人間工学
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33 巻, 2 号
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  • 山口 佳子, 斉藤 幸子
    1997 年 33 巻 2 号 p. 71-78
    発行日: 1997/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    人間の感覚機能の加齢による衰えは, 嗅覚でも見られることが報告されている. 加齢による嗅覚機能の衰えを補い, 生活における危険臭の危険度を感知するための代行システムとして, ガスセンサの利用が考えられる. ガス洩れや火災といった危険を検知するためのガスセンサシステムは, これまでいくつか報告されているが, 食品の腐敗という危険に対するものはほとんど見られない. 本研究では食品の腐敗臭を取り上げ, 複数のガスセンサの応答と心理量との対応によって, 食品の腐敗度判定を行うセンサシステムの構築を試みた. 心理実験は19名の主婦により行い, そこで得たニオイに対する心理量および腐敗度判定値と, 脂質二分子膜被覆水晶振動子センサおよび金属酸化物半導体ガスセンサで測定したデータとをニューラルネットワークにより対応させた. これらの対応関係を利用することによって, ガスセンサで食品の腐敗度判定を行うシステムを構築する可能性を示す.
  • 簑下 成子, 佐藤 親次, 森田 展彰, 中村 俊規, 松崎 一葉, 菊地 正, 小田 晋
    1997 年 33 巻 2 号 p. 79-86
    発行日: 1997/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    本研究は精神障害者の表情認知特性を明らかにするためのテストツールを開発することを目的とする. 対人感情を含んだ微妙な感情を表現し, 同時に信頼性のある実験モデルとして有効と思われる能面を表情刺激画像として用いた. まず, 31名の被験者に, いろいろな向きの能面画像18枚のスライド写真を呈示し, その表情が表していると思われる感情について自由記述させた. 得られた感情表現をもとにして, 39の感情表現を尺度として抽出した. 次に, 被験者26名に, 得られた感情表現を尺度として, 能面を上下方向に変化させた8枚のスライド写真について, 4段階評定させた. 因子分析の結果, 能面の角度を変化させることによって表情認知の測定ができることが明らかになり, 能面から知覚される感情は8因子からなることが明らかになつた.
  • 玉生 斎, 小松原 明哲, 河原 哲夫
    1997 年 33 巻 2 号 p. 87-95
    発行日: 1997/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    マルチメディア絵本について, 特に視覚メディアのあり方について検討した. パーソナルコンピュータ上に, マルチメディア絵本を制作し, メディアの組み合わせと理解度の差異, メディアの組み合わせと注視点の違い, 絵の楽しさと展開間隔, 展開のタイミング, などに関して実験検討を行った. 理解度テストと注視点分析の結果, 学習者は, 物語の筋を, 主にナレーションから得ていること, また情景イメージの構築と固定化には, 絵の提示が望ましいことが明らかとなった. また, 絵の内容量により, 絵の観察時間が異なることから, 内容量に応じた改画面時間の設定が望ましいことが明らかとなった. さらに, 画面展開のタイミングについては, ナレーションの中で新しい登場物が現れたときなど, その時点における学習者の情景イメージにそぐわない状況になった場合に行われるべきであるとの示唆が得られた.
  • 別府 美雪, 伊藤 由美子, 坂倉 園江, 中保 淑子, 畠山 絹江, 福井 弥生, 間壁 治子
    1997 年 33 巻 2 号 p. 97-104
    発行日: 1997/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    通商産業省工業技術院により現行JISの衣料サイズが見直されている. よって, 本研究は現行JISと若年女子の身体計測値との差異をとらえ, 衣料サイズ設定の在り方について検討を行った. 被験者は18~22歳の若年女子1,634名である. 計測項目は身長, バスト, ウエスト, ヒップ, 背肩幅, 股下高, 体重, バスト/ウエスト, ヒップ/ウエスト, BMIである. 身体寸法10項目で統計処理を行い, 各項目の特性をとらえた. 結果は以下のとおりである. 1) 現行JISとの間にずれを生じている. 2) 身長は平均値で2cm高くなっている. 3) 若年女子のプロポーションは下半身型に移行している. 4) JISサイズは幅広い年代に利用されるため設計に際しては年代差が特に考慮されなければならない. 5) 現行JISは早急に再検討する必要がある. 非接触三次元計測の進歩によりサイズだけでなく体型差についても, さらなる検討が必要といえよう.
  • 西川 向一, 平澤 由美, 長町 三生
    1997 年 33 巻 2 号 p. 105-112
    発行日: 1997/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
    生理応答の一つである心拍変動が, 実際の環境を評価する指標として適用可能であるかを等温除湿時の環境を体感する被験者実験を行い検証した. 本研究では, 精神的なストレス状態や生体への負担との関係が深いとされている心拍間隔とその分散, 心拍変動波形のスペクトル解析, および心拍変動波形の相関次元の3つを評価指標として用いた. その結果, 心拍間隔と心拍間隔の分散は, 室内温度が高いほうが, また湿度も高いほうが小さい値を示し, また相関次元は, 室内温度の変化では大きな相違がみられなかったものの, 低湿度では相関次元が小さくなる傾向がみられ, 精神的なストレス状態にあるときと同様の生体反応を示すことがわかった. 心拍変動波形のスペクトル解析の結果では, 比較的快適な室内温度とされている室温26℃のとき, 湿度の低下に伴い血圧調節リズムである0.1Hz近傍で顕著なピークが現れ, このとき交感神経が優位に活動していたことが示唆された.
  • 鈴木 浩明, 小美濃 幸司, 福嶋 直樹
    1997 年 33 巻 2 号 p. 113-116
    発行日: 1997/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 郁
    1997 年 33 巻 2 号 p. 117-122
    発行日: 1997/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 平沢 尚毅
    1997 年 33 巻 2 号 p. 123-124
    発行日: 1997/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
  • 斉藤 進
    1997 年 33 巻 2 号 p. 125-126
    発行日: 1997/04/15
    公開日: 2010/03/12
    ジャーナル フリー
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