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真田 靖幸, 野田 寛, 永幡 肇
1990 年 52 巻 3 号 p.
455-460
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
周産期雌馬のリンパ球機能の動態を知ることを目的に, 馬リンパ球幼若化試験における至適条件の検討を含め本実験を行った. 至適条件はMitogen濃度PHA:1μg/mムl, Con A:40μg/ml, PWM:10μg/ml馬プール血清濃度20%, 120時間培養であった. 上記至適条件下での健康成雌馬(非妊馬)のリンパ球幼若化試験の刺激指数は, PHA:5.107±0.323, ConA:4.019±0.183, PWM:3.610±0.131であった. 周産期の雌馬の幼若化能は分娩日に近づくに従って低下し, 分娩前後1日に刺激指数は最低値[PHA:1.923±0.174, Con A:698±0.206, PWM:1.706±0.177]を示し, 以後漸次上昇した.
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Hamelin C., Jacques C., Assaf R.
1990 年 52 巻 3 号 p.
461-467
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
ウシヘルペスウイルス(BHV-1)のDNAを少量の感染細胞から抽出し, 種々の制限酵素で切断して分析をおこなった. BglI, ParI, PvuIIの制限酵素の切断による, ある特定のDNA断片を比較することによって, BHV-1の1種の参考株, 2種のワクチン株ならびに3種の野外株は, それぞれ相異が見られ, 区別することができた. このように, 簡単なDNAの制限酵素切断による一次元のフィンガープリント法による分析は, BHV-1のワクチン製造の間における遺伝的安定性のみならず, ワクチンの実際の野外応用の際に発生した, 病患畜の臨床検査での分離株と区別するのにも非常に有用で, 利用価値が高いと考えられた.
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布谷 鉄夫, 田島 正典, 石川 義久, 鮫島 都郷, 石川 創, 長谷川 一宏
1990 年 52 巻 3 号 p.
469-477
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
1987年の秋から1988年の夏にかけて, 北欧海域並びにバイカル湖に生息するアザラシにイヌジステンパー様の急性疾患による大量死が発生した. これら発生の最中, バイカル湖で捕獲され日本の水族館に導入されたアザラシと同室に飼育されていた他のアザラシに類似疾患が発生した. 罹患した6頭のうち4頭のアザラシは, 食欲不振, 呼吸困難, チックなどの臨床症状を示して死亡した. これらのアザラシにはII型肺胞上皮細胞の増殖と合胞性巨細胞形成をともなった, 急性間質性肺炎が特徴的に認められた. 好酸性核内並びに細胞質封入体がII型肺胞上皮細胞と気管支粘膜, 胆管, 膵臓の導管及び腎孟粘膜の各上皮細胞, リンパ節の細網細胞などに検出され, それらは電子顕微鏡的に morbilliviruses感染細胞に出現するものと同様な構造を持っていた. 回復したアザラシにはイヌジステンパーウイルスに対する中和抗体が存在した. 本発生例は我が国のアザラシにおける morbillivirus感染症の最初の報告である.
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小久江 栄一, 下田 実, 田中 伸枝, 吐山 豊秋
1990 年 52 巻 3 号 p.
479-485
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
24頭のブタの両側尿管に、シリコンチューブを外科的に装着した。より正確な腎クリアランス値を得るためである。内径と外径がそれぞれ1.0×2.5mm、2.5×4.0mmの2種類のチューブをカニューレとして使った。太いチューブを使うこと、鼠径部から体外に出すこと、可能な限りバクテリアによる感染を防ぐことが、慢性カニューレを長持ちさせるのに有効であった。この処置をした18頭の内13頭は3週間以上、正常の腎クリアランス値を示した。最長有効期間は7週間であった。フェノールレッド(PSP)クリアランス値は、カニューレの状態(腎の健康状態)の診断に有効であった。カニューレを装着した後1週間以内では、PSPクリアランス値は低かった。慢性カニューレを装着したブタの、麻酔下と無麻酔下でのイヌリンクリアランスを測定した。麻酔下ではクリアランス値は低かった。ブタで正確な腎クリアランス値を得たい場合は、慢性尿管カニューレを装着し、無麻酔下で測定する方法が推奨できる。但し、手術後1週間以内は測定に使わない方がいい。
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鈴木 嘉彦, 古泉 巌
1990 年 52 巻 3 号 p.
487-493
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
肥育期の肉牛ではレチノールの必要量が増加すること, 肥育牛の筋肉の脂肪交雑にレチノールが関与していることが示されている. 実験動物にウサギを用い生体脂質に対するレチノールの影響について検討した. レチノールの1.5万または15万IU/kgを4日目毎に48日間連続投与し血清脂質成分を測定した. その結果, 1.5万IU/kg投与ではレチノールの影響は殆どみられなかった. 15万IU/kg投与では血清中の総脂質, トリグリセライド, リン脂質, コレステロール, 不飽和脂肪酸が増加し, とくに, 多価不飽和脂肪酸, 過酸化脂質が著しく増加した. レチノールの多量投与による血清脂質に対する酸化への影響が示唆され, さらに, レチノールの多量投与により脂質成分の質的変化がおこる可能性が推察された.
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佐々木 信宏, 高橋 清志, 川本 哲, 黒沢 隆, 井田 三夫, 川合 覚
1990 年 52 巻 3 号 p.
495-501
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
単為生殖系フタトゲチマダニの幼ダニをT. sergentiの自然感染牛に耳袋法で付着, 飽血させた. 飽血ダニは24℃で飼育後, 37℃, 相対湿度約100%で温度感作を加え, 若ダニ唾液腺内のT. sergentiの発育をメチルグリーン・ピロニン染色で観察した. 温度感作を加えたダニの唾液腺腺胞内に成熟原虫塊が認められ, このダニの乳剤を接種した牛では18日目から原虫血症がみられ, IFAによって特異抗体も検出された. 以上のようにT. sergentiは37℃の温度感作を与えたフタトゲチマダニの唾液腺内で感染力を持つまでに成熟することが確認された.
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上原 正人, 大森 佐和, 北川 浩, 上嶋 俊彦
1990 年 52 巻 3 号 p.
503-512
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
鶏の眼球内に見れらる網膜櫛の発生を走査型電子顕微鏡と光学顕微鏡を用いて観察した. 材料はHamburger-Hamiltonのステージ27(HH27)から成鶏までである. 網膜櫛は鳥類特有の構造で, 19から20枚のヒダ及びその先端を結ぶ「橋」からなり, 組織的には主に豊富な血管とその間を埋める色素細胞からなる. 鶏の網膜櫛の発生は4期に分けることができた. すなわち, (1)網膜櫛原基の形成(HH27-29), (2)薄板状の網膜櫛の形成(HH30-34), (3)ヒダの形成と色素の出現(HH35-37), (4)「橋」の形成と血管の急速な増加. 網膜櫛原基は眼杯裂の辺縁が内方に突き出して2列のヒダを形成し, ついでそれらのヒダが中心側から融合することによって形成される. 原基は急速に高さを増し, 比較的幅が広い基部を持った薄板状になる. ヒダはHH35で初めて網膜櫛の中央部に出現し, その数は急速に増し, HH40までに成鶏なみの数になる.「橋」はHH38で薄板状の遊離縁が肥厚することにより形成され, その完成は遅くとも孵化後20日までかかる. 血管は最初薄板状の網膜櫛の基部に出現し, 増加しながら網膜櫛の先端に向かって侵入する. HH43になると網膜櫛は血管の方が優勢になり, 以後血管の占める割合は着実に増加する. 網膜櫛の表面に分布する網膜櫛周囲細胞は今回観察したHH27で既に眼杯裂の縁に出現していた.
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谷口 明子, 石田 卓夫, 今野 明弘, 鷲巣 月美, 友田 勇
1990 年 52 巻 3 号 p.
513-518
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
猫免疫不全ウイルス感染猫における病期の進行と免疫不全の関係を明らかにする目的で, 自然感染猫における臨床病期分類と末梢血リンパ球のCon-Aマイトジェンに対する幼若化反応の関係を調べた. ヒト免疫不全ウイルス感染症で確立されている5つの病期のうち, 猫免疫不全ウイルス自然感染猫で明らかに認められた3つの病期, すなわち無症状キャリアー, AIDS関連症候群, AIDSの病期にある猫について, グルコース消費試験によるリンパ球幼若化反応を行ったところ, 発症以前の病期である無症状キャリアー期において, リンパ球幼若化能は顕著に低下していることがわかった. そしてAIDS関連症候群, AIDSへと進行するにしたがい, 幼若化能は激しく低下し, AIDS期においではほとんど消失していた. AIDS期の感染猫は, リンパ球の反応性の消失に加え, 極度の削痩, 貧血または汎血球減少症, 日和見感染症, リンパ節異形成を伴っており, 免疫不全を基礎とした全身性疾患の存在がうかがわれた.
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宝達 勉, 高橋 伸和, 井出 誠弥, 山岸 郭郎, 斉藤 博, 藤崎 優次郎, 小山 弘之
1990 年 52 巻 3 号 p.
519-526
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
ゲタウイルスKanagawa株, Kanagawa株からプラッククローニングして得たSPのみを形成するゲタKanagawa SP (G-K-SP)株, LPのみを形成するG-K-LP株およびSPだけを形成するHaruna株の4株について, それぞれの生物学的性状なかでも特に乳のみマウスに対する病原性とプラックサイズとの関係を調べた. プラックサイズあるいは乳のみマウスに対する病原性と血清学的性状, 増殖曲線ならびにpH, トリプシン, 温度に対する感受性には顕著な差はなかった. 乳のみマウスに対してG-K-LP株はG-K-SP株に比べ強い病原性を示した. しかし, SPのみを形成するにもかかわらずHaruna株の病原性はG-K-LP株と同様に強かった. Kanagawa株のSPの中にも5日から6日ですべてのマウスを死亡させるクローンと, 9日から14日以上を必要とするクローンが存在した. 野外から分離されてまもないKanagawa株のようなゲタウイルスでは, 少なくとも乳のみマウスに対する病原性はLPとSPあるいはSP間でも差があり, プラックサイズとは無関係であることが明らかとなった.
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Pal M., 長谷川 篤彦, 小野 憲一郎, Lee C.W.
1990 年 52 巻 3 号 p.
527-531
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
臨床材料および自然界から分離された真菌(22種62株)と藻類(2種7株)の形態学的観察に新たに調製した染色液(PHOL)を用い, その有用性を検討した. PHOLはホルムアルデヒド(35%)の4%水溶液5ml, グリセロール3ml, メチレンブルー3%水溶液0.3mlからなり, その染色性は従来使用されているラクトフェノール・コットンブルー染色液と比較して劣るものではないことが確認された.
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中井 豊次, 堀口 安彦, 久米 勝巳
1990 年 52 巻 3 号 p.
533-542
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
A. pleuropneumoniae対する4クローンのモノクローナル抗体(MAb)を常法により作製し, それらの性状を解析した. ELISA-阻止試験の結果から, 4クローンのMAbはいずれもA. pleuropneumoniae血清型2・菌株とのみ反応し, LPSのNaIO
4感受性抗原部分を特異的に認識すると考えられた. SDS-PAGEとイムノブロッティングにより, これらのMAbはすべて血清型2・菌株LPSのO-抗原側鎖部分と反応することがわかった. 以上の成績から, LPSのO-抗原側鎖は A. pleuropneumoniaeの血清型特異性に関与する抗原のひとつであることが示唆された.
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原 康, 江島 博康, 青木 重人, 多川 政弘, 本好 茂一, 池本 卯典
1990 年 52 巻 3 号 p.
543-549
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
ネコの組織適合性抗原系の解析を目的として, 同種リンパ球免疫血清, 皮膚移植免疫血清中の抗リンパ球抗体の検出を試みた. 同種皮膚移植免疫を行った1例において細胞障害性抗体(抗-F1抗体)が検出された. 抗-F1抗体はドナーリンパ球に対して16倍の抗体価を示し, その活性はIgG分画に認められた. 細胞障害性試験を用いて, この抗-F1抗体に対して陽性反応を示すリンパ球をF1(+)型, 陰性のものをF1(-)型とすると, 正常ネコ81例中, F1(+)型は30.9%, F1(-)型は69.1%であった. F1(+)型は陽性個体ではリンパ球と赤血球の両者に検出された. また, 4例の家系内調査から, F1抗原は遺伝性抗原と考えられた.
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板庇外 茂雄, 掘野 理恵子, 平野 孝一, 前田 稔
1990 年 52 巻 3 号 p.
551-558
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
実験的大脳皮質壊死症の脳波面での変化を観察するため, 7-17月齢のサホーク種めん羊9頭および4-7月齢のホルスタイン種牛4頭を使用し, そのうちめん羊6頭および牛4頭にアンプロリウム(600 mg/kg/day)のみを, さらに対照としてめん羊2頭にアンプロリウムとチアミン(200 mg/day)を同時に, 同じく残りのめん羊1頭にチアミン(50 mg/day)のみを第一胃内に投与した. アンプロリウムのみを投与した動物すべてが神経症状と異常脳波を示した. 異状脳波は持続的な汎性徐波と持続の長い紡錘波とからなっていた. これらの異常は神経症状発現前にもみられた. 紡錘波は徐波あるいは鋭(又は棘)・徐波複合からなり, これに痙攣発作が同期してみられる場合とみられない場合とが痙攣期においても認められた. 逆に, 痙攣発作はこの紡錘波に同期してみられる場合と汎性徐波下でみられる場合とがあった.
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堀内 浩幸, 松田 治男, 村田 昌芳
1990 年 52 巻 3 号 p.
559-565
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
鶏末梢血より得た栓球の抽出物(TE)と栓球培養上清(TSP)について, これらの鶏胚線維芽細胞(CEF)に対する増殖活性を調べた. TE及びTSPを添加してCEFを培養したところ, 約1時間後に細胞の顕著な接着伸展が観察された. また, 培養後3~6日で, 試料不添加群と比較して, TE及びTSP添加群の細胞数が有意に増加した. また, それらの細胞数はTE及びTSPのタンパク濃度に依存して増加することを確認した. 以上の成績は, 鶏栓球が放出する産物の中に, CEFの接着伸展ならびに増殖を促進する因子の存在することを示唆している.
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王 大慶, 福井 幸夫, 伊藤 哲也, 中島 員洋, 加藤 四郎, 内貴 正治, 栗村 敬, 若宮 伸隆
1990 年 52 巻 3 号 p.
567-572
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
ハムガニツウ・ダイハー(HD)抗原は, Nーグリコリルノイラミン酸を抗原決定基とする異好抗原であり, ヒト・ニワトリ以外の動物血清に存在することが知られている. 今回, 我々は, 9種の動物血清(牛胎児, 子牛, 馬, 山羊, 猿, 家兎, モルモット, ラット, マウス)を用いて, SDS-PAGE, Western blottingを行い, アビジン・ビオチン・アルカリホスファターゼ法を用いた高感度免疫染色により, HD抗原糖蛋白を検出した. HD抗原は, 血清蛋白中では, 銀染色の感度限界程度の微量蛋白であり, 動物によって, その分子量に多様性が認められた. 又, 牛血清では, 加齢による新しいHD蛋白の出現が, 認められた. これらの動物血清におけるHD抗原糖蛋白は, 糖脂質同様, "血清病"を惹起する可能性のあることが示唆された.
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原 康, 石田 卓夫, 江島 博康, 多川 政弘, 本好 茂一, 友田 勇, 清水 眞澄, 七戸 和博
1990 年 52 巻 3 号 p.
573-579
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
健常ネコにおけるリンパ球幼若化反応の至適培養条件の検討を行なうと同時に, 野外から得られたFIV感染ネコおよび健常ネコの末梢血リンパ球のマイトージェン(Con-A, PWM)に対する幼若化試験を行った. FIV感染ネコ10例中8例において, 口内炎/歯齦炎, 上部気道疾患などの慢性疾患症状が認められた. ネコのリンパ球幼若化試験における最大の反応は細胞数1.0~2.0×10
6に対してCon-A 10~20μgあるいはPWM 5~20μgを用いて3日間培養した場合に得られた. Con-Aで刺激した場合, 健常ネコ群(n=19)とFIV感染ネコ群(n=10)のcpm値はそれぞれ19894.3±13430.8, 4363.0±6547.7, S.I.値(Stimulation index)は11.2±8.1, 2.0±1.5を示した. また, PWMで刺激した場合はそれぞれ10678.8±5063.2, 2933.7±3793.7, S.I.値は6.3±2.3, 1.3±1.0を示した. これらのことからFIV感染ネコ群においては幼若化能が有意に低下(p<0.01)していることが認められた.
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奈良間 功, 黒田 淳二, 水谷 真理子, 三浦 浩二, 加藤 利幸, 土谷 稔
1990 年 52 巻 3 号 p.
581-589
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
毒性試験に用いられた222頭のビーグル犬の胃を病理組織学的に検索したところ, 同一の飼料を与えられた190頭中185頭に胃病変が認められた. 胃病変は粘膜固有層における好酸球の集積, リンパ球・形質細胞・組織球を含む炎性細胞の浸潤, 異物型多核巨細胞の形成, 粘膜上皮の限局性剥離および乳頭状増殖から構成されていた. 病変は幽門前庭部および幽門腺部粘膜の表層に限局し, 結合組織成分の増加は認められなかった. 多核巨細胞はしばしば様々な形態の異物を貪食していたが, 病変の原因とみなされる微生物は証明されなかった. 病変を有する例に臨床症状は認められなかった. なお, 他の飼料を与えた32頭のビーグル犬には, 本病変は認められなかった.
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北川 均, 佐々木 栄英, 石原 勝也, 川上 真美代
1990 年 52 巻 3 号 p.
591-599
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
犬糸状虫の死虫または疑似虫体(シリコンチューブ)の肺動脈挿入により, あるいは犬糸状虫体液抽出液の静脈内投与により, 肺動脈に寄生する犬糸状虫の右心房方向への移動が誘発された. 犬糸状虫の移動は, 死虫挿入例では3時間以内(早期群)または1~7日後(後期群)に, また, 疑似虫体挿入例では1~11日後に, 体液注入例では注入直後に誘発された. 早期群では, 右心拍出量は測定不能まで低下し, 肺動脈圧も低下した. しかし後期群では, 右心拍出量は徐々に減少したが, 肺動脈圧と総肺血管抵抗は上昇した. 疑似虫体挿入後に犬糸状虫が移動した例の右心系循環動態は, 後期群に類似し, また, 体液注入例では早期群と同様の所見を示した. 体液注入例では, 動脈血圧も注入直後に低下し、ショック様状態を示唆した. これらの結果は, 肺動脈に寄生する犬糸状虫の一部の死が, 肺動脈塞栓または体液成分によるショック様反応を招き, 犬糸状虫の右心房方向への移動と密接に関連することを示唆する.
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南 哲郎, 河津 信一郎, 志村 亀夫, 藤崎 幸蔵, 神尾 次彦, 伊藤 進午
1990 年 52 巻 3 号 p.
601-604
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
小型ピロプラズマ(Theileria sergenti)の生活環解明の一環として, 感染牛におけるシゾントの存在の有無を検討した. 原虫株としてはフタトゲチマダニで継代されている池田株を用い, 接種材料としてはその感染ダニから作製したスポロゾイト浮遊液を用いた. 70~200匹相当分の浮遊液を健康な摘脾仔牛10頭の浅頚リンパ節近くに皮下接種し, 浅頚リンパ節について経日的に生検した. その結果, 接種後7~9日目, おおむね8日目にシゾントおよびミクロメロゾイトが検出された. ギムザ染色標本で検出されたシゾントは大型かつ細胞外性に観察され, T. parvaおよびT. annulataのシゾントの形状とは明瞭に区別された. また, シゾントは直接蛍光染色法によっても特異的に確認された. 一方, ミクロメロゾイトの形状はほかのタイレリアの場合とおおむね同じであった. 以上の結果から, 小型ピロプラズマ感染牛においてもシゾントが存在することが初めて明らかになった.
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内田 和幸, 宮内 奏, 中山 裕之, 後藤 直彰
1990 年 52 巻 3 号 p.
605-611
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
高齢犬の脳で脳出血を伴う脳血管のアミロイド沈着と老人斑が観察された. 検索した全9例(年齢13才から19才)で大脳皮質の中小動脈および毛細血管壁を中心にアミロイドの沈着を認め, 微細形態的にもアミロイド線維を確認した. 脳の出血は6例に存在し, うち2例は重度の出血を示した. これらの出血巣はしばしばアミロイド沈着を伴う血管に近接していた. 老人斑は3例の大脳皮質で認められ, 組織学的に, 変性した神経線維が斑状に集簇しアミロイドの沈着は不明瞭なものと, 明瞭なアミロイド沈着が中心部に存在するものの2型に分類された. 脳以外の臓器では, 3例の消化管の血管壁にアミロイド沈着を確認した. 脳血管, 老人斑, 消化管の血管に沈着していたアミロイドは, 過マンガン酸処理に抵抗性を示した.
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森 千恵子, 前田 博之, 湯浅 亮
1990 年 52 巻 3 号 p.
613-620
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
と殺豚に見られる肝臓変性は, 肝臓の褐色と脂質含量の増加を特徴としている. 黒っほく硬く乾いた感じのDFD肉は, 高い最終pHをもち, 品質低下が指摘されている. 前報において, 肝臓変性豚77例のうち65例の枝肉にDFD肉が発現した. これらの豚の血液と肝臓および筋肉の生化学的性状を調べた. 血液では, 脂肪組織からの脂質の動員を反映する遊離脂肪酸の増加と, 筋肉に由来するCPKやLDH
5分画の活性上昇が認められた. 肝臓変性肝では, 正常肝に比べて, 中性脂肪量は著しく増加しグリコーゲン量は減少していた. DFD筋では, 最終pH6.0以下の正常な筋肉に比べて, と殺直後のグリコーゲン量は少なく, と殺後24時間に生成する乳酸量も少なかった. 53時間の絶食と筋肉運動を実験的に負荷して疲労消耗させた豚5例の血液や肝臓では, 肝臓変性豚と同様の変化が認められた. 実験的疲労消耗豚のうち4例の筋肉では, DFD筋と同様の変化が認められた. これらのことから, と殺前の長時間の絶食やストレスを伴う筋肉運動による疲労消耗は, 脂肪組織からの脂質の動員と肝臓への貯留をもたらす一方で, 筋肉ではグリコーゲンを減少させて枝肉のpHの低下を妨げ, 同一豚に肝臓変性とDFD肉の両方を惹起することが確認された.
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白井 淳資, Chatchawanchonteera A., Sinsuwongwat W., Makarasen P., 杉村 崇明
1990 年 52 巻 3 号 p.
621-630
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
タイ国口蹄疫ワクチン製造センターにおいて製造された口蹄疫ウイルス不活化ワクチン中の140S粒子量が庶糖密度勾配遠心及びコンピュータを応用した140S粒子の吸光度の測定により定量された. クロマトグラフィー分析用ソフトウェア; CDS(日本クロマト工業社製)がこの分析に利用された. この方法により得られたワクチン材料中の140S粒子量は概ね2~4μg/mlを示し, この値は今まで報告されたワクチン中の140S粒子量と良く一致した. この方法は簡単で利用しやすいので, 日常の口蹄疫ウイルスワクチン中の140S粒子の定量に利用できるものと思われる.
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田中 雅之, 扇谷 年昭, 岡部 達二, 川本 哲, 高橋 清志, 小沼 操, 川上 善三, 佐々木 文存
1990 年 52 巻 3 号 p.
631-633
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
フリー
小型ピロプラズマの病原体である Theileria sergenti(Ts)のメロゾイトに対するモノクローナル抗体による牛における小型ピロプラズマ感染に対する防御効果について検討した. その結果, Tsメロゾイトの32キロダルトンの分子量を認識するモノクローナル抗体(23C11)の牛への移入は, 小型ピロプラズマの発病抑制効果が認められた.
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柵木 利昭, 工藤 忠明, 山口 敬
1990 年 52 巻 3 号 p.
635-637
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
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黒毛和種, 雌, 2才牛の下顎切歯部より生じた歯原性腫瘍を病理組織学的に検索した. 腫瘍実質はエナメル器によく似た胞巣を示し, 不定形な骨様象牙質および小柱構造の明瞭なエナメル質の形成を伴っていた. 内エナメル上皮に接する間質では歯乳頭を思わせる幼弱な間質細胞が集積していたがその発育は決して旺盛ではなかった. 従って, 本腫瘍は歯原性の上皮性腫瘍のうち, 結合組織に誘導変化を有するエナメル上皮歯牙腫と診断された.
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小岩 政照, 初谷 敦, 安倍 健彦, 南 繁
1990 年 52 巻 3 号 p.
639-641
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
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経口電解質液の投与で下痢が完治しなかった44例のホルスタイン種子牛について, 臨床病理学的な観察を行うと同時にその治療法について検討した. その結果, 脂肪乳剤を加えて輸液した群では, 血清総コレステロール量の低下が改善されて治療日数の短縮がみられた.
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和田 直己
1990 年 52 巻 3 号 p.
643-644
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
ジャーナル
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縫線核の破壊によるネコの歩行運動, 姿勢, その他の行動の変化について観察を行った. 縫線核(NRM)破壊後の特徴は, 体幹, 尾, 後肢の筋緊張の充進, 直立姿勢時のStepping様運動, 前, 後肢の腱反射の充進, 歩行運動のパタンとバランスの乱れ, 食欲の異常亢進で, 随意運動には変化はみられなかった.
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石田 卓夫, 友田 勇
1990 年 52 巻 3 号 p.
645-648
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
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猫免疫不全ウイルス感染猫における臨床症状による病期分類を試みた. これまでの実験感染例および野外例の臨床観察をもとに, ヒト免疫不全ウイルス感染症の病期分類を参考にして, 急性期, 無症状キャリアー, 持続性全身性リンパ節腫大, AIDS関連症候群(ARC), AIDSの5病期に分類が可能と思われた. この病期分類に沿って診断した発症例, 特にARCおよびAIDSの例について死亡までの臨床観察を行ったところ, 1年以内にARCからAIDSと進行して死亡し, またAIDSと診断されていたものは, 診断後1~3ヶ月で全例が死亡した. これらのことから, 病期分類により, 予後に関する予想も可能と思われた.
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土田 修一, 永井 淳, 池本 卯典
1990 年 52 巻 3 号 p.
649-651
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
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タマリン3種(Saguinus oedipus, S. labiatus, S. mystax)のgroup-specific component(Gc, vitamin D binding protein: DBP)の多型性を等電点電気泳動法および抗ヒトGc血清を用いた免疫固定法により検討した. S. oedipusでは3 allele(Gc
2, Gc
2A1, Gc-<2A2>)と4表現型(2, 2-2A1, 2-2A2, 2A1-2A2)を見い出した. S. lsnisyudでは3 allele(Gc
2, Gc
2A1, Gc
2C1)と3表現型(2, 2-2A1, 2-2C1)を認めた. しかし, S. ntstaxでは1本のバンドのみを認め, 多型は検出されなかった. これらの表現型のパターンはノイラミニダーゼにより影響を受けなかった. また, タマリンのGc多型は血液キメラの影響を受けることなく, 有用な遺伝標識と考えられる.
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高井 伸二, 風間 直美, 椿 志郎
1990 年 52 巻 3 号 p.
653-655
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
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子馬のR. equi感染症の血清診断法として放射免疫拡散酵素抗体法を開発した. 健康馬および感染馬血清を用い, 酵素抗体法の成績と比較したところ, 非常に高い相関性(r=0.758)が認められた. 本法は感度が高く, 操作も容易であることから, 野外における血清診断法として有用と思われる.
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長野 秀樹, 土本 まゆみ, 宝達 勉, 山上 正, 井出 誠弥, 永口 良雄, 田中 義夫, 山岸 郭郎
1990 年 52 巻 3 号 p.
657-659
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
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鶏伝染性気管支炎ウイルス(IBV)B42株を免疫したマウス脾細胞からN蛋白を認識する単クローン抗体IFを得た. 本抗体は他のIBVの11株に対しても強い反応性を示した. そこで本抗体を用いて酵素抗体法を行ったところ, 感染発育鶏卵及び実験感染鶏にウイルス抗原を検出することができた. 本成績から, IBV診断における単クローン抗体による酵素抗体法の有用性が示された.
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伊藤 博, 小笠原 信幸, 大島 寛一, 岡田 幸助, 沼宮内 茂, 清宮 幸男
1990 年 52 巻 3 号 p.
661-663
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
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1985年から1987年までの間に, 放牧牛の約半数が牛白血病ウイルス(BLV)抗体陽性を示した公共放牧地の黒毛和種(575頭)について, 清浄化対策を試みた. BLV抗体は入牧前と退牧後に検査した. アブの発生時期を配慮して陰性牛と陽性牛を分離し, 子牛は陰性陽性を問わず母牛と共に放牧した. 成牛の陽転率は, アブ発生直後に分離した初年次を除きいずれも低率であり, 子牛の陽転率は陽性及び陰性牛群とも極めて低く, 清浄化対策のモデルとなり得ることが示唆された.
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小俣 吉孝, 及川 弘, 神田 政典, 三日月 幸治, 中林 敏夫, 鈴木 直義
1990 年 52 巻 3 号 p.
665-666
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
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Isospora felis慢性感染母ネコおよび新生仔におけるオーシスト排泄の有無について継時的検索を行った. 仔ネコでは, 生後6ないし7週令においてオーシスト排泄が観察され, Roxoplasma gondii接種による誘発によっても一過性のオーシスト排泄が認められた. 一方, 母ネコでは実験期間中, オーシスト排泄は観察されなかった. 以上の事から, 母親から新生仔への虫体移行の可能性が示唆された.
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森腰 俊亨, 小林 一彦, 神野 太一, 大脇 正治, 林 哲, 平野 進
1990 年 52 巻 3 号 p.
667-669
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
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わが国で分離された Haemophilus parasuis計120株の生化学的性状, PAGE型および血清型について検討した. 生化学的性状は既報および参照株と良く一致した. PAGE型別で全ての株はI型またはII型に型別され, 鼻腔由来株の77.9%がI型菌であったのに対して, 病巣由来株の90.7%がII型菌であった. また, 血清型5型菌にはじめてPAGEI型菌を見いだす事ができたが, 血清型1から5型に型別されたのはわずかに38株(31.7%)であった. したがって, わが国においてもPAGE型は病原性と関連する重要な疫学マーカーであると考えられた.
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丸山 総一, 勝部 泰次
1990 年 52 巻 3 号 p.
671-674
発行日: 1990/06/15
公開日: 2008/02/14
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産卵中の日本ウズラに下痢症患者由来の C/ jejuni(9.61 log
10CFU)を経口投与したところ, 軟便, 下痢便の排泄が観察された. 投与菌は投与翌日より糞便中に排泄され14日間持続した(排菌数MPN/g: 0.96~5.15 log
10以上). 腸管および卵管の投与菌の定着菌数(MPN/g)はそれぞれ0.36~5.04 log
10, 0.56~1.36 log
10であった. また, 菌投与ウズラの卵47個のうち13個(29.4%)の卵殻および2個の卵内容より投与菌が検出された.
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