日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
21 巻, 5 号
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  • (第5報)家鶏腸内細菌のミロシナーゼ様活性
    箕口 重義, 小島 孝子, 福沢 美喜男
    1974 年 21 巻 5 号 p. 215-222
    発行日: 1974/05/15
    公開日: 2010/03/08
    ジャーナル フリー
    家鶏腸内細菌のミロシナーゼよう活性に関するスクリーニングテストを近代的な腸内フローラ検索法を応用して実施した。
    本実験は68羽の正常鶏を用い,ナタネ種子から得たProgoitrinを基質とし,goitrinの分析は分光測光法によった。
    (1) 沸騰水処理で自家ミロシナーゼを失活させたナタネ油粕を投与した家鶏の小腸,直腸および血液中からgoitrinが検出された。
    (2) 各種消化管内容物のインキュベーションテストの結果から直腸内容物には一貫してprogoitrinからgoitrinへの加水分解能が認められ小腸,直腸内容物にも,ときにミロシナーゼよう活性が認められた。しかし,その他の部位の内容物にはミロシナーゼよう活性は全く認められないことを知った。
    (3) ミロシナーゼよう活性を有する細菌は盲腸内容物及び盲腸糞から分離され,それらはCatenabacterium, Bifidobacterium, Bacteroidaceae, Streptococcus,及びEnterobacteriaceaeなどと推定される各種腸内細菌であった。
  • (第1報)蜂蜜酵素の安定性
    越後 多嘉志, 竹中 哲夫, 市村 真
    1974 年 21 巻 5 号 p. 223-227
    発行日: 1974/05/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    蜂蜜の品質に関する一連研究として,蜂蜜中の酵素の安定性を調べた。
    (1) 酵素液中にはアミラーゼ,グルコースオキシダーゼ,α-グルコシダーゼが存在し,ゲルろ過法によってそれらの活性区分を明らかにした。
    (2) 酵素液中の上記各酵素の作用最適条件を第1表に示した。またpH安定性試験から蜂蜜のpH(約3.8)附近ではどの酵素も不安定であった。
    (3) 酵素液あるいは蜂蜜中でのアミラーゼは,加熱に対して比較的安定であり,グルコースオキシダーゼは最も不安定であった。酵素液を冷温(3℃)貯蔵すると活性低下をほとんど認めないが,室温(20℃)貯蔵では低下を認め,この場合アミラーゼの低下度合が少なく,グルコースオキシダーゼが最も大きかった。
    (4) 密封したガラス瓶に蜂蜜を7か月間室温(20~28℃)貯蔵した結果,酵素活性の損失度合はアミラーゼが最も少なく,α-グルコシダーゼとグルコースオキシダーゼはともにアミラーゼよりも2倍ぐらい多かつた。
  • (第3報)凍結卵白の泡立ち性の変化
    森 高明, 中村 良, 佐藤 泰
    1974 年 21 巻 5 号 p. 228-233
    発行日: 1974/05/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    -20℃で凍結保存した全卵の泡立ちが悪くなる原因として,凍結による卵白の変化を考え,-20℃で凍結保存した場合の卵白の変化について検討した。
    (1) 凍結卵白に未凍結卵黄を混合したものの起泡力は,未凍結卵白に未凍結卵黄を混合したものに比べて低かった。また,卵白のみについても凍結卵白の起泡力ならびに安定度は低かった。
    (2) (NH4)2SO4を用いた塩析曲線で,凍結卵白はglobulin区分に変化が認められた。
    (3) (NH4)2SO4 0.45飽和で沈殿するglobulin区分の起泡力も,未凍結全卵白より凍結全卵白の方が有意に低かった。
    (4) 卵白より調製したたん白質のチゼリウスの電気泳動図において,凍結全卵白のglobulin+lysozyme, ovomucoid+flavoproteinおよびovomucinの各区分 は未凍結全卵白と異なる泳動図がえられた。
    (5) 以上の結果にもとずき,-20℃で凍結保存した 卵白の泡立ち性の低下の原因はglobulinおよびovomucinの変化によるところが大きいものと考えた。
  • 斎尾 恭子, 佐藤 巖, 渡辺 篤二
    1974 年 21 巻 5 号 p. 234-238
    発行日: 1974/05/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    末変性脱脂大豆粉より7S蛋白質に富む画分(7SPRF)11S蛋白質に富む画分(11SPRF)を調製し,各々の食品加工特性を調べた。
    (1) 魚肉すりみは70℃付近,7SPRFは80℃付近,11SPRFは90℃以上に加工適温があった。また11SPRFは,7SPRFに比して,高い伸び(変形率)を有していた。
    (2) 夏場と冬場に製造された道産すりみC級との混合試験において,夏場のすりみは冬場のものに比べてゲル形成能が著しく劣るため,11SPRF添加により補強効果を示した。
    (3) 11SPRFは7SPRFに比べて保水力が高く,加水量を増しても弾力性に富むゲルを形成した。
    (4) 乳化力は,7SPRFが11SPRFに比べていく分高かった。
  • 岡本 奨, 松浦 かよ子
    1974 年 21 巻 5 号 p. 239-241
    発行日: 1974/05/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
    粉末状分離大豆蛋白質の保存中の不溶化は,製品の含水率,保存温湿度の影響を受け,含水率が高いほど,また温湿度が高いほど不溶化が早い。不溶化した粉末はメルカプトエタノール溶液およびSDS溶液によって著しく可溶化され,0.008Mメルカプトエタノールと0.1%SDSの混合液に完全に溶解する。不溶化に伴って分子表面の遊離SH基がわずかながら減少し,また電気泳動的に比較的泳動のおそい成分が減少する。製造時にNSIの十分高いものでも,分子表面には遊離SH基,疎水基が露出されており,保存条件によって分子間相互反応によって不溶化する可能性を残すことを認めた。
  • 石井 猛
    1974 年 21 巻 5 号 p. 242-248
    発行日: 1974/05/15
    公開日: 2010/01/20
    ジャーナル フリー
  • 1974 年 21 巻 5 号 p. 249-256
    発行日: 1974/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
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