日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
20 巻, 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 動脈硬化発生論における血栓の意義づけと臓器動脈血栓症
    田中 健蔵
    1983 年 20 巻 3 号 p. 201-206
    発行日: 1983/05/30
    公開日: 2009/11/24
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  • 折茂 肇, 土井 邦紘, 葛谷 英嗣, 赤沼 安夫, 嶋田 裕之, 佐古 伊康, 島 健二
    1983 年 20 巻 3 号 p. 207-238
    発行日: 1983/05/30
    公開日: 2009/11/24
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  • 日本人とタイ人について
    村井 淳志, 宮原 忠夫, 亀山 正邦, Viboon Rattanapanone
    1983 年 20 巻 3 号 p. 239-242
    発行日: 1983/05/30
    公開日: 2009/11/24
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    高密度リポ蛋白 (HDL) は動脈硬化の進展を阻止するという考えが有力になり, 動脈硬化性疾患が少ない国では多い国よりも血清HDL値が高いとの予想のもとに, 血清リポ蛋白値の国際比較が試みられている. しかし方法論的に妥当なものは少ない.
    われわれは同一のHDLコレステロール (HDL-C) 測定用キットを用いて, 京都とタイ国CHIANGMAIにおいて, 健常成人の血清総コレステロール値とHDL-C値を測定した. タイ人のHDL-C値は男女とも日本人のそれよりも有意に低かったが, 血清総コレステロール値は日本人よりむしろ高値であった. 従ってタイ人のHDL-C値と血清総コレステロール値の比は日本人よりも有意に低かった. このパターンはKNUIMANらがアジア人の特徴としたものに一致している. その後タイ人のHDL-C値は低いが, 冠動脈疾患と脳血管障害患者ではHDL-C値がいっそう低いことが確かめられた. しかしタイ人に動脈硬化性疾患が多いわけではないので, 発展途上国にみられるHDL-Cの低値を直ちに動脈硬化に結びつけない方がよいと考えられた.
  • 上田 慶二, 坂井 誠, 佐藤 靖史, 東丸 貴信, 杉浦 昌也, 大川 真一郎, 松下 哲, 村上 元孝
    1983 年 20 巻 3 号 p. 243-250
    発行日: 1983/05/30
    公開日: 2009/11/24
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    昭和52年1月より昭和56年3月までに急性心筋梗塞 (AMI) のためCCUに入院した60歳以上の老年者85例 (平均年齢76.6歳) につき, 心不全の重症度, 血行力学的障害, 早期予後などを検討するとともに, 剖検例については病理学的検索を行い, 以下の成績を得た.
    1. 全症例の30日後の生存率は51.6%であり, 80歳以上の同期生存率は29.6%と低値であった. 後壁梗塞例の生存率は前壁梗塞例に比し低い傾向を認めた.
    2. 入院時に臨床的に心不全, ないしショック症状を認めた例は72.9%, 血行力学的異常を呈した例は68.7%と高率であり, 血行力学的異常例のうち低心拍出量のみを示す群が多く認められた. また心不全重症度, 血行力学的障害は早期予後と密接な関連を示した.
    3. 下壁梗塞例では, 前壁梗塞例に比し血行力学的に低心拍出量群が多く, 高率な右室梗塞と心室中隔梗塞両者の合併がその一因であると推定された.
    以上の成績は, 老年者AMIの臨床的, 病理学的特徴を示す所見と考えられた.
  • 社会医学的検討成績
    牟田 和男, 牧 俊夫, 加藤 堅一, 井林 博, 中谷 光代
    1983 年 20 巻 3 号 p. 251-261
    発行日: 1983/05/30
    公開日: 2009/11/24
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    福岡県下の百歳以上の超高齢者 (以下百歳老人) 60名中40名 (男子7名, 女子33名) について直接訪門して健康診断を施行し, その社会医学的検索を行った.
    1) 百歳老人の居住分布は現在の人口分布にほぼ一致し, 長寿地区の局在は認めなかった. しかしその出生と生育地は過半数 (30名, 75.0%) は農村で, とくに内陸平野で都市近郊型農業地域である筑後地方出身者が14名と多数を占め, 純漁村, 農漁村出身者は少なかった.
    2) 百歳老人は同胞中で上位出生者が多く, 出生順位第1~3子が過半数 (67.5%) で長男・長女が多かった. 青壮年期の職業は24名 (60.0%) が比較的重労働の職種経験者であり, 特に女子にその傾向を認め, また老年期まで勤労従事者が80.0%を占めた.
    3) 百歳老人は脳血管障害, 糖尿病, 腫瘍性疾患手術の既往はないが, 80歳以降骨格系変性疾患, 白内障罹患者を多く認めた. 現在の医療受診率は16名 (40.0%) と低く, 高血圧加療中のものを2名認めた. 視力は良く保持され日常生活可能なものが過半数を占めるが, 聴力の著明低下は36名 (90.0%) 認めた. ADLでは25名 (62.5%) が日常生活可能と判定しえた.
    4) 百歳老人の家系的な長寿傾向は確認できなかった. その生活様式は多世代同居型であり, 居住環境が良好に保持され, また家族の百歳老人の介助, 食事への配慮など環境因子が良いことが注目された.
    5) 栄養調査では特定の長寿食はなく, 多くは家族の調理で低カロリー, 低塩食の摂取者が多い. とくに緑黄野菜と動物性蛋白を充分摂取している者が多かった. 嗜好として喫煙歴を有するものは極く少数3名 (7.5%) であったが, 飲酒に関しては15名 (37.5%) が飲酒歴を有し, 現在も10名 (25.0%) に清酒嗜好を認めた.
  • 1983 年 20 巻 3 号 p. 262-279
    発行日: 1983/05/30
    公開日: 2009/11/24
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