人間工学
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40 巻, 6 号
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  • 鈴木 郁, 越智 寛毅
    2004 年 40 巻 6 号 p. 289-301
    発行日: 2004/12/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    実時間処理ではないが, 逐次的な周囲騒音の周波数分析に基づき, 目的音声の周波数帯域ごとの振幅圧縮を, ニューラルネットワークを用いて自動的に制御する, 音声加工処理システムを試作した. これは, 目的音声全体としての音圧レベルを上昇させることなく, 騒音下において高齢者にとっての了解度を改善する, 拡声装置用音声前処理システムの有効性について検討するためのものである. 第1の実験では音声をモデル騒音下で呈示し, 高齢者を模した若年被験者に了解度を改善するべく装置を手動制御させた. 第2の実験では, 第1の実験の結果を学習したニューラルネットワークを用いて自動的に加工処理された音声と, 未加工の音声とを鉄道の駅で録音された騒音下で呈示し, 若年被験者ならびに高齢被験者にとっての両音声の単語了解度を比較した. その結果, 今回試みた処理が了解度の改善に有効であることが示唆された.
  • 横山 清子, 神谷 紀彰
    2004 年 40 巻 6 号 p. 302-308
    発行日: 2004/12/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    心拍変動時系列の高周波成分 (0.15~0.4Hz) のパワーは副交感神経活動を反映するとされている. 本研究では, 心拍変動時系列のHFの振幅, あるいは, パワーを簡便に, 実時間・連続的に測定する方法を提案している. 本方法は, 日常生活中に副交感神経活動を推定・提示するモニタリング装置への応用を目指している. 本論文では, 提案方法の特徴を計算機シミュレーションにより示している. さらに, 実データを用いた解析を行うことにより, 従来法として一般的に利用されるAR法とウェーブレット変換に対して, 提案方法から得られたHFの平均値には高い相関が認められた. 本方法は, 日常生活で利用する自律神経活動バランスのモニタリング装置, 精神ストレス測定装置, リラクゼーションバイオフィードバックなど広範な応用が考えられる.
  • 小山 秀紀, 海老根 祐一, 安藤 敏弘, 坂東 直行, 金城 正佳, 野呂 影勇
    2004 年 40 巻 6 号 p. 309-314
    発行日: 2004/12/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    着座中に上体の軽運動を取り入れることが, 下肢の血行動態にどのような影響を与えるのか近赤外線分光法とむくみ測定より検討した. 実験は, 中高年女性10例を対象に, 60分間着座した条件と上体の軽運動を挿入した条件を比較した. その結果, 腓腹筋内の酸素化ヘモグロビン変化量 (Δdeoxy-Hb) は, 軽運動条件のほうが安静着座条件に比べて, 有意に増加した (p<0.05). 脱酸素化ヘモグロビンの変化 (Δdeoxy-Hb) は, 条件間で異なるパターンを示した (p<0.01). とくに,Δdeoxy-Hb は運動後に低値を示し, 回復する波形を示した. 下肢のむくみは有意ではないが, 軽運動条件のほうが抑制された. これらの結果は, 着座中の運動が動脈血の流入量の増加と静脈還流を効果的に増加させることを示唆している.
  • 平澤 宏祐, 白松 直樹, 岡本 達樹, 佐藤 行雄, 道盛 厚司, 奥田 晴久, 橋本 学, 蒔田 哲郎
    2004 年 40 巻 6 号 p. 315-322
    発行日: 2004/12/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
    見やすく疲れない単眼式ウェアラブルディスプレイを開発した. 焦点深度が深く眼球の調節状態によらず映像を見ることができる. すべての光線は使用者の瞳孔中心付近を通過するため, ディスプレイ部と目の位置決めが重要であり, 視認性, 使い勝手に影響してくる. 本報では光源の発散性の程度をパラメータに複数の評価対象機種を用意し, 光源の発散性がディスプレイの主観的見やすさ, 疲労感, 作業パフォーマンスに与える影響を総合的に検討した. 第一にワープロ課題を用いた被験者実験により, 単眼HMDの主観的な見やすさ, 疲労感, 作業パフォーマンスの総合評価を行い, 光源の指向性に関しては, 発散性中タイプ, すなわち, 視野領域 (有効瞳移動距離) において, 上下±4mm, 左右±6mmの楕円形状が最適値であるとの結論を得た. 第二に単眼HMDの光源の発散性 (指向性) が使用者の視機能に与える影響を検討し, 指向性が高いほど, 奥行き感が強くなる可能性を見出した.
  • 高松 衛, 梅野 恵, 中嶋 芳雄, 中島 賛太郎, 加藤 象二郎
    2004 年 40 巻 6 号 p. 323-325
    発行日: 2004/12/15
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
  • 2004 年 40 巻 6 号 p. 329
    発行日: 2004年
    公開日: 2010/03/15
    ジャーナル フリー
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