人間工学
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23 巻, 6 号
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  • 末長 修, 井原 素三
    1987 年 23 巻 6 号 p. 355-365
    発行日: 1987/12/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    本研究は, 手動制御系における人間の制御機能が与える制御特性への影響とその個人差について, 制御動作の無動作部と動作部とからなる微小動作により解析した. その結果, 次の諸点が明らかになった.
    (1) 入力情報に対する人間の基礎的な処理機能, 運動機能は, 微小動作により表現できる.
    (2) 制御機能の限界値により, 制御者は微小動作形状などが異なる2群に大別される.
    (3) 制御機能の限界値は, 明確な個人差を表現する制御可能域の広さと負の相関関係にある.
    (4) 制御可能な系において, 制御限界時を基準とした制御機能レベルは, 試行の繰り返し効果とその個人差を解析するうえで有効な指標である. 特に, これらの推移は誤差面積減少の速さと関連がある.
  • 松岡 清利
    1987 年 23 巻 6 号 p. 367-372
    発行日: 1987/12/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    Steinbach によると, 観察者自身が自分の手で視標を動かし, それを眼で追う場合には, 観察者の意志とは無関係に動かされた視標を追う場合に比べて, 随従眼球運動が大きく現れる. 彼は, この原因として手を動かすための遠心性信号が動眼系に伝達されるためと考えた. ところで, アイトラッキングにおける追従性能は, 視覚だけを手がかりとする場合でも, その動きが予測可能 (規則的) な場合はそうでない場合に比べてよくなることが知られている. 本論文は, Steinbach の結果が単に視標運動に対する予測性の大小によるものなのか, あるいはそれとは異なった原因によるものなのかを明らかにしようとするものである. 実験の結果, 自分で動かした視標を追跡する場合の追従性能の向上は, 視標の動きが予測可能である場合のそれと全く同じ性質をもつものであることがわかった.
  • 堀江 良典
    1987 年 23 巻 6 号 p. 373-383
    発行日: 1987/12/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    VDT作業時における作業者の適正な一連続作業時間と休憩時間の配分についての指標を得るため, 一位数検索・加算作業を負荷作業として実験的にVDT作業を設定し, 作業者の心身諸反応および作業能率の関係より考察した.
    VDT作業といわれるものの作業内容は千差万別であるが, 今回の実験結果では一連続作業時間60分に休憩時間10分の組み合わせが作業者にとって最もよい結果となった. また, 1日に2時間以上VDT作業をする察には, 作業60分ごとに15分以上の休憩をとることが望ましいことも明らかとなった.
  • 三上 行生, 神代 雅晴, 泉 総一
    1987 年 23 巻 6 号 p. 385-396
    発行日: 1987/12/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    中小規模製造業の精密ハンダ付け作業を対象として, 本作業の負担の特徴と長期継続が作業者に及ぼす影響について, 現場調査ならびに実験室内シミュレーション実験を実施し検討した.
    1. 現場調査:
    (1) 副次行動の出現傾向, 疲労自覚症状, 身体疲労部位の訴え傾向は, シミュレーション実験結果と比較的よく対応し, 現場作業負担の特徴が単調労働型のパターンを呈することを示唆し, 伴せて, 日内の労働に伴う作業者の負担の多さを示した.
    (2) 作業者の稼働率は主作業90.0%という高稼働性を示し, 現場作業の他律的要因はきわめて高かった.
    (3) 蓄積的疲労徴候調査, 作業前における疲労自覚症状, 身体疲労部位の訴え率の高さから, 現場作業者が慢性的な肉体的・精神的負担状況に陥っていることが伺われた.
    2. シミュレーション実験:
    (1) CFF値, 副次行動, 心拍数の変動, ならびに自覚症状の訴えは, 単調労働型負担パターンを呈し, 作業時間の経過とともに大脳活動水準の低下を示唆する現象を示した.
    (2) 身体疲労部位の訴えは, 作業特性に関連する部位に集中し, 作業時間の経過とともに訴え率が増加し, その大小は一連続作業時間の長さが大きく関係してくるものと思われた.
    (3) 調節近点距離の変動では, 作業累積時間に呼応する機能の低下現象が観察された.
    以上の結果に基づき, 今後の作業管理面への配慮についての考察を行った.
  • 小町谷 朝生
    1987 年 23 巻 6 号 p. 397-401
    発行日: 1987/12/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
  • 大島 正光, 大久保 堯夫
    1987 年 23 巻 6 号 p. 403-409
    発行日: 1987/12/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
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