 両部位における収縮効果はプラゾシン(1.1μM)で抑制されて, 弛緩に転じた. プラゾシン存在下の0.16μMNAによる弛緩はプロプラノロールで消失したが, 1.6μMによる弛緩は抑制されなかった. メソキサミン(0.16-1,600μM)は両部位の標本を濃度依存性に収縮させた. EC50値は末端部で93.5±28.5μM(n=8), 中間部では83.3±27.7μM(n=10)であり, 両平均値の間に有意差はなかった. 本結果から, NAはモルモット回腸の末端部と中間部の縦走筋において収縮と弛緩を生じることが明らかになった. 収縮はα1受容体を介して発現し, 末端部において優勢である. 一方, 弛緩はβ受容体とまだ薬理学的性質が不明のアドレナリン受容体を介して発現し, 中間部において優勢であると考えられる.
  • 古澤 賢彦, 大森 保成, 渡辺 徹
    1996 年 58 巻 3 号 p. 243-248
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    ネコ膵臓の脾臓部あるいは十二指腸部に西洋ワサビ過酸化酵素および小麦胚芽レクチンを結合した西洋ワサビ過酸化酵素の混液を注入し, 交感神経節後細胞と知覚神経細胞を標識した. 標識された節後細胞(約25,000個)のうち91%は両側性に腹腔神経節と前腸間膜動脈神経節に存在し, 特に腹腔神経節に密集していた. 残りの9%は両側性にT5からL7の, 特にT13からL2の幹神経節に存在した. 標識された知覚神経細胞(約2,700個)は両側性にT3からL5の, 主にT10からL1の脊髄神経節に見い出された. 膵臓の2つの部位を神経支配する交感神経節後細胞と知覚神経細胞の局在に相違が見い出された. 脾臓部に注入すると左側の神経節により多くの標識細胞が見い出され, 一方, 十二指腸部に注入すると右側により多くの標識細胞が存在した. 脾臓部を神経支配する幹神経節と脊髄神経節の細胞は十二指腸部を支配するものよりも狭い範囲の神経節に集積していた. さらに, 十二指腸部は脾臓部と比べてより頭側に位置する幹神経節と脊髄神経節によって神経支配される傾向にあった. これらの神経細胞が膵臓の内分泌部と外分泌部の機能を制御しているが, 本研究で見い出された局在性の相違は腹腔内における2つの部位の位置の違いと関係しているかもしれない.
  • 上原 勇作, 高橋 貢
    1996 年 58 巻 3 号 p. 249-253
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    僧帽弁閉鎖不全症の病態について定量的評価を行う目的で, 本症に罹患している犬33頭について, 臨床所見の重症度をNYHAの分類法で評価し, 同時にカラードプラ法による僧帽弁口部逆流と大動脈部順行血流とのカラー表示面積比(MRMA/AFMA)と対比した. その結果, スピアマンの順位相関係数はr=0.95で高い相関を示した. このことから, 本症の重症度に関して, 従来のNYHAの判定基準を, カラードプラ法によって定量的に評価できることが示唆された.
  • 木村 誠, 鈴木 護, 荒木 誠一
    1996 年 58 巻 3 号 p. 255-257
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    熱および寒冷ストレス負荷マウスのリンパ系器官の退縮に及ぼす活性卵白粉末(AEWP)とdihydroheptaprenol(DHP)投与の影響を検討した. 熱ストレスは胸腺の退縮を誘導し, また, 寒冷ストレスは胸腺および脾臓の退縮を誘導した. 熱ストレス負荷後および寒冷ストレスに対して, AEWPおよびDHPの投与は, 胸腺および/または脾臓の退縮を有意に軽減させる作用を示した(P<0.05またはP<0.01).
  • 村瀬 敏之, 上田 剛郎, 大和 修, 田島 誉士, 前出 吉光
    1996 年 58 巻 3 号 p. 259-261
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    Babesia gibsoniの赤血球に対する障害作用を検討した. B.gibsoniの培養では, 原虫増殖の最大時に測定した赤血球内メトヘモグロビン(metHb)濃度およびマロンジアルデヒド(MDA)濃度は, 培養開始時よりも有意に高値であった. また, 高度の原虫血症を呈したB.gibsoni感染犬のmetHbとMDA濃度は, 非感染犬よりも高かった. さらに正常犬骨髄マクロファージは, 原虫非感染培養赤血球よりも原虫感染培養赤血球を多く貪食した. これらの成績はB.gibsoni増殖により赤血球が酸化障害を受けることを示唆している.
  • 川村 齊, 松崎 壮志郎
    1996 年 58 巻 3 号 p. 263-265
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    PCMVのOF1株を大量19-PFT-F細胞に接種し, 1ml当たり5-60ngのTPAを含む培地で培養すると, 膨化細胞と小合胞体からなる激しいCPEが2日後から出現し, 少量のウイルスを接種すると膨化細胞の集塊から成るフォーカスを3-4日後に形成した. フォーカス形成細胞の核と細胞質に特異的蛍光抗原がみられた. このフォーカス形成を用いるとウイルス感染価測定は4日間で可能であった. ウイルスの増値はTPAを加えると早くなった.
  • 東條 英智, 矢達 美穂, 内田 英二, 新山 雅美, 首藤 文栄, 森津 康喜, 市川 舜, 竹内 雅也
    1996 年 58 巻 3 号 p. 267-268
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    幼若なブロイラーの炎症時における血清タンパク質濃度勾配ポリアクリルアミドゲル電気泳動像の推移を調査した. テレピン油0.5ml/kgを筋肉内に投与して, 急性炎症を作出した4週齢の雄のブロイラーから血清を採取した. 泳動像では, 48時間後にトランスフェリンの増加とアルブミンを含む画分の多峰化が明瞭となった. また, 血清鉄濃度は半減し, 不飽和結合能は10倍に増加した.
  • 高橋 成一, 佐藤 久聡, 山田 隆弘, 竹之内 貴英, 沢田 拓士, 中野 克重, 斉藤 博
    1996 年 58 巻 3 号 p. 269-272
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    1991年2月と5月に青森県の一農場で飼育されているマスコビーダックに跛行, 角膜白濁, 起立不能, 沈鬱を呈する疾病の連続発生があり, 6羽の死亡例中の5羽および8羽の発病例中の4羽から計9株のPasteurella multocidaが分離された. 分離菌株の血清型は, Heddlestonの1, 10, 12型, Namiokaの5:A, 8:A, 9:Aならびに9:UT型と同定された. これらの分離株は用いた12種類の抗生物質におおむね感受性であったが, うち6株はクロラムフェニコールにかなり抵抗性を示した. 9分離株のマウスにおけるLD50はD14-1株(血清型8:A)の101.0からD4-1株(血清型9:A)の105.3まで様々であった. マウスに対して最も毒力が高い株をマスコビーダックの筋肉内に103.3CFU接種したところ, 4羽中2羽が死亡した. 以上の成績から, 本例はマスコビーダックにおけるPasteurella multocidaの複数の血清型菌による家禽コレラの発病例であることが確認された.
  • 寳珠山 五月, 鹿江 雅光, 網本 昭輝
    1996 年 58 巻 3 号 p. 273-274
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    ネコの化膿性皮膚病巣から採取された113検体について細菌学的検査を行った. 74検体(65.5%)から97株が分離され, 偏性嫌気性菌が検出されたのは29検体(25.7%)であった. 偏性嫌気性菌ではFusobacterium nucleatum, 通性嫌気性菌ではPasteurella multocidaが最も多く検出された.
  • 金山 喜一, 山海 直, 成相 孝一, 遠藤 克
    1996 年 58 巻 3 号 p. 275-276
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    成熟雌家兎の交尾直後に投与したプロジェステロン(P)拮抗製剤(RU-486 ; 20~150mg)の排卵に及ぼす影響について検討した. ゴマ油投与対照群では7例全例が排卵したが, RU-486 20mg投与群では8例中1例(12.5%), 40~150mg投与群では6例中4例~7例中6例(66.7~85.7%)で排卵が阻止された. しかし, RU-486 40mg投与後4および8時間にP10mgを投与したところ, 4例中3例(75.0%)が排卵した. これらの成績から, 家兎においてもLHの大量放出によって招来される成熟卵胞からのP分泌の亢進が卵胞壁の破裂に関与していることが示唆された.
  • 森田 晴夫, 下村 和裕
    1996 年 58 巻 3 号 p. 277-279
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    接触型のスペキュラーマイクロスコープを用いて, 全身麻酔下で雌12匹のコモンマーモセット(年齢:12-18ヵ月)の角膜内皮細胞を観察した. その結果, 角膜の最内層には, 大きさの均一な六角形の内皮細胞が整然と配列しているのがみられた. 内皮の表面は多くの場合に滑らかであった. しかし, 時々, 不規則な凹凸や平行した配列を示す襞もみられた. 内皮細胞の密度(cells/mm2)はカニクイザルと類似していた.
  • 志賀 敦史, 代田 欣二, 信田 卓夫, 野村 靖夫
    1996 年 58 巻 3 号 p. 281-284
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    8歳の雄のパピヨンに肝結節性線維症が発生した. この線維症は幅広い膠原線維帯, 紡錐形細胞およびリポフスチン含有泡沫マクロファージから成る線維性結節によって特徴づけられていた. 結節は境界明瞭で, 多くは門脈域と連絡していた. 紡錘形細胞はデスミンおよび/またはα-平滑筋アクチン陽性で, 伊東細胞ないし筋線維芽細胞と考えられた. これらの結果から紡錘形細胞およびマクロファージが本症の病理発生に重要な役割を果たし, 結節は門脈域から形成されることが示唆された.
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