日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
8 巻, 5 号
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  • 中村 治雄, 石川 昌子
    1971 年 8 巻 5 号 p. 225-232
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/11/24
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    DD系マウスを用い, エラスターゼは純度30%, 50%で Sachar 単位でそれぞれ12単位, 20単位/mgのものを用いた.
    A. 血液コレステロール (以下chと略す): (1)正常動物に30%, 50%を1mg/kg/日, 15日間注射しても変化なかった. (2)ch負荷動物に純度30%を1mg/kg/日, 12日間注射すると血液chの増加は抑制された. (3)ch負荷動物に純度30%を20mg/kgを1日2回経口投与は血液chの増加を抑制した. (4)プロマイシン3mg/100g/日, 7日間の注射による高ch血症は純度30%を8.5mg/kg/日の併用により抑制された.
    B. 肝chの生合成: (1) in vitro で純度30%の添加は酢酸-1-14C, メバロン酸-2-14Cからのとりこみを抑制した. (2)純度30%の注射は酢酸-1-14Cからのとりこみは増加したが, メバロン酸からの変化はなかった.
    C. 肝の酸素消費: ch負荷による肝のO2消費の低下は純度50%を1mg/kg/日, 14日間注射することにより抑制された.
    D. chの吸収: 純度30%を0.2%加飼料で4日間飼育後胃内ch-4-14Cを注入, 6時間30分後の血液, 肝の放射能には変化なかった.
    E. ch-4-14Cに由来する物質の胆汁への排泄: (1)放射性物質注射後, 純度30%2mg/kg/日, 10日間注射後の胆汁では変化なかった. (2)純度30%を4mg/kg/日, 5日間注射後, 放射性物質注射後48時間目の胆汁の放射能は増加した.
    F. 肝ミトコンドリアのch-26-14Cの酸化は添加では変化ないが, 2mg/kg/日, 15日間注射動物のミトコンドリアでは増加した.
    G. ch-4-14Cに由来する物質の糞への排泄: (1)正常動物にch-4-14C注射後, 純度30%を4mg/kg/日注射, 10日間に排泄された糞への胆汁酸-14Cは増加した. (2)ch負荷飼料で2日間飼育後ch-4-14C注射後純度30%を4mg/kg/日注射, 10日間に排泄された糞の総-14C, 胆汁酸-14Cは増加した.
    以上のことから血液コレステロール低下作用の機序には異化作用の増加, 胆汁酸の排泄の増加が関与すると思われる.
  • 飯国 紀一郎
    1971 年 8 巻 5 号 p. 233-241
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    健康青年9例を対象に, 30秒間の頸動脈圧迫試験を行い正常者の内頸静脈O2分圧と脳血流量の変化域を検討した. 内頸静脈O2分圧 (PjO2) の変化域は0.3±1.0mmHgであり, 脳血流量 (CBF) の変化域は2.9±3.5ml/100g Brain/min であった. 健康青年9例において, 脳波上異常所見を認めた例は1例もなく, 頸動脈圧迫によっても徐波化を呈した例もなかった.
    脳血流正常群例 (CBF50以上) でCBFは前値59.9, 同側圧迫時62.9, 反対側圧迫時59.1と変化なく, PjO2は前値33.3, 同側圧迫時33.4, 反対側圧迫時32.9とCBF同様変化を示さなかった. また脳波上頸動脈圧迫時徐波化を認めた例は1例もなかった.
    脳血流低下群 (CBF49.9以下) でCBFは前値41.7, 同側圧迫時34.8, 反対側圧迫時40.0で, PjO2は前値35.4, 同側圧迫時32.3, 反対側圧迫時35.1であった. 同側圧迫時のΔCBFは-6.7, ΔPjO2は-3.1と減少傾向を示していた. また頸動脈圧迫により脳波に徐波化を示した例は7例存在した.
    7例の頸動脈圧迫時徐波化を示す例は頸動脈または頭蓋内の大きな動脈の病変を有する例に多く, 脳血流量も41.0と著明に減少しており, 頸動脈圧迫により32.0と著明な減少を示し, ΔCBFは-9.0であった. PjO2は頸動脈圧迫により33.1より29.6と減少傾向にあり, ΔPjO2は-3.5であった.
    すなわち頸動脈圧迫により脳内副血行路が十分か否かを判定するためにその変化を内頸静脈O2分圧または脳血流量の変化を指標にしうることを実証した.
    なお頸動脈圧迫時, 呼吸の変化, 血圧の変化を考慮する必要があると思われる.
  • 藤井 潤, 矢崎 義雄
    1971 年 8 巻 5 号 p. 242-245
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/11/24
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    40~69才の男子639例を対象とし, X線写真上みられる大動脈石灰化像と高血圧および糖尿病との関係を検討した. これらの対象例はすべて, 胸部X線正面像および腹部X線側面像を撮影してあり, そのほか糖負荷試験を施行してある例である.
    対象のなかから正常群 (血圧<140/90mmHg, コレステロール<250mg/dl, 糖尿病なし), 高血圧群 (血圧>160/90mmHg, コレステロール<250mg/dl, 糖尿病なし), 糖尿病群 (血圧<140/90mmHg, 糖尿病あり) を選んで, 各群について大動脈弓部または腹部大動脈に石灰化像を認める例の頻度を求めてみると, 正常群では40才代1.9%, 50才代9.1%, 60才代27.9%, 高血圧群では40才代16.7%, 50才代36.4%, 60才代50.0%, 糖尿病群では40才代0%, 50才代42.9%, 60才代47.1%であり, 高血圧や糖尿病のある例では正常者に比べて, 少なくとも10才早く大動脈の石灰化が始まると考えられる.
    また大動脈に石灰化像のある例における高血圧や糖尿病の頻度をみると, 大動脈弓部にのみ石灰化のある例では, 高血圧や糖尿病の頻度は大動脈に石灰化のない例のそれと大差はないが, 大動脈弓部と腹部大動脈の両方に石灰化のある例では, 高率に高血圧や糖尿病を合併していた.
  • 鶴藤 丞
    1971 年 8 巻 5 号 p. 246-247
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/11/24
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  • 武内 望, 福井 巌, 久城 英人, 曽根 淳, 正木 清孝, 高畑 譲二, 木畑 正義, 中村 治雄
    1971 年 8 巻 5 号 p. 248-261
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 八杉 忠男, 内藤 周幸, 後藤 由夫, 阪口 龍平, 五島 雄一郎, 大澤 旭
    1971 年 8 巻 5 号 p. 261-265
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/11/24
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  • 1971 年 8 巻 5 号 p. 266-274
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/11/24
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  • 1971 年 8 巻 5 号 p. 274-282
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/11/24
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  • 1971 年 8 巻 5 号 p. 282-290
    発行日: 1971/09/30
    公開日: 2009/11/24
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