日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
13 巻, 9 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 果実の低温障害に伴う生理化学的変化(その1)
    邨田 卓夫, 緒方 邦安
    1966 年 13 巻 9 号 p. 367-370
    発行日: 1966/09/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    台湾産のバナナ,仙人蕉を0.5°~2℃および4°~8℃に5, 10, 15日間貯蔵し,出庫後3000ppmのエチレン処理による追熟加工を行ない,低温障害の発生に伴う生理化学的変化と果実の品質を調べた。また中米産のGrosMichelを3°~5℃に貯蔵し,貯蔵中のアスコルビン酸含量の変化を調べた。
    (1) 0.5°~2℃貯蔵区は1日目に,4°~8℃貯蔵区は4日目に果皮に低温障害の病徴を生じ,障害の発生に伴って果皮の明度が減少する。0.5°~2℃に貯蔵した果実は貯蔵日数の経過とともに果皮の褐変が著しくなる。
    (2) 低温障害果は出庫後追熟処理を行なっても正常な呼吸のパターンを示さず,ことに長期間低温に貯蔵した果実では呼吸の異常がはなはだしい。また追熟後炭疸病菌の侵害を受けやすくなり品質が劣化する。
    (3) 健全果では追熟に伴って果皮のクロロフィルはほとんど消失するが,長期間低温に遭遇した果実では追熟処理を行なっても果皮のクロロフィルが完全に消失しない。
    (4) 4°~8℃に5~10日間貯蔵した果実でも,高濃度のエチレンによって追熟処理すれば,果皮の褐変による商品性の低下はみられるが,澱粉の加リン酸,加水分解による糖の増加がみられ,果肉の硬化は起こらず食用に供しうる。
    (5) 低温障害果実ではアスコルビン酸含量の減少がみられ,ことに果皮でこの傾向が著しい。
  • 生育に伴うタバコ緑葉多糖類ならびに遊離糖含量の変化
    水野 卓, 田中 恭二
    1966 年 13 巻 9 号 p. 371-374
    発行日: 1966/09/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) タバコ緑葉多糖類の構成糖組成を明らかにした(第1表)。
    (2) 生育に伴うタバコ緑葉多糖類ならびに遊離糖含量の変化を,在来種(桐ケ作)と黄色種(ヒックス)について測定し(第2, 4表),成熟に従い多糖類量は漸増し遊離糖量は減少する傾向を認めた。
    (3) タバコ緑葉多糖類と遊離糖類の葉位別含量を明らかにした(第3, 5表)が,着葉位による差異は認められなかった。
  • 森 健, 村岡 信雄, 小曽戸 和夫, 蔀 花雄
    1966 年 13 巻 9 号 p. 375-380
    発行日: 1966/09/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    白肉桃大久保種の有機酸組成とその冷蔵中および追熟による変化をシリカゲルクロマトグラフィーにより検討した。
    主要酸はリンゴ酸でありクエン酸がこれにつぎ,クロマトグラム上に12個のピークを検出した。
    未追熟果と追熟果を3°±0.5℃で約40日間貯蔵し,その間における各酸の変化を検討した結果,ほとんどすべての酸につき未追熟果では冷蔵20日目ごろに,追熟果では10日目ごろに変化期があることを認めた。また追熟果では35日目ごろにさらに第2回目の変化期があることを認めた。
    主要酸のリンゴ酸は冷蔵中にかなりの減少を示し,未追熟果では冷蔵約40日で入庫前の約80%量に,追熟果では約60%量になった。
    収穫直後の追熟および冷蔵未追熟果の出庫後の追熟による各酸の変化を検討し,いずれの場合も総遊離酸,リンゴ酸,クエン酸がかなり減少することを認めた。
  • 露木 英男, 望月 篤
    1966 年 13 巻 9 号 p. 380-384
    発行日: 1966/09/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 酒井 達郎, 川合 弘志
    1966 年 13 巻 9 号 p. 385-387
    発行日: 1966/09/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) 本実験は千歳飴の曲り防止のため行なったもので,製造後どのような保管温度に置かれても粘度が1010Poise以上あれば曲りは防止できる。
    (2) 濃縮温度140℃と145°~150℃では飴内部の結合状態が異なり,140℃の場合は145℃に比較すれば非常に曲りやすい。
    (3) 濃縮温度140°~150℃における見掛け活性化エネルギーは測定温度領域25°~40℃で85.4~63.2kcal/molである。
  • 塩田 芳之, 佐々木 哲哉
    1966 年 13 巻 9 号 p. 387-389
    発行日: 1966/09/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    数種のプラスチックフィルムに不活性ガスを充填したが,ポリエチレン,ポリプロピレンなどは通気性が大なため,数日で外気とほとんど同じになり酢レンコンの褐変防止に効果がなかった。セロハンは接着が完全であるかどうか判定しがたく,また,しわがよりやすいなどの欠点から不適当で,防湿セロハンがもっともよかった。罐も完全にガス置換が行なわれたならば,効果は大であると考えられる。フィルムの選択と気密に十分注意することにより,ある程度褐変を遅延させることができる。
  • 慶田 雅洋, 津郷 友吉, 川口 豊
    1966 年 13 巻 9 号 p. 390-394
    発行日: 1966/09/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    市販アミドブラック10B 3染料(Merckおよび国産品2種)について牛乳の蛋白質含量の測定に対する適用性を調べ,Diacid Light Green GS, Acid Light ScarletGL,およびオレンジGの3染料と比較検討した。その結果Diacid Light Green GS, Merckおよび国産品Aのアミドブラック10B染料が精度の点ではもっともすぐれていることを認めた。ただしこの3種のうち,Merckのアミドブラック10Bは牛乳1検体当たりの染料の単価が他の2染料の3倍以上になるので費用の点で難点がある。したがってDiacid Light Green GSおよび国産のAmino Black 10Bがすぐれた染料として推奨される。オレンジGは濾過法によればよい結果を得ることができるが,濾過法は実用としては不向きである。
  • 右田 正男
    1966 年 13 巻 9 号 p. 395-401
    発行日: 1966/09/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
  • 1966 年 13 巻 9 号 p. 402-408
    発行日: 1966/09/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
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