古くからある自動人形は, カムやギヤなどのみで構成されていたため, ひとつの動作しかできなかった. そこで我々は, プログラムを変えることによってさまざまな動作ができるコンピュータ制御の自動人形を開発している. このような人形の動作計画は人間の感性に基づいているため, 人間が動作教示することが望ましい. そのような理由から人間の踊りの動作を元に教示を行おうとしているが, ハードウェアの設計上, 人間と同じだけの自由度を人形にもたせることは難しいため, 人間の踊りのデータをそのまま人形に再現させることができない. そこで本研究では, 踊りの動作にとって重要な関節を選び出し, 不要な関節を拘束する方法を提案する. この方法において, 人体モデルにおける各リンクの図心位置の変動量 (
Cg) を用いて, 人間の動作から得られた動作モデルの各関節に対し, その重要度を評価した. また, この方法で作成した動作モデルに対して主観評価を行い, この方法の有効性について検討した. その結果, 指標
Cgを用いることで, その踊りにとって重要な関節を的確に選び出せることが示された.
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