人間工学
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27 巻, 3 号
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  • マイクロスコープを用いた手指と視覚の協応作業への作業適応性および視覚情報処理型作業に対する作業適応性に関する研究の総括
    三上 行生, 泉 総一, 神代 雅晴, 斎藤 和雄
    1991 年 27 巻 3 号 p. 125-134
    発行日: 1991/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    マイクロスコープを用いた手指と視覚の協応作業に対する女子の作業適応性について, 作業負担と作業遂行能力の観点から, 男子との比較において検討した. また, これまで実施した4種の視覚情報処理型作業に対する女子の作業適応性と, これらの研究を通して明らかにされた女子の優位特性について, 総合的に検討した. 得られた結果は次のとおりである. マイクロスコープを用いた手指と視覚の協応作業に対する女子の作業適応性はより高い. また, 上記の4種の視覚情報処理型作業に対する女子の作業適応性もより高く, この種の作業に対する女子の優位特性として, (1)大脳皮質活動水準の高い持続性, (2)作業からの離脱行動の少なさ, (3)知識, 思考判断系作業では, 作業遂行過程での学習効果と, 覚醒水準の高い持続性および作業からの離脱行動の少なさとの複合効果による作業遂行量の増加, 作業ミスの減少が示唆された.
  • 大西 俊四郎, 栗岡 豊
    1991 年 27 巻 3 号 p. 135-142
    発行日: 1991/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    高濃度ニオイ物質を嗅いだ後の閾値変化を研究した. この研究に用いたニオイ物質はT&Tオルファクトメータのβ-フェニルエチルアルコール(A), メチルシクロペンテノロン(B), イソ吉草酸(C), γ-ウンデカラクトン(D), スカトール(E)である. 他のニオイの閾値への影響 (相互順応効果) を調べ, 次の結論を得た.
    (1) ニオイAに対するC, Cに対するA, そしてAに対するDの相互順応効果がみられる.
    (2) ニオイAを除けば, ニオイB, C, D, Eは相互順応効果はなく, 4つのニオイ物質は各々独立である.
  • 視覚誘発電位による検討
    福住 伸一, 山崎 敏正, 上條 憲一, 林 喜男
    1991 年 27 巻 3 号 p. 143-149
    発行日: 1991/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    色の見やすさの評価方法を検討するために, 異なる主波長, 刺激純度の表示色による視覚誘発電位(VEP) を調べた. その結果, 主観評価結果で得られた最適な刺激純度を有する表示色を刺激としたときのVEPの頂点潜時は, 他の色刺激によるVEPと比べて有意に短くなることがわかった. さらに, 刺激純度が大きくなるに従ってピーク電位は大きくなることが確認された. これより, 刺激純度の違いによる色の見やすさは, VEPの頂点潜時で評価できることがわかった.
  • 藤井 範久, 森脇 俊道
    1991 年 27 巻 3 号 p. 151-157
    発行日: 1991/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    手の運動解析を行う場合に基本となる指の動作情報を求めるために, 従来の方法とは全く異なる動作計測方法を開発した. すなわち, 計算機内に構築した幾何モデルと動作を撮影した画像情報とのパターンマッチング手法に基づき, ほとんど人間が関与することなしに, 身体の三次元動作情報を抽出するシステムである. このシステムの有効性を確認するために, 指の屈曲動作について処理を行った結果, ほぼ自動的に動作を計測することが可能であった. また本動作計測方法は, 従来の方法に比べて, 人為的誤差を含まない, 関節点などの指の特徴点が隠れている場合においても動作を計測することができる, などの点で優れていることを確認した.
  • チーム行動特性に関する研究
    佐相 邦英, 長坂 彰彦, 行待 武生
    1991 年 27 巻 3 号 p. 159-168
    発行日: 1991/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
    シミュレータ実験を通じて観測された, 多重故障に対応するチーム行動のもつ特性を把握するために, ゴール, サブゴール, ストラテジーという概念を導入した. サブゴールとストラテジーを実験結果から抽出し, チーム行動の様子から分類した.
    その結果, サブゴールには2つの種類, ストラテジーには4つの種類があることがわかった. また, これらサブゴール, ストラテジーの種類の特徴を, 運転員の発声の数と難易度から検討したところ, チームの直面している状況によって, 各運転員の発声数と発声の難易度に違いがみられた.
    本研究の結果, サブゴール, ストラテジーという概念に沿ってチーム行動をとらえることは, きわめて有効と考える.
  • 村田 厚生
    1991 年 27 巻 3 号 p. 169-172
    発行日: 1991/06/15
    公開日: 2010/03/11
    ジャーナル フリー
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