本論文では, 人間の信頼性を“過誤の起こりやすさ”の Fuzzy 集合で表し, その信頼性に影響を与える Performance Shaping Factor (PSF) のモデリングを Fuzzy 積分を用いて行う.“過誤の起こりやすさ”の Fuzzy 集合は過誤率をもとにして決める. PSFのモデルは, PSFと人間の信頼性との関係を表している. このモデリングによって, 人間の信頼性解析にとって必要な, あるいは重要な要因を選ぶ. 本モデルの有効性を確認するために, マイコンを用いて実験を行う. ここでは5つのPSF, 機器の操作性, 環境, 適性, 疲労度, 作業に取り組む気持ちが考慮されている. その結果, (1) 重要度によって5つのPSFに順序づけができる, (2) 過誤の起こりやすさの推定ができる, (3) 作業の改善指針が得られることがわかった.
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