気管支病変,気管支周囲病変に対して,気管支内腔側から走査する気管支腔内超音波断層法(Endobronchial Ultrasonography;EBUS)は,細径超音波プローブを気管支腔内に挿入し,気管支壁,壁外を描出する画像診断である。本法の適応は,1)気管,気管支腫瘍の深達度診断,2)腫瘍の肺動静脈への浸潤診断,気管,気管支周囲のリンパ節描出,転移診断,3)気管支周囲病変に対するTBNA 施行時のガイド,4)肺末梢病変の位置診断,質的診断(良悪性診断)などである。
最近,超音波プローブのまわりにguide sheath (GS) を被せて病変までもっていき,EBUS で病変に到達したことを確認後,プローブのみを抜去し,残したguide sheathに生検鉗子を挿入する手技を開始した。
EBUS-GS の診断率は,150 例中116 例(77%),悪性病変は101 例中82 例(81%),良性病変49 例中35 例(73%)であった。プローブが病変内に入っている場合の診断率105/121,87%は,病変の辺縁に接している場合の診断率8/19,42%に比べ良好であった。
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