水および溶質の膜透過におよぼす, 膜内の自由水および結合水の役割を調べた.
キャスト液中のホルムアミドの重量パーセント (F/CA) の異なる6種のManjikian-タイプ酢酸セルロース膜を用い, これら6種の膜の輸送係数 (L_p,σ,P, およびLpπ) を逆浸透実験によって求めた. 膜の有する自由水および結合水量を, 示差走査熱量計 (DSC) を用いて求めた. 輸送係数L_p, および-L_pπと自由水および結合水量との関係を求めた, さらにKatchalskyとCurranの方法に従って,L_pを, 単位圧力における膜を透過する水の速度ν_w/△Pで表し, -L_pπ を単位圧力における, 溶質と水の速度差 (ν_w-ν_s)/△Pによって表した.
L_p (=ν_w/△P) は, F/CAの値が2までは結合水量に比例し, 2以上において自由水量と関係があった.
-L_pπ (=(ν_w-ν_s) /△P) は, 結合水量と関係があることが認められた.
膜透過水が結合水に依存している領域 (F/CAが2以下) において, 塩化ナトリウムの膜透過量の増加は小さく, 結合水は溶質の膜透過にほとんど関与しないと考えられる.
膜透過水が, 自由水に依存している領域 (F/CAが2以上) において, 塩化ナトリウムの膜への分配が増加し, それにともなって塩化ナトリウムの膜透過量が著しく増加することが認められた.

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This paper reports the isotherm of the quinary system of NaCl-KCl-MgCl₂-CaCl₂-H₂0 at 110°C. In order to obtain the isotherm of the quinary system at 110°C, the authors made the experiment to get the isotherms of the ternary and quaternary systems comprising some of these salts which had not been made clear yet. Then the isotherm of the quinary system has been determined by putting the published literature and experimental results together.
The isotherm of NaCl-KCl-MgCl₂-CaCl₂-H₂O system at 110°C resembles that of KCl-MgCl₂-CaCl₂-H₂O system at the same temperature. As the temperature rises, the contents of sodium chloride, potassium chloride and magnesium chloride increase, but that of calcium chloride decreases. Similarly, as the temperature rises, the production areas of the double salt of CaCl₂·KCl, tachhydrite and carnallite are enlarged, but that of MgCl₂·6H₂O is reduced.

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集熱器で太陽熱を集め, 蒸発法海水淡水化装置に導入して淡水化する間接法太陽熱利用海水淡水化プロセスのフィージビリティを検討するために瀬戸内海の離島を立地点と想定し, 計算による予備的な検討を行った. 集熱面積は2,500m²とし, 降雨も利用し, 降雨の80%が集雨できるとし, 毎日10m³の水を使用するとして年間毎日の水収支を計算した.
太陽熱による淡水化量は夏季には多いが, 冬季には非常に少なくなり, 夏季の20%以下に低減する. 集雨量は梅雨期と台風期に集中し, 季節および日々の変動が非常に大きい. 淡水取得量の季節的変動は非常に大きいので, 年間一定量の水を使用するためには貯水槽の大きさを非常に大きくしなければならないことがわかった.

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