日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
14 巻, 5 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 中西 武雄, 牧野 稔, 足立 達
    1967 年14 巻5 号 p. 183-186
    発行日: 1967/05/15
    公開日: 2009/04/21
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    粉乳を光学顕微鏡によって観察する際に用いる,切片標本の作製法とその特徴を,電子顕微鏡による鏡検像と比較して論じた。
    (1) 本法は固定,染色,洗浄時の試料の分離に,ときとして小型分液漏斗による操作を併用しながら,小型遠沈管内で試料を170Gの低速回転で遠沈する操作を応用したもので,容易に染色切片を作製することができた。
    (2) 硝酸銀による粉乳中の乳糖の検出を本法に従って行ない,乳糖が連続相を形成していることを認めた。
    (3) 光学顕微鏡によって観察される粉乳中のほぼ中心部に存在する大気泡と,電子顕微鏡的に認められるキケロゲルとしての微小気泡との相異を論じた。
  • 森 健, 村岡 信雄, 蔀 花雄
    1967 年14 巻5 号 p. 187-192
    発行日: 1967/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル オープンアクセス
    シリカゲルカラムによる溶出分析法を用いて,リンゴ,洋ナシ,モモ,ウメ,ミカン,ブドウ,サクランボ,イチゴ,メロンの9果実20品種の有機酸組成および各酸の含量を検討した。
    以上の果実からシリカゲルクロマトグラム上に18個のピークからなる有機酸の存在が認められた。果実別にみると,リンゴには11~14個のピークからなる有機酸パターンが得られた。同様に洋ナシは12個,モモは12~14個,ウメは12~13個,ミカンは13個,ブドウは13~16個,サクランボは14個,イチゴは14個,メロンは13個のピークからなる有機酸パターンが得られた。
    主要酸構成をみると,リンゴ酸のみを主要酸とするものはリンゴとサクランボであり,クエン酸のみを主要酸とするものはメロンであった。ウメはクエン酸がもっとも多いが,リンゴ酸もかなり含み,ミカンとイチゴもクエン酸がもっとも多いが少量のリンゴ酸をともなっている。洋ナシは品種により主要酸構成がかなり異なり,バートレットがクエン酸を主要酸とし,ついでリンゴ酸もかなり含むのに対し,ラフランスではリンゴ酸のみを主要酸とし,クエン酸はほとんど認められなかった。モモはリンゴ酸がもっとも多くクエン酸がこれにつぐが,両酸の含量は品種によりかなりの差が認められた。ブドウはリンゴ酸と酒石酸を主要酸とし,ローズシオターと植原1号ではこの両酸の割合が約2対1でリンゴ酸のほうが多いが,ヤマブドウでは酒石酸のほうがやや多く認められた。
  • 貯蔵時の温度および湿度が水抽出リン酸とアミログラムに及ぼす影響
    杉本 勝之, 後藤 富士雄
    1967 年14 巻5 号 p. 193-198
    発行日: 1967/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル オープンアクセス
    馬鈴薯澱粉を貯蔵条件を変化させて保存したときの水抽出リン酸とアミログラムの変化を測定し,X線回折図についても検討した。
    (1) 予備実験から,30℃, RH 80%保存のものが水抽出リン酸の変化が著しく,室温に保存したものは時期により変化に差があった。
    (2) 温度および湿度を変化させて貯蔵したとき,貯蔵温度の低いときには変化が少なく,37℃では変化が大きいが,湿度の影響は少なかった。
    (3) 新澱粉の水抽出リン酸は37℃に保存したものでは初めの変化は大きいが徐々に低下した。室温に貯蔵したものは5~9月の気温の高い時期に変化した。
    (4) アミログラムの変化は37℃保存のものが大きく,粘度の低下は水分の減少によっても起こることがわかった。
    (5) 最高粘度時の温度は37℃保存のものが貯蔵後2ヵ月間で75℃から83℃まで上昇し,室温に保存したものはいずれも約1年後に3~6℃高くなった。
    (6) 塩化カルシウムのデシケーターに保存したものは水分量が5.54%まで低下し,糊化開始温度の低下がみられた。
    (7) 最高粘度と水抽出リン酸の変化量の間にはほぼ直線的な関係が認められた。
    (8) 37℃保存のものと古い澱粉のX線回折図は,いずれも貯蔵前のものに比較して差が認められなかった。
  • 熟成豆みそおよび豆麹中のアミンの定性
    南場 毅, 好井 久雄
    1967 年14 巻5 号 p. 199-203
    発行日: 1967/05/15
    公開日: 2009/04/21
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  • 繊維素グリコール酸ナトリウムの添加による影響
    西出 英一
    1967 年14 巻5 号 p. 204-207
    発行日: 1967/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル オープンアクセス
    Na-CMCを澱粉ノリに添加した場合の離水に及ぼす影響について検討した結果,つぎのような知見が得られた。
    (1) 澱粉ノリにNa-CMCを添加すると,Na-alg同様,澱粉ノリの離水が防止されることがわかった。
    (2) Na-CMCの粘度が近似している場合,エーテル化度によって,澱粉ノリの離水防止能力が異なり,低エーテル化度物ほど,効果が大きいことがわかった。
    (3) エーテル化度が近似している場合,Na-CMCの粘度が澱粉ノリの離水に及ぼす影響については,Na-alg同様,高粘性品が有効であることがわかり,この理由については高粘性品ほど,水和性が大きいためである。
  • 慶田 雅洋, 津郷 友吉
    1967 年14 巻5 号 p. 208-210
    発行日: 1967/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル オープンアクセス
    硫酸第一鉄・塩化第二鉄混合試薬によるアセトインのジアセチルへの酸化法およびジアミノベンジジン法によるジアセチルの定量法を組み合わせることによってカテージチーズのジアセチルとアセトインの合量を測定することができる。アセトイン含量は別に測定したジアセチル含量を差し引くことによって間接的に求められる。本法により国産の市販カテージチーズを分析した結果はアセトイン+ジアセチル13.8ppm,アセトインは9.6ppmであった。
  • 篠野 雄一, 吉原 卓, 大木 鋭江
    1967 年14 巻5 号 p. 211-212
    発行日: 1967/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル オープンアクセス
    (1) 0.35N Na citrate buffer (pH5.28)にベンジルアルコールを1%添加し,カラム温度を60℃にして自動分析計(日立KLA-3A型)により溶離を行なうと,従来単一と考えられていたトリプトファンピークは2つに分離し,対称性のよいシャープなトリプトファンピークが得られる。この2つの条件を組合せないと分離は不完全である。
    (2) 9×150mmカラムで約35分で分析可能である。6×100mmカラムでは本法でもなお分離は不可能である。
    (3) 本法によりカゼインを試料として加水分解前処理条件によるトリプトファン定量値の違いを比較検討した。
  • 山路 五郎
    1967 年14 巻5 号 p. 213-221
    発行日: 1967/05/15
    公開日: 2009/04/21
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  • 1967 年14 巻5 号 p. 223-227
    発行日: 1967/05/15
    公開日: 2009/04/21
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