EABとCTMAを併用する水中のマグネシウムのフローインジェクション-吸光光度定量について検討し, 次の結果を得た.
1) PTFEチューブの内径を0.50mm, キャリアー溶液 (pH11, CTMA2×10
-3M) の流速を0.71ml/min, 試薬溶液 (EAB 0.10%in CH
30H) の流速を0.30ml/min, 混合コイルの長さを50cmとした場合のフローインジェクション分析システムに125μlの試料を注入することにより, 半自動的にマグネシウムの分析が行える.
2) 検量線は良好な直線関係を示し, マグネシウム濃度1.0と0.5mg/
lにおける5回の繰り返し注入による相対標準偏差はそれぞれ0.79および0.85%であった.
3) 本法における1時間当りの分析数は60検体であった.
4) 本法はカルシウムの影響を受けるため, 実試料の分析に際しては, カルシウム濃度が2mg/
l以下になるように適宜希釈する必要がある.
5) 本法により河川水中のマグネシウムを定量した結果, 原子吸光分析法とよく一致した.
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