Journal of Veterinary Medical Science
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53 巻 , 4 号
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  • 塩田 邦郎, 佐々木 伸雄, 服部 中, 三浦 竜一, 長谷川 晃久, 金 星光, 能田 健, 高橋 迪雄
    1991 年 53 巻 4 号 p. 549-552
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    20α-水酸化ステロイド脱水素酵素(20α-HSD)はプロジェステロンを生物学的に不活性な20α-ダイハイドロプロジェステロンに代謝する酵素で, ステロイド産生細胞中に存在することが知られていたが, 血球系細胞をはじめとする非ステロイド産生細胞にも存在することが明らかになってきた. 本研究では, イヌ, ネコの自然発症腫瘍11例(4例は良性, 7例は悪性)について, 細胞質分画の本酵素活性を測定し, 一部についてその特性を検討した. その結果, 良性腫瘍の2例, 悪性腫瘍の6例で活性が検出された. 2例の悪性腫瘍組織について, 細胞質分画をイオン交換クロマトグラフィーで解析したところ, 電荷の異なる複数の分画に活性が検出された. また, 同クロマトグラフィーによる分画後の総活性は, 分画前の約190%, あるいは, 700%と著しく高かった. したがって, 腫瘍組織の細胞質には電荷の異なった複数の20α-HSD分子が存在し, それらは細胞内では活性抑制物質と共存し不活性型として存在している可能性が示された. 以上より, 複数の分子種の20α-HSDが自然発症腫瘍組織の細胞質分画に高頻度に存在していることが明らかになった.
  • 浅井 鉄夫, 金城 俊夫, 源 宣之, 杉山 誠, 松林 伸子, 奈良間 功
    1991 年 53 巻 4 号 p. 553-559
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    わが国のR研究所で飼育・繁殖されている主としてニホンザル296頭およびフィリピンより輪入されS研究所で検疫中のカニクイザル147頭, 計443頭のサルの血清について, 5種類のズーノーシスの病原体に対する抗体調査を行った. SV40に対して, R研究所のサルは陽性率89.1%と極めて高率であったが, S研究所の輪入サルには陽性個体は全く検出されなかった. Chlamydia psittaciおよびYersinia pseudotu berculosisに対する陽性率はR研究所のサルではそれぞれ14.4%および11.6%で, これに対しS研究所のそれは9.0%および3.5%で, 両病原体に対し, R研究所のサルの陽性率が高率であった(P>0.05). Toxoplasma gondiiおよびLeptospira interrogansに対する陽性率は, 全体でそれぞれ3.6%および2.9%で, 両研究所のサルの間で差はなかった. 今回の調査で, SV40を除く4種類の病原体に対する抗体陽性率は概して低率で, また, 陽性個体でも抗体価が低く, 現時点では, これらがサルの間に蔓延してないことがわかった. しかし, SV40については, わが国のサルに広く浸淫していることが示唆された.
  • 御船 弘治, 鈴木 秀作, 野田 安孝, 毛利 資郎, 望月 公子
    1991 年 53 巻 4 号 p. 561-568
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    ブタ, ウシ, ウマの心房ならびに心室筋細胞を免疫組織化学的に, 右側の心房及び心耳筋細胞を透過電子顕微鏡学的に観察し, さらにこれらの細胞のANP顆粒を形態計測により解析した. 免疫組織化学的には, ブタ, ウシでは右側の心耳が最も強く反応し, ウマより顕著であった. 電顕的には, 心房筋及び心耳筋細胞において, ANP顆粒は, おもに核周囲のゴルジ野にみられ, 筋原線維間にも少数存在した. 顆粒は2種類に分類でき, A顆粒は限界膜を有し, 電子密度の高い均質無構造であり, B顆粒は限界膜が不明瞭な微細線維粒状であったが, ゴニオメーターの台の傾斜角度により, B顆粒の周囲に限界膜が出現した. 形態計測的には心耳筋及び心房筋細胞のA, B顆粒の数は, ウマに比ベブタ, ウシが有意に多かった. ブタ, ウシにおいて, 両顆粒の総数は心房筋よりも心耳筋細胞に有意に多かった. A, B顆粒の大きさは, ウマに比ベブタ, ウシが有意に大きく, また, A顆粒がB顆粒に比べ, いずれの動物種でも有意に大きかった.
  • 北川 均, 狩野 真由美, 佐々木 栄英, 平野 勇二
    1991 年 53 巻 4 号 p. 569-575
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    犬糸状虫症犬において血清総クレアチンキナーゼ(CK)活性およびisozyme活性を測定した. 犬糸状虫摘出前, 軽症群の総CKとisozyme活性は犬糸状虫非寄生群と有意差がなかった. 喀血群では, BB活性が高値であった. 腹水群ではMM活性が軽度に上昇していた. Caval syndrome(CS)群では, 総CKとMM活性が5群中最も高く, MM活性は総CK活性の75%を占めていた. MBとBB活性も高値であった. しかし, 予後良好例と不良例ではCK活性値に有意差はなかった. 肺動脈寄生例(軽症群と腹水群)では, MM活性は犬糸状虫寄生数, Ht値, 血清ALTおよびLDH活性, 平均肺動脈圧, 総肺血管抵抗と有意に相関した. また, CS例では, MM活性はどの項目とも有意の関係を示さなかったが, BB活性は右心房の犬糸状虫寄生数, Ht値, ALTおよびLDH活性, BUNと有意に相関した. 犬糸状虫摘出1週後, BBとMM活性は喀血群と腹水群でそれぞれ低下した. CS群では, 総CK活性とMM活性が, 予後の良否に関わらず著しく低下した.
  • 横溝 祐一, 木嶋 眞人, 森 康行, 西森 敬
    1991 年 53 巻 4 号 p. 577-584
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    ヨーネ病不顕性感染牛の血清学的診断法としてのELISAの実用性を, 現行診断法の補体結合テスト(CFT)との比較で評価した. ELISAでは, Mycobacterium phleiとカオリンで前吸収処理した牛血清について, ヨーネ菌のプロトプラズマ抗原に対する抗体価を測定した. ELISA抗体価はELISA抗体指数(EAI):EAI=(At-An)/(Ap-An)で表現した. 但し, At, Ap, Anは, それぞれ200倍希釈被検血清, 400倍希釈陽性対照血清, 200倍希釈陰性対照血清の吸光度値である. ELISA抗体価はEAIの0.6を陽性限界値とした. 糞便培養によりヨーネ菌の感染が確認された156頭の牛血清のうち, ELISAでは106検体(67.9%)が, CFTでは41検体(26.3%)が, それぞれ陽性を示した. ヨーネ病の発生歴のない牛群由来の3,880頭の血清のうち, ELISAでは, 3,875検体(99.9%)が, またCFTでは3,787検体(97.6%)が, それぞれ陰性であった. ELISA抗体価は実験感染牛においてはCFTよりも1~5ヵ月早期に, また自然感染牛では7~10ヵ月早期に陽性となった. 以上の成績は, ELISAがCFTにかわる牛ヨーネ病の実用診断法となりうることを示している.
  • 山手 丈至, 田島 正典, 渋谷 一元, 斎藤 敏樹, 伊原 三重子, 工藤 悟
    1991 年 53 巻 4 号 p. 585-592
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    F344ラットに自然発生した単核細胞白血病(MCL)から可移植性MCLを作出した. 本研究では皮下の移植部位に発生する結節性腫瘍(MCL-YSK)を特に詳細に検索した. MCL-YSKは同種ラットの皮下組織において19代まで連続継代された. MCL-YSKからの移植片は皮下移植9週後に直径3cm, 重さ11.3gの結節に成長した. 結節を構成する腫蕩細胞は, 電顕的にリソソーム様の構造を示すアズール好性の細胞質内顆粒を有した. 腫瘍細胞は, 酸ホスファターゼ及び非特異的エステラーゼに対して陽性であったが, アルカリホスファターゼ, α-1アンチトリプシン及びリゾチームに対して陰性であり, また抗ラット単球/マクロファージ単クローン抗体及び抗ラットCD-8単クローン抗体に対して反応しなかった. 腫瘍細胞はFcレセプターを有した. 皮下結節が平均直径1cmに達した移植6週後に白血病細胞が初めて末梢血に出現した. その後, 移植宿主においてMCL-YSKの増殖に伴って白血病性変化が進行した. 移植宿主は, 移植後8から12週にかけて貧血, 元気消失, 肝脾腫及びリンパ節腫大を示して死亡した. また, 拡散した腫瘍細胞の濔漫性あるいは巣状増殖が多くの臓器に観察され, 溶血性貧血を示唆する血液学的変化, 肝機能障害を示唆する血漿酵素の増加及び肝薬物代謝酵素活性の低下があった. MCL-YSKは無胸腺ヌードマウスにも容易に移植された. 移植されたマウスは, MCL-YSKを移植されたラットと同様の白血病性変化を示した.
  • 小島 義夫
    1991 年 53 巻 4 号 p. 593-600
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    繁殖に供用されていた品種の異なる4頭の種雄豚の精巣中に, 分断化と空胞化を伴ったacrosomeを持つ精子細胞が検出された. これらの豚は夫々, 以下の理由で9月から10月中に処分された. Hampshireは繁殖計画から他品種との交換のため廃用. Landraceは精液性状不良となり(hair pin精子が多発)不妊を呈したもの. Durocは夏季不妊症を呈し, 後に起立不能となったもの(死後, 仙骨骨折と判明:精巣上体中に屈折したhair pin精子が存在). Yorkshireは精液性状が劣化し夏季不妊症と診断された.材料は何れも放血前に速やかに精巣を切り出し, 型の如く固定, 包埋して電顕で観察した. acrosome capの分断像は精子細胞の頭帽期にみられた. 不均一な核質をもつほぼ円形の細胞核は濃縮過程にあり, 中心体由来の尾部は伸展し核の基底部ヘ向かって移動中(早期頭帽期), あるいは基底部に附着していて(後期頭帽期), 何れもaxonemal complexの構成に異常は認められなかった. しかし, 形成過程にある頭帽は, 電子密度の高い先体顆粒を含む嚢胞を1つ持つものの, 正常細胞で一連のべルジャー形, あるいはドングリの笠形となるべき頭帽の辺縁部は寸断されて, 切片でみる限りでは, 数個から十数個の小嚢胞となって核膜に附着していた. 細胞核は本来球状体であることから推して, 小嚢胸の数は数十個にも及ぶことが考察される. 先体の分断化に対応して小嚢胞の附着部分は, 核膜に添って核濃縮の像が認められた. この異常の他に, 正常の伸展をみせた頭帽の内部に, 空胞または液胞を持つものが多数見出された. さらに又, 次の先体期の精子細胞にも, アクロゾーム内に空胞を持つものが多く出現し, 空胞の出現部位は頭部先端部と頭帽の下端部(赤道帯を形成する部分)に多発した. これらの先体の分断化と空胞化は, 細胞間橋によって連結している姉妹細胞間にも出現した. これらの変化は, 精子完成途上の細胞をとり巻くセルトリー細胞の細胞質が希薄化し, 崩壊しつつある像を示していること等から, 精子細胞への栄養供給が何らかの理由で障害された為, 発生したものであろうと推測される.
  • 清水 晃, 河野 潤一, 尾崎 潤一郎, 佐々木 紀幸, 木村 重, 鎌田 正信, 安斉 了, 斉藤 博, 佐藤 久聡
    1991 年 53 巻 4 号 p. 601-606
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    1985年5月から1988年11月の間に, 3道県のウマの各種病巣から分離したS. aureus 76株の各種性状を検討した. 生物型は, 子宮炎株ではBとC型がほぼ同頻度で検出されたが, 皮膚(蜂巣織炎, 皮膚炎), 呼吸器(副鼻腔炎, 蓄膿症, 鼻カタール)および下痢症株ではC型が多くみられた. コアグラーゼ型は, 子宮炎株ではVとVII型が多く, 皮膚および呼吸器株ではII型が多くみられた. ファージ型は, 子宮炎株では型別できた34株中20株(58.8%)がIとII群に属した. 薬剤耐性型は, PC耐性が由来に関係なく最も多く, 耐性株の95.6%を占めた. PC耐性43株中40株(93.0%)がβ-ラクタマーゼを産生していた. 76株中8株(10.5%)がエンテロトキシン(A型2株, B型1株, C型5株)を産生し, すべて子宮炎由来のものであった. 子宮炎由来の2株が毒素性ショック症候群毒素(TSST-1)を産生し, いずれも同時にエンテロトキシンCを産生していた. 蜂巣織炎由来の1株が表皮剥脱毒素(ET)を産生した. TSST-1とET産生株がウマから分離されたのは, はじめての報告と思われる.
  • 久野 博司, 臼居 敏仁, Eydelloth S. Ronald, Wolf E. Dan
    1991 年 53 巻 4 号 p. 607-614
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    種々の前臨床安全性試験の試験開始前期に若齢Sparague-Dawleyラット808匹の眼科学的異常について検査を行った. 瞳孔膜の遺残, 角膜の結晶, 治癒した軽度の外傷, 虹彩の癒着, 虹彩のコロボーマ, 水晶体の偏位, 白内障, 一次硝子体の過形成の遺残, 硝子体内の出血, 視神経乳頭あるいは脈絡膜のコロボーマ, 硝子体動脈の遺残, 網膜内の出血, 網膜剥離, 網膜内の褶曲形成, および脈絡膜の欠損が観察された. 角膜の結晶, 虹彩の癒着, および核性白内障の発現頻度は従来の報告と比べ高値を示した. 一方, 網膜の褶曲形成の頻度は低かった. このことは使用するラットの眼の異常の背景データは各々の研究所で集積しておく必要があることを示し, さらに, 若齢ラットで眼の異常がかなり観察されたことから, 試験開始前に眼科学的異常のある動物を充分に選別することは, 安全性試験における被験物質の毒性評価の質を高めるために必要であると考えられた.
  • 小田 憲司, 西田 由美
    1991 年 53 巻 4 号 p. 615-619
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    5~6週齢の離乳子牛各4頭にE subsphericaオーシストを106および107個それぞれ投与したところ, 7頭で感染が成立した. 106個投与の1頭では, 試験期間中オーシストの排泄はみられず, 感染は成立しなかったものと判断された. 感染成立個体におけるプリパテントピリオドは10~11日(平均10.6日), パテントピリオドは1~5日(平均2.9日)であった. オーシスト排泄の極期は, 11~12日目にみられたが, 排泄数は概して少なく,また, オーシストの投与数と排泄数との間に相関はみられなかった. 感染子牛の一般状態, 増体量および飼料摂取量において感染に起因すると思われる変化はみられなかった. これらのことから人工感染時においては, 本種の感染能力および増殖能は非常に低いことが示唆された. 29℃, 送気下における胞子形成過程を観察したところ, 50%および95%胞子形成時間はそれぞれ, 161および194時間であった.
  • 升永 博明, 平林 真澄, 高比良 玲子, 今井 栄一, 川西 悟生
    1991 年 53 巻 4 号 p. 621-627
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    遺伝性嚢肥腎マウス(DBA/2FG-pcy)は, 生後5ヵ月で進行性嚢胞形成を伴う慢性腎不全に陥った. これらの腎は, 両側性に肥大し, 体重の15%を占め, 正常マウスの約9倍の大きさに達していた. また血中尿素態窒素(BUN)やクレアチニンの上昇も認められた. 赤血球数, ヘモグロビン濃度およびヘマトクリット値はそれぞれ746×104/mm3, 8.8g/dlおよび31.1%と低値を示した. 血清中エリスロポエチン濃度の上昇や網状赤血球の増加は認められなかった. この貧血状態は, 外的なエリスロポエチンの適用により用量に依存した改善を示した. 以上のことから, DBA/2FG-pcyマウスで認められる貧血の主な原因は, 進行性嚢胞形成に伴う腎のエリスロポエチン産生障害であることが示唆され, DBA/2FG-pcyマウスは腎性貧血の自然発症モデルとして有用と考えられた.
  • 久世 博, 乾 俊秀, 浅野 裕三, 掘 正樹, 岡庭 梓, 芹川 忠夫, 山田 淳三
    1991 年 53 巻 4 号 p. 629-636
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    Tremorラット(tm/tm), zitterラット(zi/zi)およびその二重突然変異体ラットである自然発症てんかんラット(zi/zi, tm/tm; SER)を用いて, 生後2週齢から13週齢まで経時的に聴性脳幹反応を記録し, その発達を調べた. Tremorラットでは, 2週齢で2ないし3個の波を認め, 対照として用いたKyo: Wistarラットと同様の波形を示したが, その後, 発育に伴う波の発達は観察されず, 潜時の延長および電位の低下が認められた. Zitterラット, SERおよび同腹非 SER (zi/zi, tm/+あるいはzi/zi, +/+; SER-N)では, 2週齢から13週齢にかけてI波のみを認めたが, 潜時は遅れ, それに続く波は不明瞭で, 成長に伴う変化はみられなかった. 蝸電図では, SERの蝸牛神経複合活動電位でN1潜時の延長が認められた. 病理組織検査では, SERおよびtremorラットにおいて鍋牛神経核ならびに脳幹の空胞形成を認めたものの, コルチ器および蝸牛神経には著変は認められなかった. 以上の結果から, SERおよびその親世代の突然変異ラットで難聴が確認され, その原因として内耳, 蝸牛神経および脳幹の障害が推測された.
  • 高木 昌美, 高橋 敏雄, 平山 紀夫, Istiyananingsi , Mariana Siti, Zarkasie Kamaluddi ...
    1991 年 53 巻 4 号 p. 637-642
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    1987年から1988年にかけて, インドネシア共和国西部ジャワのワクチン未接種の在来鶏(12農場, 196羽)および採卵鶏(8農場, 197羽)を用いて, Haemophilus paragallinarumに対する赤血球凝集抑制抗体の測定を行うと共に, 野外病鶏からの本菌の分離を試み, これらの地域における鶏伝染性コリーザの調査を行った. 本菌に対する抗体は, 地域に関係なく, 在来鶏および産卵鶏から検出された. 供試した農場の70%(14/20), 供試鶏の19%(73/393)に抗体が検出された. A型抗体は, 計11農場(55%)で検出され, 11%(45/393羽)の鶏が陽性を示した. C型抗体は, 計5農場(25%)で検出され, 8%(30/393羽)の鶏が陽性を示した. また, コリーザ様症状を呈する鶏からA型菌2株, C型菌1株の計3株が分離された. これらの成績から, インドネシア国西部ジャワでの, 両血清型による本病の発生が明らかとなった.
  • 橋本 豊, 水谷 正寛
    1991 年 53 巻 4 号 p. 643-649
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    Sprague Dawley(Crj:CD)ラットを用い, 母ラットの妊娠12日, 13日, 14日あるいは15日(交尾成立日:妊娠0日)にN-methyl-N-nitrosourea(MNU) 5mg/kgまたはMethy-lazoxymethanol(MAM) 40mg/kgを単回腹腔内投与し, 得られた小頭症の出生児についてその初期行動発達を授乳期間中(生後22日まで)に調べた. その結果, 小頭症児では様々な行動の発達遅延, 遊泳時における前肢または後肢の両側同調運動, 拙劣な移動行動および過剰反射などの行動異常が処理日に応じた変化を伴って観察された. MNUとMAM処理の間では, 出生児に発現した行動異常に本質的な差異はみられなかった. 小頭症出生児に観察された行動異常の差異は, 処理日の違いに基づく脳障害の差異を反映していると考えられる.
  • 早崎 峯夫, 原山 明, 関 日出子, 紺野 克彦, 大石 勇
    1991 年 53 巻 4 号 p. 651-653
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    犬糸状虫寄生犬にしばしばみられる頑固な咳嗽は犬糸状虫に対するアレルギーによるものと考えられている. 犬糸状虫成虫抽出抗原(蛋白量200μg)を21頭のフィラリア性咳嗽発症犬に1日1回, 5日間連続皮下注射を行った結果, 咳嗽の消失したもの7頭(33.3%), 著しく軽減したもの10頭(47.6%), 無効4頭(19%)であり, 計17頭(81%)に良好な結果が得られた.
  • 後藤 直彰, 姜 正克, 姜 鐘求, 内田 和幸, 許 徳龍, 甲斐 一成
    1991 年 53 巻 4 号 p. 655-661
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    肝親和性マウス肝炎ウイルスMHV-2から3種のプラック変異株(MHV-2S, -2M, -2L)を分離し, それらの肝炎原性について検討した. 各変異株2×105 PFUを4週齢ICRマウスに腹腔内接種すると, MHV-2S接種群は40%, -2M接種群は20%が〓死し, -2L接種群は全例生残した. 肝のウイルス価はMHV-2S, -2M接種群で接種後96時間にそれぞれ105PFU/0.2g, 106PFU/0.2gに達し, その後-2S接種群では徐々に減少したが, -2M接種群では急激に低下し, 接種後144H寺間ではウイルスが検出できなかった. MHV-2L接種群では接種後48時間に103PFU/0.2gを示し, 以後低下した. 病理組織学的にはMHV-2S接種群では肝全体に亘る帯状壊死を, -2M接種群では巣状壊死を示した. MHV-2L接種群では極小の病巣が形成されたに過ぎなかった. ウイルス抗原の分布は形成病巣と一致していた. 微細形態学的にはMHV-2S接種群では親ウイルスMHV-2接種群同様肝細胞内外にウイルス粒子が見られたが, -2M, -2L接種群では細胞外ウイルス粒子は認められなかった.
  • 柴田 勲, 稲葉 右二, 明石 博臣
    1991 年 53 巻 4 号 p. 663-670
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    5-ブロモデオキシウリジンとアラビノシルチミン処理によりオーエスキー病ウイルス(ADV)強毒株から温度感受性チミジンキナーゼ欠損変異株を分離し, ZHtsTK-株とした. ZHtsTK-株はHmLu-1細胞と鶏胎児線維芽細胞におけるプラックサイズ, 並びにBamHI, Sal I及びKpnIを用いた制限酵素切断分析により強毒株と容易に識別することができた. ZHtsTK-株はマウス, モルモット及びウサギに対して病原性を示さなかった. しかし, これらの動物でADVに対する中和抗体の産生が認められた. この株を接種したウサギにデキサメサゾンを投与し三叉神経と鼻汁からウイルス分離を試みたが, 全て陰性であった. ZHtsTK-株は5日齢豚に対しても病原性を示さなかった. 筋肉内接種した子豚の鼻汁からウイルスは分離されなかった. また, 接種後9日目に各臓器からウイルス分離を実施したが全て陰性であった. 温度感受性とチミジンキナーゼ欠損の組み合わせはADVの病原性を著しく減弱させることが示唆された.
  • 種子野 章, 本田 隆, 酒井 英史, 河合 透, 徳山 幸夫, 江藤 正信
    1991 年 53 巻 4 号 p. 671-676
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    鶏胚初代培養細胞に弱毒ILTウイルスCE株を接種して得られた感染細胞をワクチンとし(C-Aワクチン), 鶏での安全性と有効性について調べた. このC-Aワクチンは鶏の頚部皮下又は下腿部筋肉内に接種することにより鶏に免疫を与え, 103.0TCID50以上のウイルス量のワクチンを接種された鶏はその70%以上が強毒株による攻撃に対して耐過した. また, このワクチンを接種された1日齢鶏では接種後4ないし6日目の早期に免疫を獲得し始め, 60%以上の防御率は10週間持続した. またワクチンの効果は鶏の接種時日齢にかかわらず認められ, ND-IB混合生ワクチンによる干渉も認められなかった. それに加え, このC-Aワクチンは高用量を接種しても鶏に対して安全であることがわかった. また, 以上の安全性, 有効性はブロイラーの1日齢鶏を用いた野外試験においても確認された. これらの結果から, このC-Aワクチンは従来のワクチンにかわる新しいワクチンとして有望であることが示された.
  • 中井 雅晶, 那須 哲夫
    1991 年 53 巻 4 号 p. 677-681
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    ニワトリの精巣網, 精巣輸出管, 結合小管および精巣上体管上皮の連結複合体を, 通常の超薄切片法および硝酸ランタンを用いたトレーサー法で観察した. 各上皮細胞間の連結複合体は密着帯, 接着帯および接着斑で構成されていた. 精巣網上皮の密着帯では, 隣接する細胞膜が1~2か所で癒合していたのに対し, その他の管上皮の密着帯では, 細胞膜が数か所で癒合していた. 接着帯および接着斑に関しては, 特筆すべき部位差は認められなかった. 血管中に注入されたランタンは, 各上皮細胞間隙を満たし, さらに密着帯内にさまざまな程度で進入していたが, 管腔内への漏出は阻止されていた. 以上の結果から, 密着帯は上皮細胞間を通過する物質の移動を制限し, 排出管内の精液性状の保持に重要な役割を果たしていることが示唆された.
  • 横田 博, 扇谷 信幸, 湯浅 亮
    1991 年 53 巻 4 号 p. 683-690
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    2-アセチルアミノフルオレインを投与したラット肝増生結節のミクロゾームにおいて, Arylhydrocarbon(benzo[a]pyrene)hydroxylase活性が正常肝の10%にまで減少した. 我々が最近精製したbenzo[a]pyrene hydroxylase活性を有するチトクロームP-450(P-450/B[a]P)の抗体を用いて, イムノブロッティングを行うと, 結節組織ミクロゾームにおいてP-450/B[a]P蛋白の量が減少していた. 同じく, 結節組織のミクロゾームでは, 薬物抱合UDP-グルクロニルトランスフェラーゼ活性が3.3~4.6倍に増加していた. この誘導された活性は, 我々の精製した薬物抱合UDP-グルクロニルトランスフェラーゼ(GT-1)の抗体により阻害された. この抗体を用いてイムノブロッティングを行うと, 結節組織ミクロゾームにおいてGT-1蛋白の量が増加していた. また, この誘導されたGT-1も正常肝と同様におよそ4,000ダルトンに相当する"高マンノース"型の糖鎖を有していた. 上記のような, P-450/B[a]PやGT-1に相当する分子種の著明な増減は結節組織に限られ, 結節のまわりの肝組織では見られなかった. 以上の結果より, 良く知られているラット肝増生結節におけるArylhydrocarbon hydroxylase活性の減少と薬物抱合グルクロン酸抱合活性増加現象は, 各々P-450/B[a]Pに相当するP-450分子種の減少とGT-1に相当するGT分子種の増加で説明できた.
  • 安藤 秀二, 諏訪 隆彦, 高島 郁夫, 橋本 信夫
    1991 年 53 巻 4 号 p. 691-697
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    Chlamydis psittaci(C. psittaci)のIzawa-1株とP-1041株をそれぞれVero E 6細胞に接種し, 単クローン性抗体を用いた間接蛍光抗体法により経時的に感染細胞におけるクラミジア抗原の産生を検討した. 属特異的なリポ多糖類抗原は全増殖過程を通じて検出された. 一方, 蛋白抗原において, 各種単クローン性抗体で検出される抗原決定基は感染後一定の時期を経て検出されるものから全増殖過程を通じて検出されるものまで多様であった. また両株に交差反応を示す各種単クローン性抗体を用いて, 共通抗原の出現時期を検討したところ, その出現時期は株によって異なり, ホモ株でヘテロ株より早いものからヘテロ株でホモ株より早いものまで変化がみられた. 次に電子顕微鏡により細胞質封入体内に含まれるクラミジア粒子の経時的な形態変化を観察し, 単クローン性抗体による特異抗原の出現との関連を検討した結果, C.psittaciの蛋白抗原上の抗原決定基は基本小体と網様体に共通なもの, および基本小体に特異的なものの2群に分類された.
  • 竹花 一成, 阿部 光雄, 岩佐 憲二, 平賀 武夫, 宮田 裕人
    1991 年 53 巻 4 号 p. 699-706
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    ウシの十二指腸腺は二種類の粘液細胞により構成されていた. 一つは小葉中心部に多く認められるβ-D-gal-(1-3)-D-galNAc, α-D-galNAc, β-(1-4)-D-glcNAc, NeuNAcおよびD-galNAcを含む細胞で, 他は小葉周縁部に多く認められるα-L-Fuc, α-D-galNAc,β-(1-4)-D-glcNAc, NeuNAcおよびD-galNAcを含む細胞であった. 二種類の粘液細胞により構成される十二指腸腺は過去には報告がなく, 芻貌という特殊な消化機能を有するウシ特有のものと考えられた.
  • 白井 正孝, 泉 裕子, 山上 哲史
    1991 年 53 巻 4 号 p. 707-713
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    Mouse sarcoma 180とICR系マウスを用いて2つの新しい腫瘍形成実験を試みた. 種々の皮下移植部位を比較検討した結果, 良好な腫瘍発育を示す頸背側部皮下移植法を見出した. また, 尾静脈内移植法では, 肺に高頻度に腫瘍を形成する肺腫瘍形成法を見出した. 肺の重量および容積, 肺に形成される結節数, 並びに動物の生存日数は, 肺腫瘍形成状況の指標となることがわかった. 次にこの2つの移植法を用いたそれぞれの腫瘍動物に抗腫瘍剤を投与し, 薬剤の抗腫瘍性の評価を試みた結果, 頸背後部皮下移植法では従来の鼠径部や腋下部移植法に比べて, 腫瘍重量測定法で信頼性の高い腫瘍増殖抑制効果がみられ, 肺腫瘍形成法では動物の生存日数の指標に延命効果による判定が可能であった.
  • 赤須 宜子, 中井 裕
    1991 年 53 巻 4 号 p. 715-716
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    Eimeria tenellaの野外分離株2株と研究室維持株を鶏ヒナおよび発育鶏卵に接種したところ, 各株のプレパテントピリオドは, 鶏接種時には130, 139, 130時間, 発育鶏卵内接種時には139, 141, 132時間であった. このことから, いずれの株においてもプレパテントピリオドは鶏体内と比べて発育鶏卵内で遅延すること, 株特有のプレパテントピリオドの長短は, 鶏体内, 発育鶏卵内いずれにおいても同様の傾向にあることが示唆された.
  • 松木 直章, 田村 誠司, 小野 憲一郎, 亘 敏広, 後飯塚 僚, 高木 茂美, 長谷川 篤彦
    1991 年 53 巻 4 号 p. 717-719
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    ウマ赤血球および骨格筋内のリン脂質過酸化物を順相HPLCにより測定した. リン脂質分画についてそれぞれ233nm(共役二重結合の最大吸光波長)および206nm(リン脂質の吸光波長)で同時に検出・記録し, 得られたピーク面積の比を求めることでリン脂質過酸化物量の指標を得ることができた. また, その再現性は良好であった. 本法は微量測定が可能であり, 生体試料のリン脂質過酸化反応の解析に有用と考えられた.
  • 平 詔亨, 伊東 芳夫, 小川 千仁, 藤田 吉
    1991 年 53 巻 4 号 p. 721-723
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    日本の子牛に見られた牛回虫症6例, すなわち, 1982年鹿児島県姶良町, 1985年佐賀県多久町, 1986年長崎県対馬の峰町, 1987年鹿児島県伊集院町及び松山町, そして1988年沖縄県今帰仁村の症例について記述した. 当該牛は6-85日齢の肉牛で, 多くは下痢等の症状を示していた. 全例ともに豚との関連は否定された. 同居牛及び次年度生産子牛は牛回虫陰性であり, 本症の発生は極めて散発的であった.
  • 熊澤 教眞, 谷川 孝彦, 笠城 典, 田中 吉紀
    1991 年 53 巻 4 号 p. 725-726
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    イシマキガイ(汽水産巻貝)の血液細胞のライソゾーム酵素のうち, non-specific esteraseとacid phosphataseの活性はアマオブネ(海産巻貝)の血液細胞より低かったが, β-glucuronidaseの活性は両貝の血液細胞で同じレベルであった. 2種類の貝の血液細胞の酵素活性はマウスのマクロファージの酵素活性よりも低かった. 幼若イシマキガイの血液細胞は成貝の血液細胞よりも酵素活性が低かった.
  • 中井 雅晶, 那須 哲夫
    1991 年 53 巻 4 号 p. 727-728
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    精子形成が開始される時期のニワトり精巣網における大食細胞の動態を, 組織学的に検討した. 精子形成が開始されていない個体では, 精巣網内に大食細胞は認められなかった. 精子形成が開始された個体では, 精巣網内に精上皮から脱落した未熟な精細胞および精子が流入し, これらの細胞に混じって大食細胞が認められた.
  • 野上 貞雄, 井上 勇, 荒木 国興, 村杉 栄治, 大場 茂夫, 玉口 宏, 武石 昌敬
    1991 年 53 巻 4 号 p. 729-731
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    イヌ赤痢アメーバ症の血清診断法として酵素免疫吸着法(ELISA)を応用し, 各種寄生虫感染イヌ血清の赤痢アメーバ抗原に対する種特異性を検討した. 検討に用いた12種の寄生虫感染では交差反応性は認められず, 本法はイヌ赤痢アメーバ症の種特異性の高い血清診断法であることが示唆された.
  • 松澤 時弘
    1991 年 53 巻 4 号 p. 733-735
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    精巣上体通過中に起こるラット精子のグルコース・6・りん酸脱水素酵素(G6PD)ザイモグラムの変化について, グルコース・6・りん酸(G6P), 及びガラクトース・6・りん酸(Gal-6P)の2種類の基質を用いて調査した. 精巣精子ではG6Pにのみ反応するX-染色体連鎖-G6PDだけが認められたのに対し, 精巣上体尾部精子では, G6P, Gal-6Pのいずれにも親和性を示す体細胞連鎖-G6PDが認められた.
  • 松田 あさみ, 岡田 伸隆, 片山 茂二, 岡部 達二, 佐々木 文存
    1991 年 53 巻 4 号 p. 737-741
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    免疫沈降反応のパターンからオーエスキー病ウイルス(仮性狂犬病ウイルス, PRV)のgIIとgIIIを認識していると考えられたモノクローナル抗体(MAb)PR-M2とPR-M41を用いて各特異抗原を精製した. 精製抗原のマウス赤血球に対する凝集性(HA)試験を実施したところ, 精製gIII抗原にHA性が認められ, また, PR-M41 MAbには抑制性(HI)活性が認められた. これら精製抗原のPRV感染における防御効果を検討するべく, 免疫マウスによる攻撃試験を実施した. その結果, 両精製抗原に高い防御効果が認められ, 更に, 精製gII抗原は補体要求性傾向の中和抗体を, 精製gIII抗原は補体非要求性中和抗体及びHI抗体を免疫マウスに誘導することが明らかとなった.
  • 河津 信一郎, 佐藤 真澄, 神尾 次彦, 横溝 祐一, 藤崎 幸蔵, 本間 惣太, 南 哲郎
    1991 年 53 巻 4 号 p. 743-745
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    T.sergentiシゾントの特異的検出を目的として直接蛍光染色法と免疫ペルオキシダーゼ染色法の応用を試み, さらに両者の有用性について比較した. その結果, 直接免疫染色法及び免疫ペルオキシダーゼ染色法はともに感染牛リンパ節からのT.sergentiシゾントおよびミクロメロゾイトの特異的な検出法として利用可能であるが, 原虫の内部構造を詳細に把握するには後者が適していることが示唆された.
  • 宮澤 清志, 伊東 正成, 大崎 和栄
    1991 年 53 巻 4 号 p. 747-748
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    入廐後全身性に尋麻疹を発現したウマに対し飼料抽出物質を用いた血清学的検査及び皮内テストを行ったところ, 尋麻疹を引き起こした抗原物質は, 給餌に添加された大蒜に含有されていることがわかった. また給餌から大蒜を除去した結果, 尋麻疹は消退した.
  • 藤田 道郎, 織間 博光, 清水 幹子, 本好 茂一, 片山 正夫, 宮坂 勝之
    1991 年 53 巻 4 号 p. 749-751
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    麻酔下の猫に対し, 10cmH20時の容量から肺胸郭コンプライアンス(Crs)を求めた. その結果, Crsと体重および体長との間には正の相関を認め, また雌雄差も危険率1%未満で認められた.
  • 中村 菊保, 成田 實, 前田 稔
    1991 年 53 巻 4 号 p. 753-754
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    ホルマリン固定, パラフィン包埋された組織標本において, ABC法およびIGS法を用いて大腸菌のO2抗原の同定を行った. 大腸菌(血清型O2)に感染した心臓, 肝臓, 脾臓の組織標本において, 一次血清としてO2抗血清を使用し, ABC法およびIGS法で免疫組織化学染色を行い, 病変部において細菌は陽性に染まった. 他のO抗原に対する抗血清を使用して同様に染色したが, 陰性であった. 以上の結果から, パラフィン標本においても, ABC法およびIGS法によって大腸菌のO2抗原の同定が可能であることが示された.
  • 村上 覚史, 岡崎 好子, 塩沢 道雄, 大石 弘司, 小枝 鉄雄, 後藤 起佐子, 東 量三, 藤原 弘
    1991 年 53 巻 4 号 p. 755-757
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    肥育豚37頭の"Tonsillophilus suis"感染による扁桃病変を病理組織学的に検索した. その結果, 17頭(46%)に"T.suis"による小腫瘍形成が見られ, 病巣は扁桃陰窩に広く分布し, 腫瘍中央部には特徴的な菌塊があった. 菌塊は, 遊走子, フィラメント, 棒状葉状体お上び多室塊茎体で構成されていた. 菌塊には植物線維と棍棒体を有する例が多かった. ABC法による免疫染色では, 病巣内の菌塊は"T.suis"抗体で陽性, "Actinomyces suis"抗体では陰性を示した. 病巣内の植物線維には微小球状体が認められた.
  • 村瀬 敏之, 橋本 武志, 上田 武郎, 前出 吉光
    1991 年 53 巻 4 号 p. 759-760
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    Babesia gibsoni感染赤血球1容と正常犬赤血球9容を混合し, 40%イヌ血清加αメディウムを用いて, 5%CO2下37℃で培養した. 培養8~9日目で寄生率は4.0%と開始時の平均10培に達したが, その後減少した. 原虫形態は卵円型, 球菌型, コンマ型, 洋梨型, アメーバ型, 及び花弁型が観察された. 原虫の増加時にはほとんどが卵円型原虫で占められたが原虫寄生率が減少するにつれて球菌型原虫の占める割合が急増した. 原虫寄生率の増加とともに培養赤血球数の減少並びに溶血が観察された. さらに, 培養赤血球数の減少は, 原虫寄生赤血球数よりも多かった. これらの成績から, B.gibsoni感染血液では原虫寄生赤血球のみならず, 原虫非寄生赤血球においても溶血が生じる可能性が示された.
  • Massone Adriana Raquel, 板垣 慎一, 土井 邦雄, Gimeno Eduardo Juan
    1991 年 53 巻 4 号 p. 761-763
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    正常およびヨーネ病罹患牛の回腸末端部における8種類のレクチン結合性を比較したところ, 両者間に種々の差がみられた. 特に, 正常牛では陰性であった杯細胞および吸収上皮細胞の糖衣のPNA(Arachis hypogaea)結合性がヨーネ病罹患牛では陽性であった. この所見は, ヒトのある種の炎症性もしくは腫瘍性病変で報告されているのと同様, 回腸上皮での糖蛋白合成過程における末端シアル化がなされていないことを示唆すると考えられた.
  • 村上 和保, 早川 牧江
    1991 年 53 巻 4 号 p. 765-766
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    肺炎が牛の肺動脈の収縮反応に及ほす影響を調べるために, 健全な肺動脈および肺炎病巣部の肺動脈において収縮反応を比較した. プロスタグランジンF(PG)およびアンギオテンシンII(Ang)による収縮反応はともに肺炎により顕著な抑制を受けたのに対して, 高濃度K+による収縮反応はこれらほど顕著な抑制は受けなかった. 以上より, 肺炎によりPGおよびAngなどの受容体を介する収縮反応が強い抑制を受けることが示唆された.
  • 平野 孝一, 足立 吉數, 原 正三, 石橋 幸子, 末吉 益雄, 上野 郁子, 江川 滉二, 熊澤 教眞
    1991 年 53 巻 4 号 p. 767-768
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    アメリカ合衆国, 中華人民共和国, タイ国から輸入された飼料用トウモロコシ14検体についてアフラトキシンB1の汚染状況を酵素免疫測定法によって調べたところ11検体からトキシンが検出された. このうちタイ国から輸入された2検体で, 日本での規制値である20 ppbを超えるアフラトキシンの汚染があることがわかった. その他の検体では, いずれも20ppb以下の値を示したが, これら輸入トウモロコシがアフラトキシンに高い率で汚染されている可能性が示唆された.
  • 杉井 俊二, 廣田 好和
    1991 年 53 巻 4 号 p. 769-772
    発行日: 1991/08/15
    公開日: 2008/02/15
    ジャーナル フリー
    ウシ血清中のマンナン結合性タンパク質(MBP)の分離法の改良を試み, マンナン結合セファローズ4Bアフィニティカラムに結合したMBPの溶出にはCa2+存在下のマンノースが適していることが判った. この溶出方法により,ンナン結合セファローズ4Bカラムに結合する大量のウシ免疫グロブリンが除去できた. 更にセファクリルS-300カラムによるゲル濾過, 高速液体クロマトグラフィーにより分子量45,000のサブユニットからなるほぼ均一なMBPが分離できることが判明した.
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