日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
14 巻, 5 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 武田 誠郎, 兼子 俊男, 嶋津 孝, 内田 清久, 佐藤 辰男
    1977 年 14 巻 5 号 p. 337-358
    発行日: 1977/09/30
    公開日: 2009/11/24
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  • 小町 喜男, 佐々木 直亮, 尾前 照雄, 亀山 正邦, 後藤 文男, 鈴木 二郎, 水上 公宏, 鈴木 敏巳, 上村 和夫, 額田 忠篤
    1977 年 14 巻 5 号 p. 359-410
    発行日: 1977/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • とくに有髄神経線維の嗜銀性肥大病変について
    斉藤 光典, 朝長 正徳
    1977 年 14 巻 5 号 p. 411-417
    発行日: 1977/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    剖検61例 (25歳-96歳) の動眼神経根を検索し, 老年者の動眼神経根には, 有髄神経線維の嗜銀性肥大病変 argyrophilic swelling of myelinated nerve fiber が多くみられた. この嗜銀性肥大病変は, 銀染色にて, 一見軸索肥大のごとき形態を示し, 縦断切片では, 円状・楕円状・紡錘状を示し, 横断切片では, 円形・楕円形を示し, その直径 (長径) は5~10μのものと, 10~20μのものとがあった. 直径5~10μの嗜銀性肥大病変は, 加齢と相関関係を認めず, 悪性腫瘍 (癌) の例に多かった. 直径10~20μの嗜銀性肥大病変は, 加齢と相関関係を示し, とくに80歳代以上の高齢者に多く認められたが, 悪性腫瘍 (癌) との相関関係はなかった.
    組織化学的に, この嗜銀性肥大病変は, PAS強陽性・luxol fast blue 弱陽性・sudan black B 弱陽性の染色性を示し, 脂質主体の異常物質の蓄積と考えられた.
    電顕的に, この嗜銀性肥大病変は, 軸索と髄鞘の隙間, すなわち軸索周膜 axolemma に接する Schwann 細胞の胞体内 (Schwann 細胞の傍軸索胞体 adaxonal cytoplasm of Schwann cell 内であって, 内軸索間膜 inner mesaxon 内ではない) に, electrical dense bodies・lipids・lysosmes・vesicles 等が集積したものであり, 軸索肥大 axonal swelling はみられなかった. 電顕豫より, この嗜銀性肥大病変は, Schwann 細胞の代謝障害, 言い換えれぼ, Schwann 細胞の髄鞘形成不全によるものである可能性が示唆された.
  • 小林 祥泰, 熊田 博子, 衣川 秀一, 古橋 紀久, 大坂 彰, 沢田 徹, 田崎 義昭
    1977 年 14 巻 5 号 p. 418-424
    発行日: 1977/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    連続脳血管撮影による脳循環時間測定の意義を明らかにすることを目的とし, 以下の検討を行った. 対象は1971年から1975年までの4年間に北里大学病院内科へ入院した脳血管障害252例および変性疾患等で脳血管写上正常であった12例の計264例である. これらの症例について連続脳血管写による脳循環時間の測定を行ない, 動脈硬化所見, 加齢, 高血圧の有無等との関係を検討した. また, このうち31例についてはN2O法による脳循環測定を行い脳循環時間との比較検討を行った. 脳循環時間 (CCT) は内頚動脈サイフォン部最大充えいから静脈角出現までの時間とした. 脳硬塞例で主幹脳動脈閉塞を認めなかった160例については, 脳血管写上の主幹動脈硬化所見により硬化度を3段階に分類して検討した.
    結果: 1) 正常群12例 (平均年齢40.1±15.3歳) の平均脳循環時間は4.17±1.03秒であった.
    2) 急性期脳出血例では平均脳循環時間は6.33±0.99秒と著明に遅延しており, 急性期クモ膜下出血例では5.43±1.05秒であった. クモ膜下出血では急性例に比し慢性例で有意なCCTの短縮がみられたが, 脳出血では慢性期にもなお, CCTの遅延傾向がみられた.
    3) 脳硬塞例では主幹脳動脈硬化の進展に伴って平均脳循環時間の遅延がみられ, 急性例では, 0~I度群で4.94±0.95秒, II度群で5.43±1.33秒, III度群で5.70±0.76秒であった. 中大脳動脈閉塞例で6.18±1.04秒と最も遅延していた.
    4) 脳硬塞例においては発病後期間および高血圧の有無とCCTの間に明らかな関係は認められなかった.
    5) 主幹脳動脈閉塞のない脳硬塞例において, 加齢の影響は71歳以上でみられ, 70歳以下群の平均脳循環時間に比して有意な遅延がみられた.
    6) N2O法により測定した脳血流量 (CBF) および脳酸素消費量 (CMRO2) は脳血管写上の硬化度の進展に伴い減少傾向を示し, 脳血管抵抗 (CVR) は増加傾向を示した.
    7) 脳硬塞例においてはCCTとN2O法によるCBFは負の有意相関を示し, CCTとCVRとの間には正の有意相関が認められた.
  • 楠 正仁, 額田 忠篤, 栗山 良紘, H. Abe, 津田 能康, 青山 喬, 杉谷 義憲
    1977 年 14 巻 5 号 p. 425-430
    発行日: 1977/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    陳旧期脳卒中患者100例 (脳出血14例, 脳硬塞86例) について, 入院時における血清ナトリウムおよびカリウム値の集計を行い, 対照例すなわち脳卒中既往のない正常血圧者のそれと比較検討した. また血清電解質値を修飾すると考えられる要因として, 食餌経口摂取の有無, 降圧利尿剤投与の有無, 高血圧合併の有無の3点をとりあげ, それぞれの電解質値への影響を観察した. すなわち, 対象脳卒中患者を, 経口摂取可能群と非経口摂取群, 降圧利尿剤投与群と非投与群, 高血圧合併群と非合併群にそれぞれ分類し, それら各2群間の血清電解質値を比較検討した.
    結果として, (1)血清カリウム値は, 陳旧期脳卒中例において対照例に比し有意の低値をみとめた. また脳出血例における血清カリウム値は, 脳硬塞例に比し有意の低値を示した. 対象患者を, 各修飾因子毎に上記のように分類し, 血清電解質値を比較検討したが, 血清カリウムについては, いずれの2群間にも有意差をみとめなかった. (2)血清ナトリウム値は, 陳旧期脳卒中例のうち非経口摂取群において経口摂取可能群に比して有意の低値をみとめた. 電解質修飾因子の検討では, 降圧利尿剤投与群と非投与群, 高血圧合併群と非合併群の間で, 血清ナトリウム値について有意差をみとめなかった.
    以上の結果から, i) 陳旧期脳出血例と脳硬塞例の間に血清カリウム値について有意差がみとめられたが,これは脳実質障害を含めた何らかの中枢性の影響によること 示唆された. ii) 対象患者のうち, 非経口取摂例においてみとめられた血清ナトリウム低下は, ナトリウム摂取不足による可能性が大きいと考えた.
  • 1977 年 14 巻 5 号 p. 431-452
    発行日: 1977/09/30
    公開日: 2009/11/24
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