日本化学療法学会雑誌
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45 巻 , 7 号
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  • 丸山 文夫他
    1997 年 45 巻 7 号 p. 493-499
    発行日: 1997年
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    造血器疾患患者に合併した感染症に対するセフェム剤, cefpirome (CPR) の有効性および安全性について検討した。
    1) 集積症例は100例で, このうち有効性評価対象症例は77例であった。
    2) 有効率は77例中, 45例 (58.4%) で, 著効は33例で有効以上の73%占めた。
    3) 感染症別有効率は, 敗血症1例/4例 (25.0%), 敗血症疑い37/62 (59. 7%), 計38/66 (57.6%) であった。
    4) 有効率はCPR投与前および投与後の好中球数に依存し, 好中球数の多い症例に高い有効率が得られた。
    5) CPR投与前の好中球数が500/μl未満, 投与後500/μl以上に増加した群での有効率では, G-CSF併用では8/10 (80.0%), 非併用では1/4 (25.0%) であり, G-CSF併用例において良好な結果が得られ, G-CSFは感染症の治療にも有用であると考えられた。
    6) 副作用は100例中, 嘔気1例 (1.0%) が認められた。臨床検査値異常は11例, 15件認められ, 主なものはGOT, GPT, Al-P上昇であったが, 重篤な症例は認められず, CPR投与終了後消失または回復した。
  • 特に, 緑膿菌感染に対する予防投与の意義
    藤本 幹夫, 大野 耕一, 井上 直, 伊東 了, 塚本 泰彦
    1997 年 45 巻 7 号 p. 500-505
    発行日: 1997年
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    大腸癌術後感染巣からの分離菌に緑膿菌が増加しており, 治療に難渋することも多いので, 緑膿菌感染予防を目的に新しいregimen, すなわち, 術前にrokitamycin (RKM) とastromicin (ASTM)・術後にsulbactam/cefoperazone (SBT/CPZ) を投与する第1法と術前ofloxacin (OFLX), 術後にcefmetazole (CMZ) かnomoxef (FMOX) を投与する第2法を設け, 封筒法で割りつける, を考案し, 1993年4月から実施してきた。各群20例ずつになった時点でその成績を検討した。その結果, 術後感染は第1法で1例, 第2法で2例に過ぎず, 感染巣からの分離菌もStaphylococcus aureus, S. aureus+Enterococcus faecalis, S. epidermidis+E. faecalisのみで, 緑膿菌感染症は1例も認められなかった。しかも, 感染率の低下3/40 (7.5%) も認められた。このことは術前か術後の投与薬剤に抗緑膿菌薬を加えることによって, 緑膿菌による感染症を予防できるのみならず, 術後感染症をも予防できる可能性を示唆していると考える。
  • 荒田 次郎他
    1997 年 45 巻 7 号 p. 506-524
    発行日: 1997年
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新しいニューキノロン系合成抗菌薬であるgrepafloxacin (GPFX) につき・皮周科領域での有効性, 安全性および有用性を客観的に評価するため, 浅在性化膿性疾患を対象としてofloxacin (OFLX) との二重盲検比較試験を多施設共同で行った。用法・用量はGPFX 1回200mg 1日 1回経口投与, OFLX 1回200mg 1日3回経口投与した。対象疾患は第II群 (癲, 癲腫症, 癰) および第IV群 (蜂巣炎 (蜂窩織炎), 丹毒) とし, 各施設の治験審査委員会の承認を得た後, infbrmed consentの得られた患者を対象とした。投与期間は7日間とした。
    1. 臨床効果 (最終全般改善度): 総症例227例中, 臨床効果解析対象症例は209例であり, 各投与群の有効率はGPFX群90.5%(95/105), OFLX群88.5%(92/104) であった。両薬剤群間の有効率に有意な差は認められず, 有効率の差の90%信頼区間は-5.0%-9.0%であり, 同等性が検証された。
    2. 細菌学的効果: 菌消失率はGPFX群86.0%(49/57), OFLX群88.3%(53/60) であった。両薬剤群問に有意な差は認められなかった。
    3. 副作用および臨床検査値異常変動: 副作用発現率はGPFX群6.4%(7/109), OFLX群9.1%(10/110) であり, 臨床検査値異常変動発現率はGPFX群2.2%(2/91), OFLX群7.6%(7/92) であった。副作用発現率および臨床検査値異常変動発現率において, 両薬剤群問に有意な差は認められなかった。
    4. 安全性: 安全率はGPFX群91.7%(100/109), OFLX群85.5%(94/110) であった。安全率において, 両薬剤群間に有意な差は認められなかった。
    5. 有用性: 有用率はGPFX群87.7%(93/106), OFLX群83.5%(91/109) であった。両薬剤群間の有用率に有意な差は認められず, 有用率の差の90%信頼区間は-3.6%-12.1%であり, 同等性が検証された。
    以上の成績より, 浅在性化膿性疾患の治療において, GPFX 1回200mg 1日1回投与はOFLX 1回200mg 1日3回投与と同等の臨床的有用性を有すると考えられた。
  • 松田 静治他
    1997 年 45 巻 7 号 p. 525-552
    発行日: 1997年
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    新規キノロン系合成抗菌薬grepafloxacin (GPFX) の産婦人科領域感染症に対する有効性, 安全性および有用性を客観的に評価する目的でofloxacin (OFLX) を対照薬とした二重盲検比較試験を実施した。用法・用量は, GPFXでは1回300mgを1日1回, OFLXでは1回200mgを1日3回とし, 原則として7日間連続経口投与し, 以下の成績を得た。
    1) 臨床効果: 総症例244例中臨床効果 (主治医) 解析対象201例の有効率は, GPFX群98.0%(98/100), OFLX群93.1%(94/101) であり, 両群間に有意差は認められず, 有効率の差の90%信頼区間は0.2%-9.7%であり, 同等性が検証された。また, 小委員会判定による臨床効果 (委員会) の有効率は, GPFX群92. 頼区間は-4.2%~9.2%であり, 主治医判定と同様に同等性が検証された。
    2) 細菌学的効果: 細菌学-効果が判定されたのは118例であり, 菌陰性化率は, GPFX群89.7%(52/58), OFLX群95.0%(57/60) であり, 両群間の消失率に有意差は認められなかった。
    3) 副作, および臨床検査値異常変動: 副作用の発現率は, GPFX群7.6%(9/119), OFLX群6.0%(7/117) であり, 臨床検査値異常変動の発現率は, GPFX群4.8%(5/104), OFLX群0.9%(1/108) であった。また, いずれも両群間に有意差は認められなかった。
    4) 安全性: 安全率は, GPFX群86.8%(92/106), OFLX群92.7%(101/109) であり, 両群問に有意差は認められなかった。
    5) 有用性: 有用率は, GPFX群91.4%(85/93), OFLX群90.5%(86/95) であり, 両群問に有意差は認められず, 有用率の差の90%信頼区間は-6.0%-7.7%であり, 同等性が検証された。
    以上の成績より, 産婦人科領域感染症に対しGPFX 300mg 1日1回投与は, OFLX 1回200mg 1日3回投与と同等の臨床的有用性が確認された。
  • 1997 年 45 巻 7 号 p. 553-624
    発行日: 1997年
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
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