日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
15 巻, 12 号
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  • 塩田 芳之
    1968 年 15 巻 12 号 p. 547-552
    発行日: 1968/12/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    (1) サトイモはl-エピカテキンとロイコシアニジンを含み,会合型タンニンが多い。
    (2) サトイモのポリフェノールオキシダーゼは食塩に対する抵抗性が強く,剥皮サトイモを食塩水に浸漬してもかっ変を防止することはできない。
    (3) 酸処理により酵素活性は減ずる。とくにpH 4以下に保持すると効果が大である。
    (4) 表面部のポリフェノールオキシダーゼ活性は弱いが,ポリフェノール含量が多いためイモの中心より表面がかっ変しやすい。
    (5) 親イモは子イモよりポリフェノール含量は多いが,ポリフェノールオキシダーゼ活性は弱い。
    (6) 通気性の小さいフィルムで真空包装すると温度によって異なるが,ある期間,正常な状態を保つ。しかし,わずかの酸素でもかっ変を起こすためポリエチレンなどは効果がない。
    (7) 剥皮サトイモを冷蔵してもかっ変を防止することは困難である。
    (8) セレベスとアカメでは前者がポリフェノール含量が多い傾向が見られる。
  • 古内 幸雄, 高田 重勝, 永沢 信
    1968 年 15 巻 12 号 p. 553-556
    発行日: 1968/12/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    CMC-Na液に糖(砂糖またはブドウ糖)を8~23%,酸味料(乳酸またはリンゴ酸)を0.05~0.5%の範囲で添加したときの粘性挙動について検討した。
    砂糖またはブドウ糖を含むCMC-Na液の粘性は,砂糖またはブドウ糖だけの液の粘性とCMC-Naだけの液の粘性とを加算した値よりもはるかに高くなる。その傾向はCMC-Naの濃度によってはあまり変わらないが,糖の濃度が高いほど著しくなる。
    糖と酸を含むCMC-Na液の粘性は,糖を含まない(酸だけを含む)ときに比べて高く,酸によるCMC-Na液の粘性低下は糖(砂糖でもブドウ糖でもほぼ同程度)によって抑制される。
    以上のような現象は,糖分子がCMC-Na分子とからみ合い,また,橋かけ結合などもおきるために水和性が増加し,分子の相互作用が大になることによるものと考えられる。
  • (第1報)ポリ燐酸塩の鉄イオン封鎖作用と寒天の色におよぼす影響
    松橋 鉄治郎
    1968 年 15 巻 12 号 p. 557-562
    発行日: 1968/12/15
    公開日: 2010/03/08
    ジャーナル フリー
    食品添加用ポリ燐酸塩の金属イオン封鎖作用に着目して,鉄分による寒天の着色防止を試み,つぎの結果を得た。
    (1) 鉄イオン封鎖効果が,ポリ燐酸塩の種類(銘柄)と組成によって著しく異なること,また,鉄との混合比,鉄の濃度,加熱条件,共存カルシウム塩によって変化する状況などを知った。ただし,封鎖効果はチオシアン酸塩によるFe3+定量法に基づき,[鉄:ポリ燐酸塩]の反応比,および鉄の封鎖率とによって比較する方法を試みた。
    (2) 鉄塩を含ませた寒天熱液にポリ燐酸塩を添加して凍乾,再製した寒天の色(鉄による着色の防止状況)は,純水溶液系での封鎖効果に対応することを知った。Fe2+またはFe3+10ppmの寒天液に対して,たとえばH塩(第1表)300ppmで鉄による着色が完全に防止できた。Mn2+による着色の防止にもポリ燐酸塩が有効であった。
    反射率の測定に御指導,御援助いただいた岐阜県寒天研究室・原田典宜専門研究員,関係文献などを御教示いただいた千代田化学工業所(株)・山中茂氏,堤新一郎氏に深謝する。また,供試薬品を御提供いただいた,栗田工業(株),千代田化学工業所(株),東北化学工業(株),その他の諸製薬会社,薬局に謝意を表する。
  • (第2報)ポリ燐酸塩の寒天ゲル凝固力におよぼす作用
    松橋 鉄治郎
    1968 年 15 巻 12 号 p. 563-568
    発行日: 1968/12/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    Strength of agar gel containing 50-200ppm polyphosphates was decreased with the increase in the concentration of the additives when the agar solution was boiled with the additives for one hour. Longer boiling period also resulted in the decrease of the gel strength. However, very little decrease was observed in the gel of the same composition when polyphosphates were dissolved in hot agar solution without any further heating. Reduction of gel strength by polyphosphates was enhanced by 5ppm sulfuric acid. Such reduction was irreversible. Whiteness of dried the agar was improved by the addition of polyphosphates.
  • 佐藤 友太郎, 松浦 慎治
    1968 年 15 巻 12 号 p. 569-577
    発行日: 1968/12/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1968 年 15 巻 12 号 p. 579-582
    発行日: 1968/12/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
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