2気圧環境での増加したO
2分圧 (酸素依存効果) と増加したN
2分圧・圧力自体・空気密度 (非酸素依存効果) のそれぞれが, 最大下作業時 (強度600および900kgm/分) の呼吸循環系機能に及ぼす影響について, 3つの条件, (A) 1気圧空気呼吸, (B) 1.21気圧混合気 (O
2:34.6%, N
2:65.4%) 呼吸〔O
2分圧は (C), N
2分圧は (A) と等しい〕, (C) 2気圧空気呼吸のもとでの9名の成人男子の反応を比較することにより検討した, 2気圧空気呼吸において, 換気量と酸素摂取率は, 非酸素依存効果により900kgm/分作業時に有意に低下した. 換気量の低下は増加した空気密度により生じた気道と呼吸器具の抵抗の増大に起因し, この不十分な換気反応のため混合呼気CO
2分圧が上昇した. 心拍数は非酸素依存効果により両作業強度で減少した. 2気圧環境下で作業時の呼吸循環系機能に及ぼす影響は, 主に非酸素依存効果に基づいていた.
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