日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
11 巻, 8 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 濃厚レモンジュース*の褐変に対する各種化合物添加の影響
    加藤 博通, 櫻井 芳人
    1964 年 11 巻 8 号 p. 313-316
    発行日: 1964/08/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    濃厚レモンジュースの保存中の褐変に影響を与える成分につき検討を行ない,つぎの結果を得た。
    (1) 3-D-GとHMFは褐色色素を形成する中間体であることが判明した。
    (2) 天然レモン果汁のみを製品と同一濃度に薄めるとほとんど褐変しないが,これにショ糖を加えると褐変を起す。この際ショ糖は転化するが,ブドウ糖と果糖のうち,ブドウ糖はほとんど褐変に関与せず,主とし果糖が褐変の原因となる。この場合,原料天然果汁に含有されるアミノ酸は微量でも褐変を促進すると考えられる。
    (3) 濃厚レモンジュースに少量含有されるアスコルビン酸(約3mg%)は褐変にほとんど影響しない。
    (4) 褐変防止に有効なのは亜硫酸であるが,30ppm程度の添加量でも多少の効果を認め得た。
    (5) 塩化ナトリウムは濃厚レモンジュースの褐変を促進する。
  • 原 利男, 久保田 悦郎, 古谷 弘三
    1964 年 11 巻 8 号 p. 317-320
    発行日: 1964/08/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    各種インスタントティーの水分定量法を確立するため,カールフィッシャー法,減圧乾燥法,および常圧乾燥法について比較検討し,つぎのような結果を得た。
    (1) インスタント煎茶の水分は,カールフィッシャー法により常温でメタノール抽出を20分行ない滴定することによって定量することができ,また再現性も非常にすぐれている。減圧乾燥法では,水銀柱5mm以下の減圧下で,五酸化リンを乾燥剤として用い,70℃にて5時間乾燥して得られる定量値が,また常圧乾燥法では100℃にて1.5時間乾燥して得られる定量値がカールフィッシャー法の定量値とまったく一致した。
    (2) インスタントほうじ茶の水分は,カールフィッシャー法により常温でメタノール抽出を30分行ない,滴定すること,減圧乾燥法では煎茶同様の条件で定量すること,常圧乾燥法では100℃にて2時間乾燥することにより定量できる。
    (3) インスメント紅茶の水分は,カールフィッシャー法によりほうじ茶同様の条件で定量できる。減圧乾燥法によっては,水銀柱5mm以下の減圧下で,五酸化リンを乾燥剤として用い,65℃にて5時間乾燥して得られる定量値が,また常圧乾燥法では95℃にて2時間乾燥して得られる定量値がカールフィッシャー法の定量値と比較的よく一致した。
  • 果実罐詰内における糖-酸-アスコルビン酸間の着色
    小曽戸 和夫, 数見 秀次郎, 鈴木 勝芳, 松岡 徹夫, 黒田 儀三郎, 蔀 花雄
    1964 年 11 巻 8 号 p. 321-326
    発行日: 1964/08/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    糖としてショ糖,ブドウ糖,有機酸としてクエン酸,リンゴ酸,酒石酸,フマール酸,フマール酸モノナトリウム,桃および洋ナシ果実内に存在する成分としてキシローズ,アラビノーズ,ガラクチュロン酸などと,L-アスコルビン酸およびエリソルビン酸間の着色を,桃果肉汁を基質として試験管内で加熱して比較した。有機酸のなかではフマール酸モノナトリウムが他の酸と異なった傾向を示したが,これはpHの相違によるものと解され,またアスコルビン酸が加わるといずれも着色したが,有機酸間に相違はほとんどみられなかった。キシローズ,アラビノーズは着色せず,ガラクチュロン酸は著しく着色したが,いずれもアスコルビン酸との着色はあってもわずかの程度であった。
    合成法によるDL-リンゴ酸の罐詰内における着色とアスコルビン酸の分解に対する影響を検討した結果,クエン酸に比較してわずかに着色し,アスコルビン酸の残存量も幾分少ない傾向はみられたが,実用的には差支えない程度で,罐詰製品の酸味も好ましく,経済的にも有利であることから利用価値のあることを認めた。
  • 冷麦およびクラッカーに添加したリジンの損失
    前田 清一, 佐々木 裕, 鎌田 光雄, 吉越 昭雄
    1964 年 11 巻 8 号 p. 326-328
    発行日: 1964/08/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    冷麦およびソーダクラッカーに添加したリジンの損失について検討した。
    (1) 冷麦をゆでた際の添加リジンの損失は,ゆで時間7分で21~25%であり,水洗いするとさらに25~30%が損失した。なおリジンを添加しためんは若干色が白くなり商品価値を高めたがその原因は不明である。
    (2) ソーダクラッカー製造中における添加リジンの損失は,製品の焼色によって異なり,標準品では13~15%であった。
  • 王 宝水, 五十嵐 脩, 藤巻 正生
    1964 年 11 巻 8 号 p. 329-342
    発行日: 1964/08/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) 肉製品中の澱粉定量法として従来用いられてきた重量法をSomogyi法と比較し,重量法によると非常に大きな値の得られることが認められた。したがって今後は重量法の代りにSomogyi法を用いるべきものと考えられた。
    (2) Somogyi法と硫酸による比色法とを比較したところ,比色法も簡便法として多くの場合使用可能であることが認められた。
  • 渡辺 篤二
    1964 年 11 巻 8 号 p. 343-359
    発行日: 1964/08/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 渡辺 篤二
    1964 年 11 巻 8 号 p. 354-359
    発行日: 1964/08/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1964 年 11 巻 8 号 p. 360-366
    発行日: 1964/08/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
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