日本海水学会誌

死海の歴史とその海塩類工業

J. KENAT, T. ZISNER, 久保輝一郎

1966 年 20 巻 1 号 p. 7-19
発行日: 1966年
公開日: 2013/02/19

DOIhttps://doi.org/10.11457/swsj1965.20.7

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海洋塩5成分系データの再整理

製塩における缶内液について (第1報)

増沢力

1966 年 20 巻 1 号 p. 20-43
発行日: 1966年
公開日: 2013/02/19

DOIhttps://doi.org/10.11457/swsj1965.20.20

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製塩の缶内液および並塩, 食塩などの附着液組成を平衡図から検討する基礎データとして, 塩化ナトリウム飽和のいわゆる海洋塩5成分系Na⁺-K⁺-Mg⁺⁺-SO₄^---Cl^--H₂Oの0°, 10°, 25°, 55°, 83°および110°の平衡値を整理した.
平衡値を用いて5成分系の10°を除いた各温度の平衡値について行列式によつて塩化ナトリウム飽和点を求める場合の係数を計算して表にした.
製塩に関係ある海水濃縮過程を0°, 25°, 55°, および83°についてすでに整理した平衡値を用いて計算しその結果をまとめて表にした.

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精製かん水から析出するカルシウム複塩について

製塩における缶内液について (第2報)

増沢力, 高地幸夫

1966 年 20 巻 1 号 p. 44-54
発行日: 1966年
公開日: 2013/02/19

DOIhttps://doi.org/10.11457/swsj1965.20.44

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マグネシウムイオンと一部のカルシウムイオンを除いた精製かん水の濃縮過程で析出するカルシウム塩類を検討した結果, 海水濃縮系から析出する硫酸カルシウム単塩でなく, 硫酸カルシウムと硫酸ナトリウムとの複塩であつた. そこで精製塩工場の結晶缶で主として缶内温度85°(3重効用第2缶) および50°(第3缶) における缶内液組成と析出するカルシウム複塩を1週間にわたつて調査した. また実験室でこの複塩の析出温度範囲についても検討して次の結果を得た.
1 第2缶および第3缶ともせんごう開始20時間後から缶内液組成はほぼ一定となる.
2 第2缶から析出する結晶は濃縮初期は硫酸カルシウム半水塩ですぐグラベライト (Na₂SO₄・CaSO₄) の菱形板状の結晶が析出する.
3 第3缶から析出する結晶は, 初期は硫酸カルシウム2水塩で途中から2Na₂SO₄・CaSO₄・2H₂Oの組成を持つ細い針状の結晶を析出する. この微細な細晶は缶内に浮游して白濁現象をおこす.
4 第1缶 (缶内温度110°) から析出する結晶はグラベライトである.
5 70°で析出する結晶はまず2Na₂SO₄・CaSO₄・2H₂Oが析出しグラベライトに転位する. 80°ではグラベライト, 60°では2Na₂SO₄・CaSO₄・2H₂Oが安定な形で析出する.

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