人間工学
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49 巻, 3 号
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表紙
総説(感性情報処理・官能評価部会)
原著
  • 志田 敬介, 中嶋 良介, 康 秀徳, 市毛 貴博
    2013 年49 巻3 号 p. 115-125
    発行日: 2013/06/15
    公開日: 2013/09/30
    ジャーナル フリー
    本論文では,周辺視を活用した目視検査方法について検討するため,欠点色の相違が周辺視野における欠点検出に及ぼす影響について検証している.実験では,欠点の色,欠点と背景との輝度コントラスト,欠点の位置を変動要因とし,それらが欠点検出率に及ぼす影響について評価している.実験の結果,欠点色の相違は,周辺視野での欠点検出に影響を及ぼすことが示された.ただし,その影響は,輝度コントラストや欠点の位置によって異なる.具体的には,欠点の赤緑成分は,輝度コントラストや欠点の位置によらず,欠点検出率に影響を及ぼさないことが示された.その一方で,欠点の黄青成分は欠点検出率に影響を及ぼすことが示された.
  • 中村 愛, 島崎 敢, 伊藤 輔, 三品 誠, 石田 敏郎
    2013 年49 巻3 号 p. 126-131
    発行日: 2013/06/15
    公開日: 2013/09/30
    ジャーナル フリー
    この研究の目的は我々が開発したハザード知覚訓練ツールの効果を評価することである.訓練ツールはタブレット端末と専用ソフトウエア,およびドライブレコーダによって撮影された事故映像を組み合わせてできている.13名の若年の実験参加者は訓練前後に実路上の実験コースを走行した.訓練には,自動車が交差点の左死角から出現する自転車と衝突する事故類型を用い,4場面を3回繰り返した.交差点を左折する時の運転行動が訓練前後でどのように変化するか比較した.実験の結果,訓練後は,交差点の通過時間が増加し,一時停止率が上昇し,歩道の延長エリア進入時の左確認率が上昇し,確認回数が増加し,合計確認時間が増加した.これらは全て統計的に有意差があった.
  • 中西 美和, 安間 裕起, 中村 洋平, 勝木 辰明
    2013 年49 巻3 号 p. 132-143
    発行日: 2013/06/15
    公開日: 2013/09/30
    ジャーナル フリー
    本研究では,作業手順の学習を対象ケースとして,マニュアルのメディア形態がその内容の学習に及ぼす影響について,実験を通して検討した.媒体の違いとして紙と電子端末に,また,コンテンツの違いとして静止画と動画に焦点を当て,これらのメディア形態の違いが,作業手順の学習に及ぼす影響を,認知・心理・生理の各観点から考察した.第一に,コンテンツを同一とし,媒体が紙と電子端末とで異なるとき,マニュアル学習直後の作業パフォーマンスには著しい影響を生じないものの,一定期間をおいた後の作業パフォーマンスは,紙を用いたときの方が高くなることが実験結果から示唆された.この要因として,ページ遷移に伴う操作の簡便さの違いと視覚的,触覚的刺激の程度の違いを挙げ,その機序を実験結果に基づいて構造的に示した.第二に,媒体を同一(電子端末)とし,コンテンツが静止画と動画とで異なるとき,直後の作業パフォーマンスに変化が生じることが分かった.特に,動画が用いられたとき,参照時及びその直後の作業時に前頭葉の広い範囲で賦活が見られ,主観評価からもより高い集中の自覚が認められた.このことから,動画のコンテンツには短時間での学習効果が期待できることを示唆した.最後に,以上の考察に基づく応用的提案として,各メディア形態の特性を活かした現場マニュアルへの適用に関する見解を示した.
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