人間工学
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23 巻, 3 号
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  • 社会における人間工学の活用
    1987 年 23 巻 3 号 p. 125-143
    発行日: 1987/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
  • 伊藤 謙治
    1987 年 23 巻 3 号 p. 145-154
    発行日: 1987/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    視覚認知作業における誤認などによる作業ミスの回避に対する解決法のひとつとして, 人間の視覚情報処理の特性にあった情報を提示することが考えられる. 本研究はこの基礎的研究として, 文字認知過程における視覚的特徴抽出に関する共通因子を明らかにすることを目的とする. 英大文字, 英小文字をそれぞれ視覚刺激とする2つの実験によって得られた文字の類似性データをもとにMDSCALにより, 視覚皮質内の単純細胞, 複雑細胞, および超複雑細胞が抽出する特徴と関連のある3つの視覚的特徴因子, すなわち (1) 文字形状の広がり方向, (2) 文字を形成する垂直線分, 水平線分のバランス, および (3) 文字形状の概観を抽出することができた.
  • 戸上 英憲, 野呂 影勇
    1987 年 23 巻 3 号 p. 155-162
    発行日: 1987/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    VDT作業の愁訴率は, 眼および頸肩部が圧倒的に高い. 本論文は, 特に後者についての負担を軽減する目的でVDT作業台の座位身体寸法値に基づく最適な高さ決定の方法を提案した. この方法に従いキーボード置台およびCRTディスプレイ置台の高さを求め, また椅子の座面高さについても, 具体的に数値を求めた. キーボード置台の高さは, キーボードの厚みおよび脚空間のゆとりを確保すると, 現用のJIS S 1010の定める事務用机の高さである70cmより低い値が得られた. CRTディスプレイ置台の高さは, オペレータの視覚能力を十分発揮できるように視機能面からも検討した. その算出結果を実際の職場におけるオペレータ選好値と比較した結果, ほぼ等しい範囲にあり, 本設定法の妥当性が示されたVDT作業台の差尺は, 1/3座高-(4~6)cmがこの方法により求められた.
  • 徳田 哲男, 丸山 仁司
    1987 年 23 巻 3 号 p. 163-172
    発行日: 1987/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    反復軽作業において, 高齢者にとって有効な生理的測定指標の抽出と, 作業成績, 疲労感などの作業特性について, 年代による差を検討した. 実験対象者は64~70歳の健康男性12名と, 男子学生12名 (22~25歳) であった. 作業の内容は, 異なった色のビーズに指定された順序で糸を通す作業であり, 作業速度を変化させることで, 4種類の作業項目を設定した. 老年群は疲労感が低いにもかかわらず, 交感神経系は高い亢進状態を示した. また, 作業内容に対する誤謬率では群間差を認めなかったが, 作業出来高は老年群で減少した. 自律神経系の反応は作業成績や疲労感との間に一定の対応関係が成立するものの, この関係は老化により減弱傾向を示した. 精神的作業に対して, 高齢者の自律神経系の活動状態を捉える測定指標として, 皮膚電位活動は有効な指標のひとつになりうるものと考えられる.
  • 静的な条件における嗜好調査
    八田 一利, 上野 義雪, 永島 淑行
    1987 年 23 巻 3 号 p. 173-180
    発行日: 1987/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    この実験は, 自動車シートのクッション性について柔らかき, 硬さに差異のある5種類のシートを準備し, これにさまざまな属性をもつ被験者404人を腰かけさせ, (1) 最も好むシートはどの段階のものか, (2) クッション性の柔らかさ, 硬さの違いをどの程度まで区別できるか, の2項目について調査し, 今後のシート設計のための参考資料を求めようとするものである.
    試験の結果は次のとおりであった.
    (1) 硬いシートも柔らかいシートも好まれず, 中間の段階のものが好まれた.
    (2) 一般の人は, 静的な条件のもとでは柔らかさの違いをかなり細かい段階まで区別できる.
    (3) シートの柔らかさについての嗜好は, 職業別, 体形別などの属性によって差がみられる.
  • 船津 孝行, 近藤 倫明, 佐藤 基治
    1987 年 23 巻 3 号 p. 181-184
    発行日: 1987/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は, 交通場面において不安全運転挙動を測定し, そのタイプを分類することである. 運転挙動に含まれる不安全挙動 (急加速, 急減速, 急旋回) を測定するためにセーフティー・カウンターが実験車内に設置された. 被験者として28名のプロのタクシードライバーが12カ月間にわたって本実験に参加した. 得られたデータを分析するために階層的クラスター分析法が採用された. 分析の結果から, 21名の安全群と7名の不安全群が分類された. 不安全群はさらに, その不安全挙動の特徴によって急加速型, 急減速型, 複合型に分類された.
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