本研究では, プラントの事故時におけるチーム行動を解析・評価するための技法開発を試みた. 解析技法を, チーム行動の評価や特性化に用いる二次的技法と, そのために必要な情報を抽出・記述する一次的技法に分け, 後者を本研究のねらいとした.
まず, 原子力発電所の運転訓練用シミュレーターによる実験を行い, 事故時のチーム行動を形成する観察可能な基本的要素を探り, そのうえでコミュニケーションフロー, アクションフロー, そしてポジションフローからなる一次的解析技法を提唱する.
次に, この技法の有効性を探るべく, 簡単ながら, いくつかの新たな二次的解析による試験的評価を行い, その範囲内では有効と思われる結果を得た.
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