日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
29 巻, 6 号
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  • 秦 葭哉
    1992 年 29 巻 6 号 p. 443-448
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 井藤 英喜
    1992 年 29 巻 6 号 p. 449-456
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    老年者における糖尿病の動脈硬化性血管障害の危険因子としての意義について東京都老人医療センター剖検例を用いて検討した. まず老年者糖尿病の死因について検索すると, 非糖尿病と比較し, 血管障害性の頻度, なかでも虚血性心疾患死の頻度の高いことが明らかとなった. また種々の部位における動脈の中等度以上の動脈硬化性病変の存在に対し糖尿病が, 高脂血症, 高血圧, 喫煙者など他の動脈硬化の危険因子と比較して有意な独立した危険因子であることも明らかにした. これらの事実は糖尿病が老年者においても尚動脈硬化性血管障害の危険因子であることを示している.
    老年者糖尿病においても高脂血症を合併する症例の頻度が高い. その中で高コレステロール血症に関して動脈硬化進展予防の立場から, その値を220mg/dl以下に保つ必要のあることを血清総コレステロール値と大動脈脈波速度の推移をみた検討を用いて明らかにした. また血小板機能の一つの指標である血漿β-トロンボグロブリン値と5年間の追跡調査中の血管障害の発症との関係に関する検討から, 老年者糖尿病の血管障害の成り立ちには血小板の機能亢進状態も重要であると考えられた.
    老年者糖尿病には, 動脈硬化性血管障害のみでなく糖尿病性細小血管症も多発する. そこで老年者糖尿病のうち5年以上追跡調査の可能であった症例を用いて糖尿病性網膜症の発症, 進展に関する危険因子を検索した. その結果老年者糖尿病においても, 糖尿病性網膜症の発症, 進展の危険因子は, 耐糖能障害の程度, 罹病期間長期など若年者あるいは成人糖尿病とかわらない要因であることが明らかとなった.
    これらの事実は, 老年者糖尿病に特殊な糖尿病としての扱いをする必要のないことを示唆したものと考えられた.
  • 永野 典子, 長野 正広, 岩坪 晴彦, 波多 丈, 三上 洋, 荻原 俊男
    1992 年 29 巻 6 号 p. 457-462
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    老年高血圧症患者における降圧療法の心肥大, 心機能への影響を検討した. 対象は, 心エコー検査にて心肥大を認めた65歳から79歳の老年高血圧症患者24人 (平均年齢71±1歳) で, 収縮期および拡張期血圧ともに高い本態性高血圧患者 (収縮期血圧≧160mmHg, 拡張期血圧≧95mmHg) 13人と, 収縮期高血圧患者 (収縮期血圧≧160mmHg, 拡張期血圧<95mmHg) 11人の二群に分け, Ca拮抗薬または変換酵素阻害薬を3カ月間投与した. 2週間毎に血圧を測定し, 治療前後で心エコー検査を施行, 左室重量係数 (LVMI) を計測, 駆出分画 (EF) を用いて心収縮能を検討した.
    本態性高血圧群 (平均年齢70±1歳) では, 治療前後において血圧は174±3/97±1mmHgから149±4/84±2mmHgと下降し, LVMIは204±14g/m2から174±16g/m2と有意に減少したが, EFは67±3%から67±3%と有意な変化を認めなかった. また, 収縮期高血圧群 (平均年齢74±2歳) では, 治療前後において血圧は167±3/82±2mmHgから144±4/74±2mmHgと下降し, LVMIは179±14g/m2から156±12g/m2と有意に減少したが, EFは77±2%から75±3%と有意な変化は認めなかった. 心肥大退縮効果は収縮期高血圧群で, 収縮期血圧下降度と相関を認めた (r=0.74, p<0.05) が本態性高血圧群では血圧下降度との相関を認めず, 交感神経系・レニン-アンジオテンシン系の変化とも相関を認めなかった.
    心肥大を合併する老年高血圧症患者において, Ca拮抗薬または変換酵素阻害薬による降圧薬治療は, 本態性高血圧・収縮期高血圧ともに単剤で充分な降圧効果を示し, また心機能を低下させることなく心肥大退縮効果を示した. また, 老年者に特有な収縮期高血圧では, 収縮期圧負荷軽減が心肥大退縮効果に関与することが示唆された.
  • 羽生 春夫, 阿部 晋衛, 新井 久之, 浅野 哲一, 岩本 俊彦, 高崎 優, 鈴木 孝成
    1992 年 29 巻 6 号 p. 463-468
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    アルツハイマー型痴呆におけるSPECTの診断マーカーとしての意義を明らかにする目的で, 本検査の診断精度を検討した. アルツハイマー型痴呆と診断された46例および健常老年者23例を対象とし, 臨床歴を知らない複数の医師によって側頭頭頂葉連合野の血流低下の有無を定性的に評価した.
    アルツハイマー型痴呆46例中38例 (83%) に一側または両側の側頭頭頂葉領域の血流低下が検出され, これは痴呆軽度群67%, 中等度群86%, 高度群92%と痴呆の程度が進むにしたがい高率となった. しかし, 同様の変化は健常老年者の23例中2例にみられたにすぎなかった. したがって, 診断感度 (側頭頭頂葉の血流低下あり/患者) は83%, 特異性 (側頭頭頂葉の血流低下なし/健常者) は91%と考えられた.
    SPECTで観察されるこのような局所的な脳血流分布の異常は, アルツハイマー型痴呆の軽症例または病初期より認められ比較的特有な変化であることから, 診断マーカーとしての意義はきわめて高いと推測された. 今後, 本検査などによって観察される側頭頭頂葉の異常を, アルツハイマー型痴呆の臨床診断基準の一つとして活用すべきと考える.
  • 横手 幸太郎, 深見 公一, 富田 潤, 都留 正展, 松下 哲, 深沢 俊男
    1992 年 29 巻 6 号 p. 469-474
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    高齢者診療における薬剤副作用早期発見の一助として, 高齢者LST陽性例の臨床像と肝機能を分析した.
    1985年6月より1989年3月までに当院においてLST陽性を示した高齢者40例を対照に, 起因薬剤, 臨床症状並びに臨床検査所見について検討した.
    LST陽性40例 (64歳~90歳, 平均年齢75.3歳) 中, 男性は22例, 女性は18例であった. 起因薬剤の内訳としては抗結核剤が28%, 抗生物質が22%, 消炎鎮痛剤が12%, その他降圧剤, 麻酔剤など多種の薬剤が含まれていた. LST施行の契機としては, 肝機能障害が45%, 発疹・発熱がそれぞれ28%あり, その他, 腎不全, 血球減少症等がみられた. 薬剤投与から発症までの期間の平均は15日, 1週間以内には45%, 4週間以内には80%, 8週間以内には91%の症例が発症していた. 経過中にみられた臨床症状は, 発熱35%, 発疹21%, 消化器症状14%となり, 6%以上の好酸球増多も過半数に認められた. 肝機能障害については, 経過中76%にGOT値, 63%にALP値の上昇を認めた. これに対し, T-Bil 値は34%で高値を示したに過ぎず, 3mg/dl以上の顕性黄疸例は20%であった.
    高齢者における薬剤性臓器障害には特異的な著明な臨床症状を呈するものは少なく, また, 逐齢的な減少傾向も認めがたい. 薬剤投与に際しては常にその発生の可能性を念頭におき, 高度の肝機能異常や好酸球増多などの指標に注意すべきものと考えられた.
  • 奥田 文悟, 立花 久大, 武田 正中, 川端 啓太, 戸田 和夫, 杉田 實
    1992 年 29 巻 6 号 p. 475-479
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    パーキンソン (P) 病における視覚誘発電位 (VEP) について, 痴呆との関連を検討した. P病患者27例の pattern reversal VEPを, 痴呆を有する (D) 群10名と痴呆を有しない (nD) 群17名につき対照群14名と比較した. 平均P100潜時はD群においてのみ, nD群や対照群に比して有意に延長していた. 平均P100振幅は, 3群間で有意な差を認めなかった. D群のP100潜時は年齢・重症度と明らかな関連は認められなかった. 以上の結果より, P病のD群におけるP100潜時の延長は, 網膜レベルよりも中枢の視覚伝導路における機能的障害を示唆するものと考えられた.
  • 土居 義典, 矢部 敏和, 米澤 嘉啓, 近森 大志郎, 瀬尾 宏美, 山田 光俊, 山崎 文靖, 小澤 利男
    1992 年 29 巻 6 号 p. 480-485
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    心不全・胸痛・失神などの症状を有する大動脈弁狭窄症 (AS) の内科的治療による予後は不良であり, 通常, 大動脈弁置換術 (AVR) を施行する. 一方, 心エコー・ドプラ法の普及により, 有意の圧較差を有すると診断される無症状の高齢者が増えている. 今回とくに, 診断時無症状であった高齢者ASの予後を明らかにし, その手術時期について検討する. 対象はドプラ法で大動脈弁最大血流速度から求めた圧較差が40mmHg以上を示し, ASと診断された無症状の高齢者21例 (男8・女13・年齢75±8歳) で, 平均圧較差は75±31mmHg, 観察期間は33±10カ月である. (1)心事故は4例 (心臓死2例, 晩期AVR 2例) で, 他の17例中2例が脳梗塞で死亡し, 2例に悪性腫瘍が発見されたが, 残り13例の経過は良好である. (2)心事故例と非心事故例の対比では, 心事故群でCTRの拡大が高度で (58±6% vs. 53±3%; p<0.01), 経過中の症状出現が高頻度 (100% vs. 12%; p<0.01) であった. 心電図・心エコー図の左室肥大の程度, 心機能, 圧較差には有意差は認めなかった. (3)心事故例4例のうち, 死亡の1例は診断時89歳の超高齢者であり, 38カ月目に心不全死した. 他の1例は急性心筋梗塞死であり, 予測不能と思われた. 晩期AVRの2例は, 心不全の増悪のためAVRを施行し, 術後経過は良好である.
    約3年の経過観察では, ASに伴う致死的心事故は低頻度である. 無症状の高齢者ASでは, 心エコー・ドプラ法から求めた圧較差のみによるAVRの適応決定は慎重に行うべきであり, 症状出現の時点で速やかにAVRを施行すべきである.
  • 佐藤 秩子, 伊藤 美武, 宮石 理, 甲谷 憲治, 水野 俊昭, 田内 久, 加藤 兼房, 稲垣 俊明
    1992 年 29 巻 6 号 p. 486-497
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    ヒト剖検例男性47例 (71~103歳), 女性90例 (56~104歳) の海馬領域におけるS-100βの組織内局在を免疫組織化学的に検討し, アストログリア数, その突起の延長, 肥大度, アルツハイマー神経原線維変化, 老人斑, S-100β陽性の紡錘状線維束状構造の発現様相などと, 年齢, これらの検索項目相互間の関連について検討した.
    S-100βが特異的にみられるアストログリアには一般に減数とこれを代償する突起の延長, 肥大度の上昇が逐齢的に認められ, 病変の多い女性例では, 80歳代で増数も若干認められるが, 95歳以上では減数, 突起の延長肥大が顕著となる. 神経細胞にはS-100βは陰性であるが, アルツハイマー神経原線維変化, 老人斑の像と, 一部は重なり, 大部分は関連して, S-100β陽性の構造が見られた. S-100β陽性の紡錘状線維状構造の発現は, 平均して逐齢的に増加傾向を示し, アルツハイマー神経原線維変化, 老人斑発現とも関連した様相を示すが, 個々の症例において必ずしも一致した様相を示さなかった. アミロイドにはS-100βは陰性であり, 老人斑, アルツハイマー神経原線維変化を構成する特徴的な物質とされて現在問題になっているアミロイド関連蛋白質とは異なる意義を持つものと考えた. 老人斑形成にも関連しているアストログリアとの関連に注目し, シナプスの変化に伴う病変, あるいは生理的な加齢に伴う神経細胞の消失などに対応するグリアの行動と, より密接に関連しているものであろうと考えた. 痴呆などの病変のない老ラットで, 加齢に伴ってS-100βが増加しているという事実 (生化学的検討) もあり, 今後この蛋白質の加齢に伴う動向に多くの興味ある問題が含まれていることが示唆された.
  • 短期再入院例の要因の検討を含めて
    寺尾 安生, 桑島 巌, 鈴木 康子, 上田 清悟, 坂井 誠, 大川 真一郎, 松下 哲, 蔵本 築
    1992 年 29 巻 6 号 p. 498-502
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    老年者心不全患者の臨床的特徴, 特に再入院患者の特徴を調査し, 再入院予防の対策について考えるため, 過去1年間に当院循環器科に入院した老年者心不全患者104名 (男47名, 女57名, 平均年齢79.2歳, 平均入院日数66.2日) につき主訴, 誘因, 基礎心疾患, 合併症, 不整脈, 予後などの調査を行った. 更に全症例を6カ月以内に再入院した例33名 (31.4%), 再入院しなかった例71名の2群に分けて比較検討した. 主訴としては呼吸困難, 浮腫が多かった. 誘因を53%の症例で推定しえたが, 感染, 虚血, 不整脈, 薬剤関連, 食塩過剰摂取, 貧血などが多かった. このうち薬剤関連とは薬剤コンプライアンス不良, β blocker の使用を含み, 再入院群で有意に多かった. 基礎心疾患は虚血性心疾患 (39.4%), 弁膜症 (26.9%), 高血圧性心疾患 (9.6%) が多く, 虚血性心疾患が13年前の当院の調査より増加していた. 不整脈は上室性不整脈が85.3%にみられた. 治療薬剤は利尿剤, ジギタリス, 硝酸薬, Ca拮抗薬の順に多く, その他 ACE inhibitor, α blocker が使用され血管拡張薬が重要な位置を占めていることを示した. 合併症は高血圧 (38.4%), 腎機能障害 (27.9%), 脳血管障害 (26.9%), 糖尿病, 閉塞性動脈硬化症などが多く, 特に腎機能障害, 閉塞性動脈硬化症は再入院群で有意に多かった. また1年後の予後は再入院群で有意に悪かった.
  • 今鷹 耕二, 坂本 浩之助, 西村 敬史, 家城 恵子, 藤井 潤
    1992 年 29 巻 6 号 p. 503-508
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    1990年7月~12月に降圧薬を処方された高血圧患者617例を, 65歳以上の老年群 (269例) と64歳以下の非老年群 (348例) に分け, 降圧薬の使用状況を比較検討した. 降圧薬の種別数には老年群, 非老年群で差はなかったが, 1日の投与回数では1日1回投与が非老年群で多く (56.9%対48.3%, p<0.05), 1日3回投与は老年群で多かった (14.7%対23.1%, p<0.01).「単独または併用」での処方内容は非老年群ではβ遮断薬 (49.7%), Ca拮抗薬 (39.4%), 利尿薬 (30.7%), ACE阻害薬 (17.8%) の順であり, 老年群ではCa拮抗薬 (46.1%), 利尿薬 (44.2%), β遮断薬(33.8%), ACE阻害薬 (16.4%) の順であった. これを初診時期別にみると非老年群に対してはI期 (1969~1979年初診) にはβ遮断薬, 利尿薬がよく使用され, II期 (1980~1984年初診) には利尿薬の使用が減じ, III期 (1985~1990年初診) にはβ遮断薬は50.4% (「単独または併用」), Ca拮抗薬43.2%, ACE阻害薬22.3%, 利尿薬17.3%の順であった. 老年群ではI期, II期では利尿薬が主体で, 次いでCa拮抗薬, β遮断薬の順であったが, III期ではCa拮抗薬が58.2% (「単独または併用」) で選択され, β遮断薬, ACE阻害薬, 利尿薬は各々28.4%, 28.4%, 23.9%と低率であった. この結果, 降圧薬の選択には非老年者ではβ遮断薬と利尿薬の時代からβ遮断薬とCa拮抗薬の時代へ, 老年者では利尿薬とCa拮抗薬の時代からCa拮抗薬主体の時代へ変遷が認められた.
  • APP717突然変異と変異プリオン遺伝子の検索
    永野 敬子, 三木 哲郎, 善岡 克次, 堂浦 克美, 勝谷 友宏, 武田 雅俊, 池田 学, 田辺 敬貴, 西村 健, 榊 佳之, 荻原 ...
    1992 年 29 巻 6 号 p. 509-514
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/11/24
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    白人の家族性アルツハイマー病 (Familial Alzheimer's disease, 以下FADと略す) 家系については多くの報告があるが, 日本人のFADについての報告はこれまで21家系に過ぎない.
    今回, FADと診断した2家系 (OS-2, OS-3) の臨床症状と分子遺伝学的解析の結果について報告する. OS-2家系の発端者は, 43歳時より, 物忘れや空間性失見当識が出現し, 頭部CTでは, 著明な瀰漫性皮質萎縮を認めた. 姉は42歳時に同様の痴呆症状を呈し, 母親と他の同胞3名は, アルツハイマー病と考えられる痴呆症状があった. OS-3家系の発端者は49歳時より物忘れの症状が出現し, 52歳時より痴呆症状に加えて, 嚥下障害, 歩行障害, 感情失禁が出現した. 頭部CT所見では, 著明な大脳皮質の萎縮を認めた. 父は60歳から, 兄は54歳から痴呆症状が出現している.
    最近, 白人のFADにおいて, アミロイド前駆体蛋白質 (amyloid precursor protein, 以下APPと略す) 遺伝子のエクソン17に1塩基置換が報告された. 本邦においても異なる3家系の患者で同様の塩基置換が存在した. この塩基置換はAPPの717番目のアミノ酸変異 (APP717) を伴い, FADの中の幾つかの家系の発症原因と考えられている. 今回報告した2家系由来の合計4名の患者について, APP遺伝子については上記の点突然変異の有無を, またヒト伝播性海綿状脳症であるクロイツフェルト・ヤコブ病 (CJD) やゲルストマン・ストロイスラー症候群 (GSS) の発症原因となるプロテアーゼ抵抗性プリオン蛋白遺伝子 (protease resistance prion protein: PrP) の変異については, 既報告の5つの変異コドン (102, 117, 129, 178, 200) について, 高分子量DNAを解析し変異部位の有無を調べた. 結果はいずれの患者にもAPP遺伝子とPrP遺伝子の変異を認めなかった.
  • 1992 年 29 巻 6 号 p. 515-528
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/11/24
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