人間工学
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25 巻, 2 号
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  • 金村 早穂, 斉藤 幸子, 飯田 健夫
    1989 年 25 巻 2 号 p. 77-85
    発行日: 1989/04/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    本研究ではニオイの快・不快度を測定する方法について検討した. まず, 直接的評価法として7段階評定法, 生活環境不快度評価法, 身体部位の不快感評価法, 間接的評価法として基準臭を用いた評価法, ニオイプロフィールによる評価法, および生理反応の6評価法を用いて, 7種類のニオイの快・不快度の測定を行い, 各評価法の特徴を調べた. その結果, 身体部位の不快感評価法は, 7段階評定法では評価できない快・不快感についても測定できる可能性があり, またニオイプロフィールによる評価法は, 質と強度の判定から間接的に快・不快度を算出できる方法であることが示唆された. 次に, ニオイプロフィールによる評価法について, ニオイを18種類に増やして再検討した. 被験者ごとに算出された快・不快度値と7段階評定値との相関は1%水準で有意に高く, この方法が間接的な評価法として有効であることが示された.
  • 伊藤 謙治, 圓川 隆夫, 秋庭 雅夫
    1989 年 25 巻 2 号 p. 87-100
    発行日: 1989/04/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    産業界を中心に数多くのVDTが導入され, それに伴い疲労の問題が大きくクローズアップされてきた. この疲労測定方法として, 眼球の調節時間, CFFなどが用いられているが, いくつかの問題点が指摘されている.
    そこで本研究では, VDT作業による疲労のうち, 特に中枢神経系の疲労に着目し, その測定法の心理学的根拠として, チャネル・キャパシティ減衰モデルを構築し, それに基づいた疲労測定方法を提案する. この疲労測定方法の適用可能性を検証するために, 作業および作業環境の異なる3種類の実験を行った結果, この方法により作業, 作業環境による疲労度の違いを検出することができ, その有用性を示すことができた.
  • 宮代 信夫, 横溝 克己
    1989 年 25 巻 2 号 p. 101-107
    発行日: 1989/04/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 両手動作における位置決め困難度と視覚フィードバックとの関係について, アイマークレコーダによる眼球運動の時間構造の観点から検討を行うことである. 被験者は, 平均年齢21.3歳の男子大学生6名である. 実験は次の2種類が行われた. 実験Iでは, 移動距離を5, 10, 20, 40cmの4条件, 各目標の直径を8, 16, 32mmの3条件, さらに左右目標間隔を5, 10, 20, 30mmの4条件設定し, 合計48条件に対して両手動作を遂行させた. 実験IIでは同一移動距離, 目標の直径に対する片手動作を行った. 実験の結果, 困難度が高いと眼と手の協調を伴った動作となり, 逆に困難度が低い場合, 視覚フィードバックを伴わずに両手の位置決めが遂行されていることが示された.
  • 末長 修, 井原 素三
    1989 年 25 巻 2 号 p. 109-116
    発行日: 1989/04/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    補償手動制御系における入力信号に対する人間の周波数依存荷重を考慮した最適制御モデルを提案し, 周波数依存荷重と試行の繰り返し効果との関連を検討した. 周波数依存荷重は簡単な制御要素により表現した. その結果, 次の諸点が明らかになった.
    (1) 周波数依存荷重は, 概して入力信号の低周波数帯域で高ゲイン, 位相遅れの特性を示す. また, この特性は試行を繰り返すことにより, 高周波数帯域へと推移する.
    (2) モデルのステップ応答において, 周波数依存荷重は応答の振動に, また二次形式評価関数の重み係数は誤差面積の増減に関与する.
    (3) 試行の繰り返しによる周波数依存荷重の推移と誤差面積減少の形状とは関連がある.
  • 銭 彩霞, 圓川 隆夫, 秋庭 雅夫, 伊藤 謙治, 尹 哲晧
    1989 年 25 巻 2 号 p. 117-127
    発行日: 1989/04/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    本研究は, 知識獲得の方法論の立場から, 通常用いられる言語プロトコルアナリシスを補完する方法として, 視点の動きに着目したアイマークレコーダによる眼球プロトコルアナリシスを提案し, その有効性について考察することを目的とする. この眼球プロトコルは, チャンク形成過程の情報獲得戦略の指標となりうる縦方向の眼球運動の比率と, 関連する情報の継続入力戦略に対応する移動角度の大きい眼球運動の度数の2つから構成される. 同一の被験者について3つの学習段階を設定し, それぞれの段階で記憶・再生タスクを実施し, 記憶タスク時の眼球プロトコルと再生タスクのパフォーマンスとの関連から, これらの指標の有効性を確認できた.
  • 村岡 哲也, 川村 幹也, 上迫 宏計
    1989 年 25 巻 2 号 p. 129-133
    発行日: 1989/04/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
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