人間工学
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35 巻, 2 号
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  • 小谷 賢太郎, 土岐 悦司, 堀井 健
    1999 年 35 巻 2 号 p. 69-77
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    本研究は人間工学に応用される脳機能の画像化技法の一つとして, 脳波の二次元等電位図の新しい補間方法―同心補間法―を提案している. この方法の特長は, 二次元の標本化定理を用いて, 従来の補間法のような座標系に依存した補間法からの脱却を図っている点にある. この特長を定量的に検討するため, 実際の認知機能を要する三つの課題 (ストループテスト, 英文字の認知, 計算) を与え, その際の頭皮上12電極から導出された脳波をもとに両補間法によりP4点とCz点における補間値を計算し, それらの値と実測値との比較を行った. その結果, 従来の補間法と同心補間法で得た各々の補間値の間に有意差を認めることができ, 同心補間法が実測値により近い補間値であることを示すことができた. 提案する同心補間法は, 測定の簡便さや, 作業時計測が可能であるといった, 脳波の利用価値を生かした人間工学研究のための技法として, 充分に寄与できると考えられる.
  • 山下 利之
    1999 年 35 巻 2 号 p. 79-86
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    情報化社会の発展に伴い, コンピュータとのインタラクションの機会はますます増えつつある. そこで, 楽しいインタラクション実現の基礎資料を得るため, 人間とコンピュータのインタラクションのひとつの例として, コンピュータゲームを取り上げた. 用いたブロックくずしゲームの標準版は, マウスによってバウンド板を動かし, ボールを受けるようにする. バウンド板に当たって跳ね返ったボールが画面上部のブロック壁に命中するとブロック一つが壁からくずれて消失する. 同時に, 得点が与えられる. ゲームの目標は, すべてのブロックをくずしてなくすことである. 我々はボールの数, ブロックのくずれの有無, 得点の表示の有無という3つのゲームの特性を変えることによって, 標準版を含む8つのゲーム型を構成した. そして, Saaty のAHP (Analytic Hierarchy Process) を用いて階層構造的に分析した. その結果, ボールの数は感覚運動的技能の楽しさに, ブロックのくずれは視覚的楽しさに, 得点の表示はチャレンジの楽しさに影響を与えるこどが明らかになった.
  • 中島 浩二, 佐藤 陽彦
    1999 年 35 巻 2 号 p. 87-95
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    本研究は現在実際に病院などで運搬作業に導入されている移動体ロボットを用いて, ロボットに対するヒトの個体距離を主観申告や心電図をもとに調べた. 実験は健康な男子大学生及び大学院生21名に対する被接近実験であった. 被験者から10m離れた場所にいるロボットが0.2m/秒~1.0m/秒の一定移動速度で被験者に接近する際, 被験者にこれ以上近づいて欲しくない距離を挙手によって申告させた. それによると, ロボットの移動速度に比例してその距離が延長した. また, その結果は個人内変動が小さいものであることが, 大学院生4名を被験者として用いた繰り返し実験により確認された. この結果からロボットの移動速度の上昇が危険度の認知を高め, それが身体緩衝帯であるパーソナルスペースを拡大させることが示唆された. また, 0.8m/秒以上の速い移動速度の場合, 挙手後心拍が速くなっており, 威圧感などの心理的変化があったと考えられた.
  • 江間 徹郎, 水倉 幸夫
    1999 年 35 巻 2 号 p. 97-107
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    動的に不安定な航空機に対し, 人間と機械の協調的な作用により安定性を高め, 操縦性を満たす方法を実験的に考察した. 一般に航空機は機械的な安定増強装置を付加して, 機体の安定性が高められているが, 同時に操縦性も満足されるよう設計されている. 本論文は動的に不安定な垂直離着陸 (VTOL機) の定位置ホバリング精密手動操縦において機体の自動的な安定化だけでなくディスプレー上で人間にも安定性の一端を受け持たせ人間と機械の協調によって操縦性を改善する方法を実験的に示した. この方法はディスプレイー上でトラッキングする操縦に適したもので, 協調によるパラメータを適切に設定することにより良好な操縦性が得られることが示されている.
  • 細野 直恒, 井上 裕光, 富田 豊
    1999 年 35 巻 2 号 p. 109-113
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 郁
    1999 年 35 巻 2 号 p. 115-119
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 本吉 勇, 仁平 義明, 沼田 仲穂
    1999 年 35 巻 2 号 p. 121-124
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 脳障害者と健常者の比較を通して
    本多 薫, 本多 ふく代
    1999 年 35 巻 2 号 p. 125-129
    発行日: 1999/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
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