日本臨床外科学会雑誌
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72 巻 , 7 号
選択された号の論文の53件中1~50を表示しています
特集<第72回総会特別企画:女性外科医フォーラム>
原著
  • 秋山 貴洋, 熊谷 信平, 森廣 雅人, 野村 悟, 宮崎 勝
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1650-1658
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    研究の目的:当施設ではレジデントも腹腔鏡補助下結腸切除術を執刀しており,その安全性と有効性の比較検討を行った.方法:2004年4月から2009年10月までに腹腔鏡補助下結腸切除術を施行された盲腸癌,上行結腸癌,S状結腸癌の92例を対象とした.対象症例をレジデント執刀症例群(R群)と常勤医執刀症例群(S群)に分類して,患者背景,手術時間,出血量,術後入院期間,合併症発生率,全生存期間,無再発生存期間を比較した.結果:対象症例はR群が46例,S群も46例で,出血量の比較検討でのみ統計学的有意差を認め,R群がS群に比べて有意に出血量が多いという結果になった(p=0.023).しかし,出血量が多かった症例も,すべて安全に手術を施行できる範囲の出血量であった.結論:レジデントも常勤医の指導のもとであれば安全かつ予後を損なわずに腹腔鏡補助下結腸切除術を執刀することができる.
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  • 猪狩 公宏, 藍原 有弘, 落合 高徳, 熊谷 洋一, 山崎 繁
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1659-1666
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    目的:高齢者の消化器癌手術をより安全に行うために,周術期のリスク評価について検討した.
    方法:対象は過去6年間に太田西ノ内病院外科で消化器癌手術を施行した80歳以上の高齢者327例で,死亡率および合併症発生率について検討した.
    結果:術後30日以内の死亡は20例(6%)に認められ,また合併症は151例(46%)に認められた.これらの発生頻度は,性別,各種血液検査値,緊急手術症例,術中出血量,術中輸血症例で有意差を認め,またPhysiological and Operative Severity Score for the enUmeration of Mortality and morbidity(以下POSSUM)スコアが転帰と相関していた.
    結語:POSSUMは予後予測に有用であり,これを用いて術前にhigh risk groupを設定することは,術後成績の改善に寄与する可能性があると考える.
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  • 三橋 登, 石井 隆之, 大多和 哲, 清水 善明, 近藤 英介, 西谷 慶, 伊藤 勝彦, 横山 航也, 清水 公雄, 芦沢 陽介, 升田 ...
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1667-1672
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    鼠径ヘルニアの手術術式はtension free法が報告されてから,そのメッシュの素材・形状・配置する位置などの変遷を経て進化し続けている.最近Lichtenstein法のためのセルフグリップメッシュであるParietex ProGrip(Covidien)が発表された.ProGripの評価を行う目的で,当院での鼠径ヘルニア手術症例におけるProGrip,Mesh Plug,Direct Kugelの使用とその結果についてretrospectiveに比較検討した.手術時間はProGrip群39.9分,Mesh Plug群50.1分,Direct Kugel群55.3分とProGrip群で有意に短く,合併症については有意差を認めなかった.ProGripについての報告は本邦では初めてであり,その使用は手術時間の短縮が可能であり,鼠径ヘルニア手術において有用であると考えられた.
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臨床経験
  • 鬼丸 学, 大内田 研宙, 家入 里志, 富川 盛雅, 永井 英司, 橋爪 誠
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1673-1677
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    鏡視下手術における2次元映像の奥行き情報の欠如は,技術精度が要求される外科医にとって大きなストレスである.今回,われわれはドーム型立体内視鏡映像(3DD)提示システムを臨床症例に導入し評価したので報告する.2010年1月までに15例に使用し,9名の熟練した術者にアンケート調査を行った.3DDは奥行き情報を提示することで縫合結紮など煩雑な操作を容易にし,また実質臓器の病変などの凹凸の認識にも有効であった.また,屈曲可能鉗子の使用や単孔式手術など,奥行き情報が重要な場面で特に有用であった.高度な技術をもつ外科医がより難度の高い手術を行う際の手術支援システムとして3DDは今後普及していくと考えられる.
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  • 白藤 智之, 田村 和貴, 永安 武, 中村 徹, 大曲 武征
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1678-1684
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    近年小型肺癌切除例は増加傾向にあるがその際両側に多発性に存在する場合,全てを切除すべきかどうか苦慮する場合がある.今回われわれは両側多発スリガラス状陰影(GGA)主体病変を示す肺切除例を経験したため検討を行った.1992年から2008年までにCT上両側に少なくとも3個以上のGGA主体病変を発見され手術を行った9例を対象とした.男性2例女性7例,病変数は1症例あたり3~14病変,合計60病変でうちGGA病変は53病変.切除された病変は32病変で組織型はAAH6病変,BAC16病変,その他5病変,非腫瘍性5病変であった.1例が多発肺転移,1例が定位放射線療法(SRT)施行部位増大で死亡した.生存症例に新たな病変出現はなく,いずれも9mm以下で増大傾向もなかった.10mm以上の病変は可及的に根治性を保ち切除手術を行うことが望ましいと考えられた.切除が不可能な病変にのみ,SRT,ラジオ波凝固療法,分子標的治療薬などの治療法対象となると思われた.
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  • 武内 慎太郎, 大野 耕一, 長谷 龍之介, 鈴木 善法, 高田 実, 関下 芳明
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1685-1689
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    当科で過去10年間に経験した消化管Behçet病の手術症例を検討した.対象は7例,初回手術時の平均年齢は55歳,全例が女性であった.手術契機は穿孔2例,狭窄2例,出血2例,内科治療不応2例,癌の合併が1例.主病変部は回腸,盲腸,上行結腸,胃であった.全例で切除標本で,病理組織学的に非特異性潰瘍を呈した.回腸,結腸手術例は全例で腸瘻を造設,縫合不全,再穿孔が原因で多期手術を要した例もあった.7例中6例で,腸瘻閉鎖部も含めて,外科的吻合部またはその近傍に病変の再燃または縫合不全など合併症をきたしている.
    消化管Behçet病は外科的にも術後の縫合不全など合併症や病変の再発をきたしやすく,治療に難渋する病態である.吻合部合併症を含めた病勢のコントロールのため,術後も早期に内科治療を導入することが重要であると考える.
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  • 佐藤 篤司, 春木 伸裕, 寺下 幸夫, 森 洋一郎, 原田 幸志朗, 斉藤 慎一郎
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1690-1694
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    2003年3月から2010年9月までの7.5年間に当科で経験した透析患者の大腸癌手術症例について臨床的検討を行った.術前併存疾患は多種多様で高血圧,糖尿病,冠動脈疾患が多かった.手術は,待機手術が18例,緊急手術が2例に施行された.開腹手術が16例,腹腔鏡下手術が3例,腹腔鏡下手術から開腹手術へ移行した症例が1例であった.いずれの症例にも根治切除が可能であった.再建は19例に施行され,人工肛門が造設されたのは緊急手術の1例のみであった.術後合併症は5例(25%)に認めたが,全例が保存的に軽快した.透析患者に対する外科手術は以前より安全に施行できるようになり,根治性と生活の質を考慮した術式の選択が可能となってきた.しかし,重篤な合併症症例が多く,患者の高齢化や透析期間の長期化もあり,依然として高リスクである.周術期の慎重な管理と,長期的には他病死に対する注意が必要と考えられた.
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症例
  • 中山 裕子, 國友 和善, 磯野 忠大, 熊本 浩志, 木村 貴彦, 橘 充弘
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1695-1699
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は37歳,女性.2009年3月末より右乳房CD領域に圧痛・熱感を伴う径7cm大の硬結を自覚し,4月,自潰し排膿を認めたことから当科外来初診となった.38℃の発熱を認め,血液検査でも炎症反応が高値であった.乳房超音波検査で右乳房全体に低エコー領域を認めた.針生検では,乳管周囲に類上皮細胞・組織球・リンパ球・形質細胞の浸潤と多核巨細胞を認め,悪性所見は認めなかった.外来で切開排膿した.5月より全身関節痛が出現した.血液検査上,自己免疫性関連抗体は陰性であり,肉芽腫性乳腺炎に伴う全身関節痛と診断し,7月よりステロイドの内服を開始した.関節症状・乳房所見ともに軽快し,2010年1月に投与を中止した.投与中止から1年経過し,症状の再燃なく当科外来通院中である.
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  • 池田 宜子, 宮崎 進, 中野 芳明, 門田 卓士, 江島 栄, 今岡 真義
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1700-1703
    公開日: 2012/01/25
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    症例は29歳,女性.左乳腺腫瘤を主訴に当科を受診した.左乳房D領域に2cm大で弾性硬,可動性良好の腫瘤を触知.乳腺超音波検査にて内部に微細石灰化集族を含む低エコー域をみとめた.マンモグラフィでは,左Lに多形性石灰化の集族および背景濃度の上昇を認めカテゴリ4と診断した.穿刺吸引細胞診で確定診断に至らず,左乳腺腫瘤摘出術を施行.病理結果にて海綿状血管腫と診断された.現在術後2年6カ月経過したが,再発の徴候はない.本邦報告で検索しえた限りでは,病変内に石灰化を有する乳腺血管腫は自験例を含めて3例で,うち20代の若年発症は自験例のみであり,極めてまれな症例と考えられた.
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  • 柴崎 晋, 山城 勝重, 上徳 ひろみ, 渡邊 健一, 高橋 將人
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1704-1708
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は73歳,男性.左腋窩に発赤を伴う硬いしこりを自覚し,前医受診.皮膚生検にて低分化腺癌,ER(+),GCDFP-15(+)と診断され,当科紹介となった.視触診/MMG/CTで乳房内や腋窩リンパ節に異常を認めなかったが,腋窩外側部に皮膚に露出する3cm大の腫瘤を認めた.副乳原発乳癌を疑い,腫瘍切除+腋窩リンパ節郭清術を施行した.病理組織所見では,腫瘍細胞は索状に配列し,一部で腺管構造を形成していた.免疫染色にてER(+),E-cadherin(-)を示した.腫瘍周囲には乳腺類似構造も認められ,一部には腫瘍が浸潤していた.以上より最終診断は副乳原発小葉癌とした.リンパ節転移陰性,HER2陰性であり,Tamoxifenを投与し,約6カ月無再発生存中である.男性乳癌は全乳癌の約1%を占めるといわれるが,副乳原発かつ小葉癌となるとその発生は非常に稀であり,若干の文献的考察を加えて報告する.
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  • 長谷川 久美, 大久保 雄彦, 勝田 絵里子, 浜田 節雄, 兼子 順, 前島 静顕
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1709-1714
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    稀な非浸潤性乳腺アポクリン癌の1例を経験したので報告する.症例は33歳女性.主訴は右乳房腫瘤.右内側上に2.5cm大の弾性硬境界不明瞭な腫瘤を触知した.マンモグラフィで右A領域にFAD(focal asymmetric density)がありエコーで辺縁不整内部不均一な低エコー腫瘤が描出された.CTおよびMRIで乳管内進展が疑われた.針生検でアポクリン化生を伴うDCISと診断され,乳腺円状部分切除術(2cm)+センチネルリンパ節生検を行った.病理検査で非浸潤性乳腺アポクリン癌と診断された.
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  • 相山 健, 藤田 裕美, 細田 充主, 田口 和典, 高橋 弘昌, 藤堂 省
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1715-1720
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    Invasive cribriform carcinoma(以下ICC)は1983年にPageらが最初に報告した乳癌の組織型であり,当初はclassicalとmixedタイプの2種類に分類されたが,現在WHO分類ではpureタイプが加わり3種類に分類されている.その発生頻度は通常の乳癌の0.3から4.9%と報告されている比較的稀な乳癌組織型である.今回われわれは腫瘤を自覚してから10年後に切除したICCを経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.症例は71歳女性で,2000年頃より左乳房の腫瘤を自覚していたが,放置していた.2010年1月頃より腫瘤の増大を自覚し,同年4月当科初診となった.穿刺吸引細胞診にて悪性疑いであったが,本人が更なる検査を希望しなかったため,T2N0M0 StageIIA乳癌として胸筋温存乳房切除術及び腋窩リンパ節郭清を施行した.病理組織診の結果はICC(pure type),腫瘍径30mm,WHO grade 1,ly(-),v(-),ER(+),PgR(+),HER2(1+),n0,pT2pN0M0,pStageIIAであった.海外で報告されているICCの治療成績は良好で,5年生存率100%,10年生存率91%と報告されている.ICCのER陽性率は100%,PgR陽性率は69%,HER2発現率は0%と報告されており,これらが予後良好であることに寄与していると考えられる.
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  • 今村 清隆, 成田 吉明, 嶋口 万友, 井上 玲, 加藤 弘明, 松波 己
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1721-1724
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は53歳,女性.乳癌検診で異常を指摘され当科受診した.エコーにて左乳腺に5mm大の低エコー腫瘤影と左腋窩に14mm大の腫瘤を認め,乳癌による腋窩転移を疑った.腋窩腫瘍のエコー下穿刺吸引細胞診時に左手に放散する痛み(Tinel徴候)が出現し,細胞診で紡錘形の細胞を認め神経原性腫瘍を疑った.全身麻酔下に肋間上腕神経と思われる神経を温存し腫瘍核出術を施行した.病理で神経鞘腫と診断された.術後経過は良好であった.
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  • 藤原 愛子, 増田 幸蔵, 東 久登, 根岸 真人, 山形 誠一, 志田 晴彦, 井上 泰
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1725-1728
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    月経随伴性気胸の2症例を経験したので報告する.女性の繰り返す気胸に対して月経随伴性気胸の原因診断および治療のため胸腔鏡手術を行った.症例1は横隔膜にステンドグラス様の小孔を多数認めた.症例2は胸膜・横隔膜に異所性子宮内膜を認めた.胸腔鏡手術を施行することによりそれぞれ月経随伴性気胸の原因診断を得た.本疾患は比較的まれな疾患とされているが,術中所見・病理学組織所見で横隔膜の小孔や異所性子宮内膜を証明できた症例は少ない.文献的考察を加え2症例を報告する.
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  • 藤社 勉, 尾崎 雄飛, 上村 卓嗣, 村上 雅彦, 小山田 尚
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1729-1733
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    患者は,84歳,女性.食欲低下,嘔気,嘔吐のため,当院受診.胸部単純X線写真上,右側心横隔膜角が不明瞭であり,腹部CT検査上,横行結腸,胃が脱出したMorgagni孔ヘルニアと診断した.胃透視上,胃幽門部から十二指腸球部の胸腔内への脱出を認めた.腹腔鏡下手術を施行し,大網,横行結腸,胃幽門部,十二指腸球部が癒着しながら肝鎌状間膜の左側より胸腔内へ脱出したLarrey孔ヘルニアと術中診断した.大きさが6×4cmのヘルニア門を,Composix Kugel Patch®で修復した.術後経過は良好で,第7病日に退院した.本術式は,低侵襲性で,高齢者にとっても特に適した術式と考えられた.
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  • 根岸 宏行, 小泉 哲, 嶋田 仁, 朝倉 武士, 中野 浩, 船津 美恵子, 大坪 毅人
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1734-1738
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    成人の横隔膜下に発症したinflammatory myofibroblastic tumor(IMT)の1例を経験したので報告する.症例は45歳,男性.左季肋部痛を主訴に受診.CT上,左横隔膜と肝外側区域境界部に中心膿瘍を伴う辺縁やや不明瞭な腫瘍として描出された.左横隔膜原発で肝浸潤を伴う,あるいは肝原発で横隔膜浸潤を伴う腫瘍と診断し,左横隔膜・肝外側区域部分切除・心嚢合併切除術施行.腫瘍は肉眼的に肝臓と横隔膜の間に存在し,大きさは8.0×7.0×3.0cmであった.割面上,腫瘍は白色で中心部には膿瘍形成が見られた.組織学的には肝臓と横隔膜の間に壊死を伴う肉芽腫様病変の像が見られ,その周囲に異型紡錘形細胞の増生が認められた.腫瘍は横隔膜および肝臓に拡がっており,心嚢まで腫瘍が進展していた.免疫組織化学的所見によりIMTと診断された.成人の横隔膜と肝左葉の間に発生したIMTであり稀な症例であった.
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  • 杉原 正大, 西崎 正彦, 松川 啓義, 松浦 博夫, 塩崎 滋弘, 大野 聡, 二宮 基樹
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1739-1743
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    CT,MRIでは,肝,胆嚢,大腸,十二指腸,膵頭部を圧排する18×10cmの巨大多房性嚢胞性腫瘍を認めた.腫瘍内部は不均一に造影され,胃壁に接して充実性の部分を認めた.上腹部内視鏡検査では粘膜面に異常なく,血管造影検査では胃大網動脈が腫瘍への栄養血管と考えられた.以上より,胃,大網由来のgastrointestinal storomal tumor(以下GIST)や,悪性線維性組織球症(malignant fibrous histiocytoma:以下MFH)などの腹部軟部腫瘍などを鑑別に挙げるも診断に至らず,手術を施行した.腫瘍は胃壁より発生しており胃部分切除を施行した.腫瘍は22×13×10cm,965gと巨大であった.病理検査では紡錘形細胞や卵円形細胞の交錯する増殖を認め,免疫染色ではc-kit陽性,CD34陽性であり胃GISTと診断した.巨大嚢胞化胃GISTの報告は散見されるが径20cm以上と巨大化することはまれであり,文献的考察を加え報告する.
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  • 豊田 和宏, 宮本 勝也, 坂下 吉弘, 横山 雄二郎, 藤本 三喜夫, 中井 志郎
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1744-1747
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は76歳,女性.2カ月前からの胃部不快感と1週間前からの黒色便を認め,近医から紹介された.来院時は出血性ショックとなっており,上部消化管内視鏡検査では,胃噴門部に一見すると巨大血腫と思われるような出血を伴う黒色の腫瘍を認め,内視鏡的止血は困難であった.CTでは肝および肺に多発転移を認めており,姑息手術として噴門側胃切除術を行った.病理で悪性黒色腫と診断され,他院皮膚科へ転院し,dacarbazine(DTIC)で加療したが効果は乏しく,術後153日目に死亡された.胃の悪性黒色腫は転移性のものが多く,原発例は本邦での報告例は2例のみと非常に稀であり,若干の文献的考察を加えて報告した.
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  • 荒瀬 光一, 末田 愛子, 飯坂 正義, 柴田 宗征, 井上 克彦
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1748-1752
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    消化管の一部が右横隔膜下と肝臓の間に嵌入した病態をChilaiditi症候群と呼ぶ.今回われわれは絞扼性イレウスを合併し腸切除を要した,小腸型Chilaiditi症候群の1例を経験したので報告する.症例は52歳女性,腹痛・嘔吐にて当院受診.CTで絞扼性イレウスを合併した小腸型Chilaiditi症候群と診断し,同日緊急開腹術を施行した.開腹所見では肝右葉表面と右横隔膜下との間に小腸が嵌入し,絞扼していた.嵌入小腸を整復したが,壊死小腸の切除を要した.Chilaiditi症候群は大多数が結腸のみの嵌入で,無症状であれば経過観察される場合が多い.しかし小腸型Chilaiditi症候群の場合は,イレウスの合併による緊急手術の必要性を考慮に入れた慎重な経過観察が必要と考えられる.
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  • 里吉 梨香, 小棚木 均, 吉楽 拓哉, 岩崎 渉, 大内 慎一郎
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1753-1757
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    小腸軸捻転症は比較的まれな疾患であり,今回,空腸憩室が原因と考えられた1例を経験した.症例は90歳,女性.上腹部痛を自覚し,数日後上腹部痛が増強したため来院した.腹部造影CTでは上腸間膜動脈を中心としたwhirl signを認め,小腸軸捻転症と診断し同日緊急手術を行った.手術所見では,小腸は全体が上腸間膜動脈を中心として反時計回りに720度捻転していた.腸管壊死はなく用手的に軸捻転を整復した.この際,Treitz靱帯より30cm肛門側の空腸の腸間膜対側に憩室を認め,その位置的関連から,軸捻転の原因と考えられた.このため憩室基部を楔形に切除し縫合閉鎖した.原因不明の腸閉塞症例では小腸軸捻転症も念頭に置き精査を行い,術中憩室を認めた場合には憩室の切除を行って,軸捻転の再発を防止すべきと考えられた.
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  • 森 義之, 飯野 弥, 須藤 誠, 日向 理, 藤井 秀樹
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1758-1762
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は59歳,男性.直腸癌切除術後,同時性多発肝転移に対しbevacizumab+mFOLFOX6療法を施行した.治療開始から12カ月目,治療効果判定がPDのため,bevacizumab+FOLFIRI療法に変更した.2回目の投与(bevacizumab;合計14回投与)後5日目,腹痛,嘔吐を主訴に当科を受診した.腹部X線,腹部CTで絞扼性イレウスと診断され,緊急手術となった.開腹所見では,Treitz靱帯より約5cmの部位から30cmにわたり小腸が壊死しており,壊死腸管を切除し,手縫いで側側吻合した.術後合併症はなく,術後48日目からFOLFIRI療法を再開した.73日目よりbevacizumabを併用し,7回施行したが,初回治療から23カ月後原病死した.Bevacizumab投与中の緊急手術であっても腸管吻合法を工夫することで創傷治癒遅延に起因する合併症を回避できると考える.
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  • 野崎 礼史, 淀縄 聡, 加藤 昭紀, 伊藤 博道, 吉田 進, 小川 功
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1763-1767
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    小腸に発生する炎症性筋線維芽細胞性腫瘍inflammatory myofibroblastic tumor(以下IMT)はまれである.今回われわれは腸閉塞で発症した小腸原発のIMTを経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.症例は79歳,男性.腹痛,嘔吐で発症し,腸閉塞の診断で当科入院となった.腹部CT検査では小腸内腔を占める径3cmの充実性腫瘍とその口側での小腸拡張を認め,小腸腫瘍による腸閉塞と診断し,同日手術を行った.開腹すると回腸末端より20cm口側に全周性の腫瘍を認め,腸管傍リンパ節も腫大していた.悪性腫瘍の可能性も考え,リンパ節郭清を伴う回盲部切除術を施行した.病理組織学的所見では,腫瘤形成部は線維芽細胞の著明な増生が主体であり,その周囲に高度の炎症細胞浸潤を認めた.免疫組織化学的にsmooth muscle actinに陽性で,IMTと診断した.
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  • 工藤 泰崇, 西川 晋右, 高橋 賢一, 森田 隆幸
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1768-1772
    公開日: 2012/01/25
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    症例は70歳,男性.右下腹部痛を主訴に当院受診.右下腹部に筋性防御を認め,腹部CTで上腹部に腹腔内遊離ガス像を認めたため,消化管穿孔による急性汎発性腹膜炎と診断,同日緊急手術を施行した.
    回腸末端より口側55cmの回腸に5mm大の穿孔を認め,穿孔部周囲の腸間膜リンパ節の腫大を認めた.
    病理標本では,腸管壁全層に異型リンパ球がびまん性に増殖・浸潤しており,正常構造は消失していた.CD20,CD79a陽性,CD3陰性よりびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と診断した.
    術後23病日に急激に全身状態が悪化し,24病日に死亡した.剖検では,悪性リンパ腫の腹腔内播種を認めた.脾臓・骨髄で組織球による血球貪食像を認め,血球貪食症候群を合併していた.
    今回,穿孔性腹膜炎で発症し,術後に血球貪食症候群を合併して急激な経過をとった小腸原発悪性リンパ腫の1例を経験したので,文献的考察を加え報告する.
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  • 江間 玲, 今井 俊, 中川 基人, 隈元 雄介, 永瀬 剛司, 金井 歳雄
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1773-1777
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は50歳,フィリピン人女性.30歳時に来日し,日本人男性と結婚後,日本に在住していた.心窩部痛,下腹部痛を主訴に当院を受診した.来院時は,38.3℃の発熱とMcBurney点の圧痛を認め,CT検査では,造影効果を伴う虫垂壁肥厚,糞石と思われる石灰化を認めた.急性虫垂炎と診断し,同日虫垂切除術を施行した.術後病理学的検索で虫垂壁のほぼ全層に日本住血吸虫卵が多数検出された.術後経過良好で第5病日に退院となった.日本住血吸虫症は本邦では山梨県甲府盆地などが流行地として知られているが,中間宿主である宮入貝の撲滅に伴い,近年新たな感染者は報告されていない.従って,病理組織検体に日本住地吸虫卵が認められた場合は流行地出身者などの陳旧性症例がほとんどである.しかし,日本住血吸虫症の国外感染による輸入症例は毎年報告されており,活動性感染の可能性も念頭に置き,診療にあたるべきと考えられた.
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  • 羽根田 祥, 橋本 明彦, 阿部 道夫, 川口 信哉, 篠田 雅央, 新谷 史明
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1778-1781
    公開日: 2012/01/25
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    症例は84歳,男性.51歳時に重症筋無力症を発症し,胸腺摘出術を施行されている.以降は抗コリンエステラーゼ薬の内服治療を受けていた.近医入院中に重症筋無力症が増悪したため当院へ救急搬送され,転院5日目に突然の下血と腹痛を認めた.腹部超音波検査と腹部造影CT検査で回盲部にterget signを認め,腸重積症と診断し,同日緊急開腹手術を施行した.Ileocolic typeの腸重積症と判明し,Hutchinson手技を試みたものの還納できなかったため回盲部切除を施行した.先進部の回腸には器質的病変を認めず,特発性腸重積症と考えられた.成人の特発性腸重積症はまれな疾患であり,なおかつ重症筋無力症に合併したとの報告はほとんどない.極めてまれな症例を経験したので報告する.
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  • 古川 健司, 桂川 秀雄, 古川 達也, 松下 典正, 山崎 希恵子, 重松 恭祐
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1782-1785
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は53歳,男性.2009年4月頃より,右下腹部腫瘤と痛みあり,近医を受診し,腹部エコーで,大腸癌の疑いで当院紹介.CTでは,腹腔内リンパ節腫大,多発性腹壁腫瘤,左肺に転移を疑う所見あり,下部内視鏡検査(CF)で,上行結腸に粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認め,注腸検査では,さらに同部位に多発性憩室と回盲部狭窄を認め,5型進行癌の疑いで,入院.再度,CF,注腸検査施行したところ,回盲部狭窄は改善し,巨大ポリープも縮小し,生検でもGroupIのため,フォローとしたが,悪性リンパ腫も否定できなかったため,外来で,腹部MRI,PET-CT,Gaシンチを施行したが,炎症性変化であった.しかし,腹痛が改善せず,同年7月腹部CTで腸重積が疑われたため,上行結腸切除術,小腸部分切除術を施行した.病理の結果は,大腸憩室炎が起点となり,炎症によりIFPを伴い腸重積様画像を呈したと考えられた.
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  • 岡田 かおる, 岡村 修, 小野 寿子, 鈴木 玲, 杉本 圭司, 田村 茂行
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1786-1790
    公開日: 2012/01/25
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    症例は71歳,男性.平成20年12月下旬より腹痛・嘔吐・下痢認め平成21年1月上旬当院内科受診も経過観察となった.しかしその9日後腹痛増強あり当院救急搬送となった.腹部CTの結果,胆石イレウスによるS状結腸穿孔と考え,同日緊急試験開腹術施行した.術中所見にてS状結腸に約4cm大の結石認め,その口側に穿孔部位を同定した.手術はS状結腸部分切除,回腸ループ式人工肛門造設,腹腔洗浄ドレナージを施行した.術後は敗血症性ショックとなりICUにて全身管理を必要としたが術後7日目には一般病棟へ転棟可能となった.術後16日目の経口ガストログラフィン造影では十二指腸・胆嚢・横行結腸瘻認めたが,術後33日目の経口ガストログラフィン造影にて十二指腸・胆嚢・横行結腸瘻の閉鎖を確認し,人工肛門閉鎖術を施行した.胆石イレウスによるS状結腸穿孔は稀であり報告する.
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  • 森本 光昭, 俵藤 正信, 細谷 好則, 堀江 久永, 熊野 秀俊, 安田 是和
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1791-1794
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    腹腔鏡観察が有用であった腸管気腫症の1例を経験したので報告する.
    患者は42歳,女性.23歳時に再生不良性貧血のため骨髄移植を施行.35歳時に食道癌(Stage III)に対し放射線化学療法(CDDP/5FU,40Gy)後に食道亜全摘術,胃管再建術を施行している.42歳時に左舌癌のために放射線化学療法を施行.
    舌癌リンパ節転移の手術目的で入院中,急激な腹痛を発症し腹部造影CT(computed tomography)にて肝表面にfree airを認めた.その後腹痛は軽快したが消化管穿孔を否定できず,腹腔鏡観察を施行した.横行結腸に泡沫状の気腫を多数認め,腸管気腫と診断した.
    骨髄移植後19年,食道癌放射線化学治療後7年を経過しているが腸管気腫発症との関連が示唆された.
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  • 八木 寛, 飯合 恒夫, 伏木 麻恵, 谷 達夫, 野上 仁, 畠山 勝義
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1795-1798
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    神経鞘腫はSchwann細胞に由来する腫瘍で頭頸部や四肢に好発し,消化管,中でも大腸に発生することは少ない.今回われわれはFDG-PETで集積亢進を認めたS状結腸神経鞘腫の1例を経験したので報告する.
    症例は75歳女性で,頻便を主訴に当科を紹介受診した.下部消化管内視鏡にてS状結腸に粘膜下腫瘍を指摘された.FDG-PETにおいて同部に集積亢進が認められたため,GIST,悪性リンパ腫などの悪性腫瘍を疑い,腹腔鏡下S状結腸切除術が施行された.病理診断は神経鞘腫で悪性所見は認められなかった.
    FDG-PETは腫瘍の糖代謝を反映した検査であり,近年は悪性腫瘍の診断にも利用される.しかし神経鞘腫では良性であっても本症例のようにFDG-PETでの集積亢進の報告が散見されるため,診断においては注意を要すると考えられた.
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  • 正村 裕紀, 中野 詩朗, 赤羽 弘充, 稲垣 光裕, 柳田 尚之, 折居 裕
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1799-1804
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    内臓悪性腫瘍の皮膚・皮下転移は比較的稀であり,中でも結腸癌原発例の報告は少ない.われわれは皮膚・皮下転移を契機に発見されたS状結腸癌の2例を経験した.症例1は50歳代女性で左背部皮下腫瘤を主訴に当院整形外科を受診した.MRIで周囲組織への浸潤があり,血中CEA高値とあわせ転移性皮膚腫瘍を疑い全身精査を施行したところ,S状結腸癌,皮下転移と診断した.S状結腸切除D2郭清を施行し術後補助化学療法を施行していたが術後1年で右副腎転移・下大静脈進展出現し術後1年8カ月で原病死した.症例2は70歳代女性で右大腿部に増大する発赤と硬結を認め,近医にて生検したところ転移性腺癌の結果であった.全身精査でS状結腸癌,皮膚・肝転移と診断した.腸管狭窄に対しステントを留置し緩和治療を行ったが,診断時より2カ月で原病死した.
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  • 安田 誠一, 稲本 将, 武田 佳久, 寺村 康史, 橋田 修平, 赤松 信
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1805-1809
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は76歳,女性.上行結腸癌に対し右半結腸切除術施行後,2カ月目より多数の下肢を中心とした皮下腫瘍が出現し,適宜摘出術を施行.病理組織検査にて上行結腸癌の皮下転移と診断された.初回手術1年後のPETでは皮下,皮膚転移の他に明らかな遠隔転移を認めなかったが,その後他の遠隔転移の進行により,初回手術後1年8カ月で死亡した.結腸癌の下肢を中心とする皮下転移は非常に稀であり,文献的考察も含めて報告する.
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  • 織畑 道宏, 塚田 健次, 國井 康弘, 原口 美明, 小林 滋, 鎌野 俊紀
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1810-1815
    公開日: 2012/01/25
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    症例は68歳,男性.直腸癌膀胱浸潤で低位前方切除術・膀胱部分切除術,転移性肝癌で肝部分切除術,膀胱腫瘍で経尿道的治療の既往がある.2009年2月に突然の意識障害と尿の食物による汚染を認めた.前医に入院し,高アンモニア血症および膀胱造影検査で膀胱回腸瘻と診断され,回腸盲腸バイパス術が行われた.その後も症状は改善せず,当院転院となり,2009年10月再手術を施行した.術前合併症に慢性肝不全,糖尿病を認め,前医の回腸盲腸バイパスを活用し,瘻孔を食物の流れから分離するため,瘻孔のある回腸を嚢状に切離・閉鎖した.術後は高アンモニア血症による症状はない.手術前,血清アンモニアと尿素窒素と血清クロールは高値を示したが,術後有意低下した.血清カリウムは術前後で差を認めなかった.
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  • 後藤 晃紀, 長嶺 弘太郎, 亀田 久仁郎, 鈴木 紳祐, 杉浦 浩朗, 久保 章, 竹川 義則
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1816-1820
    公開日: 2012/01/25
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    下行結腸癌に起因した肝膿瘍の1例を経験したので報告する.症例は61歳女性で2週間続く38度台の発熱を主訴に近医を受診した.腹部超音波検査で肝右葉に径4cm大の腫瘤を認めたため当院を紹介受診し,精査で肝膿瘍と診断され当院緊急入院となり,抗生剤投与で炎症反応は軽快したが,第14病日に施行した腹部造影CT検査で下行結腸に全周性の壁肥厚と口側腸管の拡張を認め,大腸内視鏡検査で下行結腸に全周性の2型腫瘍による狭窄を認めた.生検で腺癌と診断され,経肛門イレウス管で減圧し待機手術予定であったが,挿入2日後に大腸癌イレウスからショック状態となり,緊急でHartmann手術を施行した.病理組織学所見よりtub1,pSE,pN1,fStageIIIaと診断した.術後4年現在まで,肝膿瘍や癌の再発はない.まれではあるが肝膿瘍が大腸癌に起因することがあり,肝膿瘍の原因検索時には下部消化管精査も行う必要があると考えられた.
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  • 小倉 俊郎, 伴 大輔, 工藤 篤, 小林 大輔, 有井 滋樹
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1821-1826
    公開日: 2012/01/25
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    症例は73歳,女性.18年前に健診で肝S1 Spiegel葉に5cm大の肝腫瘤を指摘され,精査を勧められたが放置していた.最近になり心窩部痛を契機に近医を受診し,精査をしたところ単純CTでは低吸収で,造影早期で辺縁から緩徐に造影効果の増強する6cm大の腫瘤像を認めた.MRIでは内部に脂肪成分が示唆された.以上より血管筋脂肪腫または脂肪成分に富んだ高分化型肝細胞癌が疑われたため,手術を施行した.腫瘍外観は黄褐色調,膨張性に発育し周囲への浸潤は認めず,肝spiegel葉切除術を施行した.組織像から肝細胞腺腫との鑑別に苦慮したものの最終的に高分化型肝細胞癌と病理診断された.高分化型肝細胞癌と肝血管筋脂肪腫および肝細胞腺腫は臨床学的,病理学的にその鑑別が困難なことがあり,診断には詳細な検討を要する.
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  • 石崎 守彦, 海堀 昌樹, 松井 康輔, 吉田 和正, 奥野 雅史, 權 雅憲
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1827-1832
    公開日: 2012/01/25
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    症例は70歳,男性.右季肋部痛のため近医受診,腹部CTで肝腫瘍および肝内血腫を指摘され緊急入院となった.保存的加療で安定し退院後,精査加療目的で当院へ紹介受診された.血液検査所見で肝炎マーカー陰性,腫瘍マーカーはAFP:3,959ng/ml,PIVKA2:61mAU/mlと上昇,腹部CTで肝前区域~S4にかけ早期濃染を呈し内部に血腫と思われる低吸収域を伴う腫瘍と,その周囲に被膜下血腫と思われる低吸収域を広範囲に認めた.肝細胞癌切迫破裂と診断し肝切除術を行った.肉眼所見は被膜を有する5cm大の腫瘍で,その周囲に多量の被膜下血腫を伴い,腫瘍内にも血腫が認められた.病理所見は低分化型の肝細胞癌であった.術後経過良好で20日目に軽快退院となった.被膜下血腫に留まった肝細胞癌破裂の本邦報告例は比較的稀であり,若干の文献的考察を含め報告する.
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  • 増井 俊彦, 渡邉 栄一郎, 大沼 秀行, 徳家 敦夫
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1833-1837
    公開日: 2012/01/25
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    症例は72歳,男性.38℃台の発熱にて当院救急に来院.血液検査上,炎症所見および黄疸を認め腹部US施行,肝S3-4に腫瘤および液状成分を認めたため肝膿瘍と診断された.CTでは造影効果の低い直径67mmの腫瘤と内部に少量の液体成分を認め,穿刺組織診では未分化癌との診断であった.炎症軽快後,肝拡大左葉切除術を施行,病理標本では一部骨形成,軟骨形成をきたし,破骨巨細胞,紡錘形細胞が混在する一方,上皮性成分を示すサイトケラチンが陽性,またαフェトプロテインは陰性であったものの肝細胞癌に特徴的なマーカーであるGlypican3が陽性であり,肝癌派生の癌肉腫との診断であった.肝癌肉腫はきわめてまれな疾患であり,現在までに約40例前後の報告がみられるのみである.一方,肝内に造影効果の低い腫瘍を認め,石灰化の存在など画像上典型的でない場合には,肉腫の存在を考慮する必要がある.
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  • 松本 晶子, 藤田 恒憲, 西村 透, 松本 拓, 藤原 英利, 和田 隆宏
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1838-1842
    公開日: 2012/01/25
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    症例は41歳,女性.右季肋部痛にて当院を受診.術前の画像所見では胆嚢内腔に隔壁様構造を伴っており,胆嚢の屈曲と判断した他は胆道系の形態異常は認めなかった.胆石胆嚢炎ならびに総胆管結石の診断にて内視鏡的総胆管結石摘出術施行後に腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した.術中所見では胆嚢は外観上正常の所見を呈し,胆嚢管の分岐異常等も認めなかった.切除胆嚢は内部に隔壁を認め,内腔が二分されており,病理組織学的にも両側に粘膜層,固有筋層を認め,漿膜下層で癒合していたことから,隔壁型二葉胆嚢と診断した.
    重複胆嚢はまれな胆嚢の形態異常の一つであり,その亜型である二葉胆嚢はさらに報告が少ない.今回われわれは,隔壁型二葉胆嚢に対して腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行した1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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  • 高見 一弘, 阿部 友哉, 三関 哲矢, 奥 隆臣, 井伊 貴幸, 富永 剛
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1843-1847
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    今回,右胃大網動脈グラフトを用いた冠動脈バイパス術後に亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行しえた症例を経験したので報告する.症例は80歳の男性で55歳と78歳時に心筋梗塞に対し冠動脈バイパス手術を施行されていた.今回は発熱と黄疸から閉塞性黄疸が疑われ精査にて下部胆管癌の診断となった.術前病期や年齢を考慮して胃十二指腸動脈温存による亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行した.術中所見では幽門部大彎側の血管処理がなされ,胃十二指腸動脈の末梢である右胃大網動脈グラフトは拍動良好で,肝外側区域の腹側を頭側に向かって走行し縦隔内に至るのが確認された.手術は胃切離を先行して行い直視下に広く露出された膵頭部前面から胃十二指腸動脈─右胃大網動脈グラフトを末梢から胃十二指腸動脈根部に向かって膵十二指腸動脈分枝の処理を行うことで手術を比較的容易に遂行できた.術後は特に合併症を認めず経過良好であった.
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  • 亀井 敬子, 安田 武生, 山崎 満夫, 石川 原, 中居 卓也, 竹山 宜典
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1848-1852
    公開日: 2012/01/25
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    症例は55歳,男性.左上腹部痛を主訴に近医受診.その際の血液検査にて血小板減少を指摘され,以後,血小板減少症,脾腫,門脈圧亢進症の診断にて経過観察されていた.しかし,初発から17カ月後の腹部CT検査にて脾臓浸潤を伴う膵尾部腫瘍を認めたため当科へ紹介入院となった.入院時検査所見では血小板7.8×104/μlと減少を認めた.腹部CT所見では膵尾部に脾臓へ浸潤している長径約7.5cmの造影不均等な腫瘍像と脾静脈閉塞を認め,FDG-PET検査でFDGの強い集積を認めた.膵腺房細胞癌を疑い,膵体尾部脾合併切除術を施行した.病理検査では腺房細胞に類似する腫瘍細胞を認め,免疫染色でtrypsin陽性であり膵腺房細胞癌と最終診断した.脾静脈閉塞は脾機能亢進による血小板減少をきたすことは知られているが,本症例のように血小板減少を契機に診断された膵腺房細胞癌の報告例はなく,若干の文献的考察を加えて報告する.
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  • 三宅 聡一郎, 國土 泰孝, 渡辺 信之, 村岡 篤, 立本 昭彦, 津村 眞
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1853-1857
    公開日: 2012/01/25
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    症例は50歳,男性.発熱・腹痛を主訴に来院・腹部全体の圧痛と炎症反応,糖尿病を認め,腹部CT,超音波検査で脾臓に嚢胞性病変を認め脾膿瘍と診断した.抗生剤投与後も改善せず,入院3日目に経皮的持続ドレナージを開始した.灰白色の膿汁約1,500mLを吸引し,細菌検査で口腔内常在菌であるStreptcoccus sanguinis・oralisを検出した.入院32日目高熱,呼吸・循環状態が悪化したため遷延する敗血症と診断し,入院38日目に脾臓摘出術を施行した.病理標本では細菌塊による脾梗塞所見を認めたため感染性心内膜炎を疑い心エコーを施行した.僧帽弁前尖に疣贅と重度の僧帽弁閉鎖不全症を認めたため,それに起因する心不全と診断し転院.摘脾後14日目に僧帽弁置換術を施行した.
    口腔内常在菌による感染性心内膜炎が脾梗塞・脾膿瘍の原因と考えられた1例を経験したので報告する.
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  • 小松 英明, 長嵜 寿矢, 柴田 良仁, 山口 広之, 中島 正洋
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1858-1863
    公開日: 2012/01/25
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    症例は49歳,女性.健診にて貧血を指摘され,腹部膨満感もあり近医受診.当院にて精査となった.大腸内視鏡検査にて上行結腸に2型の腫瘍を認め生検にてGroup5,中─低分化腺癌の診断であった.CT上両側卵巣に大きな多房性嚢胞性腫瘤と右胸水,腹水貯留を認めた.上行結腸癌,同時性卵巣転移の疑いにて右半結腸切除+D3郭清,子宮付属器摘出を施行した.免疫染色にて大腸癌卵巣転移の診断確定となった.術後胸腹水の再貯留は認めず転移性卵巣腫瘍により発症したpseudo-Meigs症候群と考えられたので報告した.
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  • 堀田 紗代, 飯島 忠, 阿部 裕, 福島 元彦, 土岐 彰, 新井 一成
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1864-1869
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    内ヘルニアによる絞扼性イレウスは,診断が遅れ手術時期を逸した場合,腸管壊死に陥る重大な疾患である.今回,それぞれ異なる経過をたどり手術により良好な結果を得た大網および横行結腸間膜の異常裂孔への内ヘルニアによる絞扼性イレウスを3症例経験したので報告する.症例1は67歳男性で,術前造影CTで絞扼性イレウスと診断し,手術を施行した.小腸が大網にできた異常裂孔に嵌頓しており,同部位を切除した.症例2は55歳女性で,イレウス管造影で回腸に狭窄部を認め,手術を施行した.回腸の虚血性変化と大網の異常裂孔を認めたが,絞扼は解除されていた.症例3は,73歳女性で,胆汁性嘔吐が続き,上部消化管造影で空腸閉塞と診断した.手術所見は小腸が横行結腸間膜の異常裂孔より網嚢内へ嵌頓し絞扼されていた.内ヘルニアは一般に無症状なこともあり,診断に苦慮する場合が多い.有症状時に造影CTや上部消化管造影などの画像診断を詳細に検討することが重要である.
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  • 里村 仁志, 増田 典弘, 伊藤 知和, 滝田 純子, 最上 恭至, 加藤 広行
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1870-1876
    公開日: 2012/01/25
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    症例1は79歳,男性.主訴は腹痛,食欲不振.イレウスの診断でイレウス管留置し消化管減圧後にイレウス管造影を施行し内ヘルニアと診断.第3病日に腹腔鏡下手術施行.S状結腸間膜左葉に約4cmの欠損孔を認め,同部に回腸が嵌頓しており,S状結腸間膜内ヘルニアと診断.腹腔鏡下に嵌頓した回腸を整復しヘルニア門を縫合し手術を終了.術後第11病日に退院となった.症例2は,80歳,男性で主訴は左下腹部痛.症例1と同様にイレウス管による減圧後に造影施行し内ヘルニアと診断.第9病日,腹腔鏡下手術施行.S状結腸間膜左葉に約3cmのヘルニア門を認め,8cm長の回腸が嵌頓していた.腹腔鏡下に嵌頓を整復,ヘルニア門を縫合閉鎖した.術後第6病日に退院となった.
    S状結腸間膜内ヘルニアはまれな疾患であり,イレウス管による消化管減圧後に腹腔鏡下に根治しえた症例を2例経験したので,文献的考察を含め報告する.
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  • 敦賀 陽介, 中川 隆公, 富岡 伸元, 大沢 昌平, 松岡 伸一, 秦 温信
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1877-1881
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は59歳,女性.糖尿病教育入院時のCTにて腹腔内に4.5cm大の腫瘤性病変を指摘され精査.造影CTにて腫瘍は辺縁平滑な楕円形で胃前庭部大彎側壁外に位置し,中心部に強く造影される領域が認められた.MRIではT1強調で全体にlow intensityを示し,T2強調では辺縁lowで中心部が不均一なhigh intensityを示した.超音波内視鏡では胃壁と腫瘍の境界は不明瞭であった.以上より,胃GISTを第一に疑い腹腔鏡下腫瘍摘出術を施行した.術中所見では腫瘍は胃壁とは連続しておらず,大網原発腫瘍であると考えられた.病理組織検査結果にて,Castleman病(hyaline-vascular型)と診断された.
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  • 緒方 健一, 工藤 啓介, 土居 浩一, 大地 哲史, 牧野 公治, 籏持 淳
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1882-1886
    公開日: 2012/01/25
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    症例は21歳,女性.2008年2月消化管穿孔の診断で緊急手術施行した.術中所見では糞便充塞による直腸穿孔,汎発性腹膜炎であった.穿孔部で直腸を離断し,S状結腸の単孔式人工肛門を造設した.術後26日目で退院となったが,退院後39日目に人工肛門直下のS状結腸が穿孔を起こし,緊急手術を施行した.術中所見では,硬便充塞で,人工肛門直下で穿孔を起こしていた.短期間のうちに2回自然の大腸穿孔を起こしたこと,さらに術中所見や既往歴から血管や組織,関節の脆弱性を疑わせるものが多かったことにより,基礎疾患の存在を疑い,遺伝子検索を行ったところ血管型Ehlers-Danlos症候群と診断された.本疾患は,血管や消化管の結合織が脆弱となり,動脈破裂,消化管出血・穿孔を起こすと考えられている.本症例のように,若年者で自然に大腸穿孔を起こす症例では,本疾患を疑う必要があり,厳重なフォローが必要であると考えられた.
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  • 金城 泉, 古堅 智則, 照屋 孝夫, 新垣 勝也, 山城 聡, 國吉 幸男
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1887-1893
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は70歳,女性.1996年1月に骨盤内後腹膜悪性血管周皮腫に対して動注化学療法後,切除術,1998年4月に局所再発にて対して腫瘍および仙骨合併切除術を行った.2007年まで再発は見られず,通院を自己中断したが,2009年11月に人間ドックの腹部超音波検査で腹腔内腫瘤を指摘され,当科を受診した.CTにて腹腔内に小腸と接する境界明瞭,内部不整な腫瘤性病変が認められた.既往と画像所見より悪性血管周皮腫の再発と診断し,2010年3月に切除術を施行した.腫瘤は大網に覆われており,大網とともに切除した.病理組織学検査は悪性血管周皮腫の再発の診断であった.血管周皮腫の術後には,10年以降に再発する症例もあり長期の経過観察が必要である.
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  • 篠原 剛, 高須 香吏, 五十嵐 淳, 山田 博之, 藤森 芳郎, 山岸 喜代文
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1894-1898
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は6歳,女児.右臀部痛のため受診した.右臀部に硬結を認め,約1カ月後膿瘍が形成された.膿瘍は切開排膿術で軽快したが,幼少時より数回膿瘍が再発しているため原因検索を行った.MRI,CT検査にて,直腸と尾骨との間に最大径2cmの嚢胞性腫瘤が認められた.仙骨前部の嚢胞性腫瘍と診断し腫瘍摘出術を行った.手術はposterior sagittal approach法(以下PSA法)を用い,尾骨下端より肛門縁に至るまで臀部正中線上に皮膚切開を加え,外肛門括約筋および肛門挙筋をそれぞれ正中にて縦方向に切開し腫瘤に到達,腫瘤を摘出した.病理学的検査所見では,嚢胞壁は角化した扁平上皮に覆われ皮膚付属器は認めず類表皮嚢胞と診断した.術後経過は良好で,術後9カ月の現在腫瘍の再発はなく,また排便機能障害も認められていない.
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  • 伊藤 貴洋, 河埜 道夫, 近藤 昭信, 田中 穣, 長沼 達史, 伊佐地 秀司
    72 巻 (2011) 7 号 p. 1899-1903
    公開日: 2012/01/25
    ジャーナル フリー
    症例は81歳,男性.腰背部の違和感を自覚し,徐々に増強し腹痛も呈したため,当院に救急搬送された.受診時の単純CTにて骨盤内小腸の拡張と閉鎖孔ヘルニアを認め,閉鎖孔ヘルニア嵌頓による小腸イレウスと診断した.CT後症状が消失したため,造影CTを行ったところ閉鎖孔ヘルニアは消失し,小腸の拡張も改善し自然還納したものと考えられた.小腸壁の造影効果も十分で,壊死を疑う所見もなく,待機的に発症30日後手術を行った.手術は鼠径法にてDirect Kugel Patch®を使用しヘルニア修復術を施行し,術後第3病日に退院となった.術後1年現在再発なく経過している.
    男性に発症し,自然還納したというまれな経過をたどった閉鎖孔ヘルニアの1例を経験した.待機的なDirect Kugel Patch®を用いた修復術が有用であったため,文献的考察を加え報告する.
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