日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
37 巻, 3 号
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
  • 村井 淳志
    2000 年 37 巻 3 号 p. 175-181
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 飯野 正光
    2000 年 37 巻 3 号 p. 182-187
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    細胞内カルシウム・シグナルは, 脳機能, 循環, 内分泌・外分泌, 代謝, 免疫, 受精・発生など重要な生体機能に関与するとともに, これに関連した病態も知られている. カルシウム濃度は細胞内で一様に上昇することもあれば, カルシウム・ウエーブ/オシレーションといった複雑な時間的・空間的パターンをとる. このようなカルシウム・シグナル・パターンの複雑さが, 機能の多様性を生み出しているものと考えられ, これを実現する分子機構が明らかにされつつある.
  • 三好 功峰
    2000 年 37 巻 3 号 p. 188-191
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 森 眞由美
    2000 年 37 巻 3 号 p. 192-196
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
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  • 横野 浩一, 三木 哲郎
    2000 年 37 巻 3 号 p. 197
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
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  • 森下 竜一, 荻原 俊男
    2000 年 37 巻 3 号 p. 198-201
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    遺伝子治療が臨床の現場で開始され, はや10年近い時間が過ぎつつある. 循環器疾患における遺伝子治療は当初その対象とすら見なされていなかったが, 現在ではがんや先天性疾患における遺伝子治療以上に将来性が語られている. 事実, 米国タフツ大学におけるVEGF遺伝子による閉塞性動脈硬化症に対する遺伝子治療の臨床試験は, 最も成功している試験と見なされている. 現在循環器疾患における遺伝子治療で臨床試験が開始されたものは, 閉塞性動脈硬化症, 経皮的血管拡張術後再狭窄, グラフト再不全, 心筋梗塞, 狭心症など多岐にわたっている. 本稿では, 老年者における遺伝子治療の利点と臨床研究の紹介を行う.
  • 横出 正之
    2000 年 37 巻 3 号 p. 202-206
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    Atherosclerosis leading to coronary heart disease and cerebrovascular disorders is the most serious cause of death in the industrialized societies. For the last two decades, great advances have been made in understanding the pathogenesis of those disorders by studies based on molecular and cell biology. These findings have been confirmed by several randomized clinical trials. In this article, the current status of treatment and prevention of atherosclerosis will be reviewed and discussed.
  • 岩坪 威
    2000 年 37 巻 3 号 p. 207-211
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    The deposition of amyloid β peptides (Aβ) in one of the pathological hallmarks of Alzheimer's disease (AD). Aβ are composed of 40-42 amino acid peptides that are proteolytically cleaved from β amyloid precursor proteins (βAPP). The deposition as diffuse plaques of a species of Aβ ending at the 42nd residue residue (Aβ42) is one of the earliest pathological changes of AD. Importantly, mutations in βAPP genes located in positions flanking the Aβ sequences have been shown to cosegregate with the clinical manifestations of AD in a subset of familial AD (FAD) pedigrees. Moreover, mutations in presenilin (PS) 1 and 2, novel polytopic membrane proteins that were identified as causative molecules for the majority of early onset FAD, also increase the secretion and deposition of Aβ42. These results support the notion that Aβ42 plays a key role in the pathogenesis of AD. Recently, it was suggested that PS1 is a coactivator of γ-cleavage of βAPP as well as γ-like cleavage of Notch protein which plays an essenitial role in morphogenesis and development. In addition, the pathogenic role of tau in neuronal death is highlighted based on the identification of mutations in tau gene in a dominantly-inherited neurode-generative dementia FTDP-17. These novel findings regarding the protein aggregates and causative genes for AD and related disorders will facilitate our understanding of the pathogenesis of AD, as well as development of therapeutic strategies against it.
  • 荒井 啓行, 鈴木 朋子, 佐々木 英忠, 花輪 壽彦, 鳥居塚 和生, 山田 陽城
    2000 年 37 巻 3 号 p. 212-215
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    Choline acetyltransferase 活性増強作用と神経栄養因子様作用を有する漢方処方の加味温胆湯 (KUT) を用いて, Alzheimer 病 (AD) への治療介入を試みた. 認知機能は, Folstein らの Mini-Mental State Examination (MMSE) スコアで評価し, その年変化を指標とした. Baseline MMSEは, KUT群 (20例) で18.6±6.8, コントロール群 (32例) で20.8±5.6であった. KUTは北里研究所東洋医学研究所薬局処方集第3版に基づき, 煎出し, 平均約1年間服用した. 悪心, 嘔吐, 下痢などのコリン作動性神経刺激症状は認められなかった. コントロール群では, MMSE年変化は4.1ポイントの悪化であったのに対して, KUT群では1.4ポイントの悪化であった (p=0.04). KUTの効果は漢方医学的ないわゆる証やApoE遺伝子型に依存しなかった. KUT投与前後で脳脊髄液tau値やAβ1-42値に有意な変動は見られなかった. KUTは, 少なくとも初期から中期にかけてのADにおいて進行抑制効果を有するものと考えられた.
  • 深水 昭吉
    2000 年 37 巻 3 号 p. 216-220
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    高血圧, 虚血性心疾患や脳血管の機能破綻には, 加齢そのものが危険因子であることと, 遺伝的素因や環境因子の関与が大きいと考えられる. 脳・心血管系の恒常性維持に重要な役割を果たすレニン-アンジオテンシン系の構成要素遺伝子の個体機能が, 発生工学的手法を使い解明されつつある. 本稿は, 特に筆者らを中心として最近明らかになってきたアンジオテンシンの脳損傷時における機能的貢献に関する知見を紹介したい.
  • 老年者高血圧: 臨床的特徴
    小原 克彦, 三木 哲郎, 日和田 邦男
    2000 年 37 巻 3 号 p. 221-224
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
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  • 介護療養型医療施設における断面調査
    峯廻 攻守, 加藤 隆正, 阿蘇 貴久子
    2000 年 37 巻 3 号 p. 225-232
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    要介護老年病患者の基礎疾患群別病態特性把握を主目的とし, 1998年4月に当院入院中の全入院患者を対象として, 日本語版 Minimum Data Set (MDS), N式老年者用精神状態評価尺度 (NM), N式老年者日常生活動作能力評価尺度 (N-ADL) を用いて行った認知機能および身体 (基本的日常生活動作: ADL) 機能についての断面調査の検討結果を報告する. 疾患は脳血管 (C), 老人性痴呆 (D), 骨・関節 (B), パーキンソン病 (P), その他 (O) に分類した. 栄養機能評価尺度として血清アルブミン (SA) を用いた. また看護度 (生活の自由度, 観察度) も検討に加えた. 女性は男性に比し, 平均で2.9歳高齢で (p<0.0001), 疾患ではB>D>C>Pの順に高齢 (p=0.002) であった. 全患者群およびC群では, 年齢はMDSによるADL, 観察度を除く他の評価尺度とすべて有意 (p<0.05) の負の相関を示すも, D・B群では認知機能評価尺度との間にも相関はなく, Pでは全く相関を示さなかった. 認知機能はB>C>P>Dの順に高かった (p<0.0001). 一方, ADLはB>D>C>Pの順に高かった (p<0.0001). C・P群ではSAは認知・ADL両機能評価尺度と有意 (p<0.05~p<0.0001) の正相関を示したが, D群ではSAはADLとの間にのみ有意 (p<0.05) の正相関を示した. またB群では, SAはすべての評価尺度との間に一定の相関は示さなかった. 全患者群およびすべての疾患群において, MDSによる認知・ADLの評価尺度は, NM, N-ADLとそれぞれ有意 (p<0.0001) の正相関を示し, 看護・介護の臨床における認知・ADL評価のスクリーニング上, MDSによる評価尺度は妥当性ありと判断された. QOL重視の要介護老年病患者の医療においても, 老年医学的総合機能評価導入は重要課題であると同時に, その実践結果よりみても「介護」は一括りで論ずるべきではなく, 個別性重視の視点からも, 更なる基礎疾患群別検討を含めた, 各種階層別研究, 検証とそれに基づく医療が不可欠である.
  • 江頭 亨
    2000 年 37 巻 3 号 p. 233-238
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
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    老齢ラットを単独で飼育した場合と集団で飼育した場合の中枢神経系の神経伝達機能関連神経化学的マーカーについて比較検討した. 単独飼育群と集団飼育群のムスカリン受容体のKd (親和性) およびBmax (受容体数) 値を比較したところ, 有意なKd値の高値およびBmax値の低値が単独飼育群のCR (大脳皮質) 部で見られた. セロトニンの取り込み部位の性質を検討する指標としてのイミプラミン結合部位では, Kd値およびBmax値の有意な高値が単独飼育群のCR部で見られた. しかし, β-アドレナリン受容体では単独飼育群および集団飼育群間で有意差は認められなかった. 一方, choline acetyltransferase (ChAT) 活性はCR部およびSS (皮質下部) 部位で集団飼育群に比較して単独飼育群で低値を示した. acetylcholinesterase (AChE) ではCR部で集団飼育群に比較して単独飼育群で有意な活性の高値が認められた. また, monoamine oxidase (MAO) では集団飼育群に比較して単独飼育群のCR部で著明なMAO-AおよびMAO-B活性の低値を示した. これらの結果より, 老齢ラットの長期間の単独飼育では集団飼育に比較して, 中枢神経系の神経伝達機能が低下する結果が得られた.
  • 金 京子, 岩本 俊彦, 小山 哲央, 杉山 壮, 高崎 優
    2000 年 37 巻 3 号 p. 239-244
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    閉塞性動脈硬化症 (ASO), 大動脈瘤 (AA) を有する女性患者の頸動脈における変化を明らかにする目的で, その超音波断層所見を検討した. 対象のASO群は ankle pressure index 低値 (0.9未満) の26例で, Fontaine 臨床病期分類ではII度が, 血管撮影 (12例に施行) では大腿動脈閉塞が多かった. 一方, AA群はCT, 血管撮影より診断された31例で, 腹部AAが多かった. 対照群にはASO, AAいずれもない38例を用いた. これら全例にBモード超音波断層検査を施行し, 頸動脈病変の有無, 性状, 血管径, 血管壁厚を評価した. 病変は狭窄, 閉塞の他, 内膜-中膜複合体の厚み (IMT) が2.1mm以上の隆起性病変 (plaque) を陽性とした. 各群の平均年齢は76.3歳, 73歳, 74.6歳と差はなく, ASO群では糖尿病, 脳血管障害の既往が, AA群では虚血性心疾患が多くみられた. 超音波断層所見では, 頸動脈病変がASO, AA, 対照群の各々91%, 73%, 26%にみられ, ASO, AAの血管疾患群で有意に多かった. 特に両側性の頸動脈病変はASO, AA群で過半数を占め, これらの殆どは plaque であった. 血管径はAA群で他の2群より有意に大きく, 一方, 血管壁厚は血管疾患群が対照群より有意に大きかった. 重回帰分析の結果, 血管疾患, 喫煙が血管病変に, 年齢, AA, 血管壁厚が血管径に, 年齢, 血管疾患, 血管径が血管壁厚に影響していた. 以上より, 女性にみられるASO, AAでも高頻度に頸動脈病変を伴い, 粥状硬化性変化は全身広範に及んでいた. したがって, これらの血管疾患では多臓器の血管病変をきめ細かく評価し, 臓器循環障害の合併に注意する必要があると考えられた. また, AAでは頸動脈の拡張性変化が特徴的であり, 動脈壁中膜の萎縮が系統的に生じている病態が示唆された.
  • 市川 英幸
    2000 年 37 巻 3 号 p. 245-249
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    術前凝固スクリーニングで診断し, 胃癌, 胆石症の診断のもとに胃全摘, 胆摘を行った先天性第V因子欠乏症の1例を報告した. 患者は71歳女性で術前の凝固機能検査で, PT35.1秒, APTT109.8秒と延長し, 第V因子活性8%, 第V因子インヒビターは陰性, 循環抗凝血素スクリーニング試験で循環抗凝血素の存在は否定された. 家族歴で両親はいとこ同士の結婚であり, 患者の子供2名, 孫の1名が第V因子活性値は55~63%と低く保因者であった.
    術前に貧血が認められたため, 新鮮血, 新鮮凍結血漿 (FFP) 輸血し, PT. APTTを改善し, 止血に細心の注意を払いながら胃全摘, 胆摘を行った.
    術中出血に対してFFP, 新鮮血輸血をおこなって対処したが, 術中出血に悩まされることなく, 手術を終了した. 術後1日目のPT14.8秒, APTT40.1秒, 第V因子活性28%であり, 術後出血は認められなかった. 術後3日間はFFPを輸血したが, 創面からの出血がなかったので, 術後4, 5日目はFFPを輸血しなかったところ, PT, APTTが再び延長したため, 再出血を懸念して術後6.7日目にFFPを輸血した. 術後経過良好で, 術後21日目に退院した. 第V因子欠乏症を合併した大手術例に対しては, 術前, 術中は第V因子補充のため十分なFFPの使用が必要である. 術後のFFPの使用に関しては3~10日の補充を行う一方, 創面の出血の有無を注意深く観察する必要がある.
  • 佐藤 輝彦, 高橋 和久, 大熊 泰之, 水野 美邦, 能戸 幸司, 片江 正治, 檀原 高, 福地 義之助
    2000 年 37 巻 3 号 p. 250-254
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    症例は多量の膿性痰を伴う喘鳴, 呼吸困難で入院した82歳の男性. 全肺野で著明な喘鳴を聴取した為, 抗生剤に加えステロイド (総量: hydrocortisone; 1250mg, methylprednisolone; 4250mg) を投与. 筋弛緩剤 (vecuronium bromide, 総量; 776mg) 使用下に人工呼吸管理を開始した. その後10日で感染を制御できた為, 人工呼吸の離脱を計るが四肢筋及び呼吸筋麻痺が遷延, 第13病日には褐色尿も出現した. CK: 1,500IU/l, ミオグロビン>2,000ng/mlと高値, 筋生検にて横紋筋融解を確認. 電気生理学的検査では神経筋接合部病変と筋病変の混在が示唆された.
    以上より, ステロイドと筋弛緩剤による急性横紋筋壊死と診断した. その後筋力は徐々に回復し, 3カ月後に人工呼吸器を離脱. 6カ月後に杖歩行にて退院した. 従来より喘息重責発作等の際, ステロイドと神経筋遮断薬の併用による全身の筋力低下の報告があり, 特に肝腎機能の低下した高齢者の人工呼吸管理では注意を要すると考えられた.
  • 近藤 正樹, 上田 祥博, 牧野 雅弘, 中島 健二
    2000 年 37 巻 3 号 p. 255-258
    発行日: 2000/03/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    症例は70歳, 女性. 1995年から歩行障害, 1996年から最初左手に, 続いて右手に動作時振戦を認めた. パーキンソン病と診断され, アマンタジン, レボドーパを投与された. 投薬後症状は一時改善したが, 1998年4月休薬に伴い症状が悪化した. 5月当院に入院, 左側優位に固縮と動作時振戦, すくみ足, 姿勢反射障害および起立性低血圧を認めた. レボドーパ投与によりUPDRSの total score は61.3±1.2 (mean±SD) から41.7±5.4に改善したが, 起立による収縮期血圧の低下が12.5±5.8mmHgから17.8±9.2mmHgに悪化した. 本例ではレボドーパの投与に伴い, 固縮, 振戦, 無動は改善したが, 起立性低血圧は明らかに悪化した. パーキンソン病の治療に際して, 原疾患による起立性低血圧以外にレボドーパによる起立性低血圧を考慮する必要がある.
  • 2000 年 37 巻 3 号 p. 259a
    発行日: 2000年
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 2000 年 37 巻 3 号 p. 259b
    発行日: 2000年
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
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